S井さん奥様に初お目見え

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きのうはまたS井さんから頼まれて、練馬室内楽で助っ人を頼まれて3曲弾いてきたよ。

ここ、参加人数がどんどん減ってきているそうで。
今月は、希望曲を出す人がS井さんひとりだけだった。
ま、彼にしてみれば、やりたい曲を3曲も同時にできて幸せだったかな?

なので、参加した3曲とも全部バロック音楽。
あたしにとって、こんなにうれしいことはないよ。
それほど練習しなくても弾ける曲が多いから、気楽なんだ。

珍しく、チェンバロではなく弦で頼まれたのが2曲。
いつもはフルートを吹くM木さんがチェンバロを弾くことになっててちょっと驚いた。
きのうは、M木さんのほかに、S井さんの奥様もフルートで参加したの。
そんなに、フルート2本とオーボエを使う曲ってたくさんなかったのかもね。

前に、S井さんに聞いたことがある。
奥様もフルートを吹かれるそうだけど、どうして一緒に演奏しないんですか。

病名はわからないけど、指が思うように動かなくなってもう1年以上演奏は休んでいるんだそうだ。
それはかわいそうに。

と、その時は思ったけど、今度年末にS井さんと一緒に出る発表会には、奥様も出演するんだよ。
少し、調子が回復したのかな。よかったよかった。

練習所に着いたら、まだS井さんしか来てなかった。

どーもどーも。発表会の諸々の手配、ありがとうございました。
なんて挨拶してたら扉が開いて、トイレから奥様が出てきた。
あっ!顔は知らないけど絶対この人が奥さんだ。

ベンチから飛び上がって、「ああ奥様ですか初めまして」にかぶせて奥様が「いつもたいっへんお世話になっておりまして」とニコニコされる。
あれ?なんだか、想像していたより謙虚な人だなあ。
S井さんがいつも二言目には「ウチの奥さんが」とリスペクトしている彼女は確か国家公務員で・・・
もっと威厳に満ちた人を想像してたよ。

音楽は、なかなか楽しかった。

まずテレマンの四重奏、初めて聞く曲だったけど、とっても気持ちよく弾けた。

S氏から「相当たくさん練習したでしょう」とかホメられ。
ま、まあしましたよ。(実は知らない曲と気づき、1週間前から慌てて練習を始めたんだけどね)
「動画みてその通り(装飾を)コピーしたとか?」
「そんなことはしてない。あたしのセンスでやりました」(ドヤ)
「あーそーですか」(棒読み)
ふふっ。S井さん、あたしやN井さんがちょっとでも自慢めいたこと言うと、すぐこう言う。
あたしもN井さんも思わず吹き出すんだよ。

こんな曲。

きのうやった編成とはちょっと違うけど

でも、きのうは続けて「バロックだましいが感じられる」とまで言ってくれて。
うれしいというより、そりゃ言い過ぎだろう。
「ほんと、S井さんて口がお上手ですよねぇ」と苦笑いして奥様の顔を見たが。
奥様、にこりともせず「いいえー、こんなに気持ちよく弾けてうらやましい」とM木さんの顔を見る。
M木さんまで「ですよねえ」と調子を合わせてくれる。
うう。みんな、いい人だなあ。
チェロの男性Hさんだけは、この会ではいつもポーカーフェイス、ほとんどひと言も口を開かない。
土曜室内楽ではしゃがれ声でよく喋るのになあ。

そういえば、S井さんはいつもあたしのチェンバロしか聞いてないんだったな。
弦を聞かれたのはこれが初めてだっけ。
あ、いや。初対面は4年前の合宿で、オーボエ四重奏に付き合ってもらった時だ。
あれはモーツァルトで少し難しいから、ヘタがバレてた。
あれ以来、4年ぶりに聞かれたわけで。その間にあたしも少しずつ上手くなった?
あ。松脂や弦の種類をグレードアップしたおかげかもしれない。

2曲めがヨハン・クリスチャン・バッハ。もうバロックではない古典派。かなり難しかった。

S井奥様も「難しい」と笑いながら困った顔をしてる。
と、すかさずS井さんが「この人しばらく吹いてなかったんで」とかばってあげてたよ。
美しいなあ夫婦愛。

鍵盤も、チェンバロではなくピアノの音色を使った。(電子ピアノなんでね)
弾いてくれたのはM木さんだけど、ものすごく難しそうだった!
よかったわーこのピアノを頼まれないで。
難しい箇所が、全部のパートに交代しながら出てくるんだよね。
聞くより、仲間と演奏するのが楽しい曲だった。

3曲めのオトテールはちゃんとバロック。ヴィヴァルディの4つ年上。

でも、みんな「オトテール」なんて知らないでしょ。あたしも、辛うじて名前だけは聞いたことがあるってレベル。
最初S井さんから「Hotteterre」をやってくれとメールに書かれたときは読めなかったよ。
フルートの曲が多いみたいだから、フルートをやる人ならよく知ってるかもね。


これは、電子ピアノで「オルガン」の音色を使ってあたしが弾いた。
S井奥様もM木さんも仲良く「いい曲ね」とウットリしてるが、あたしは横目でチェロを見てびっくりしちゃった。
だいたいバロックのチェロって、鍵盤の左手と全く同じ音符を弾くんだけど。
まーチェロだけオクターブ上で、ものすごいハイポジが出てくるの。

あ、ハイポジってわかるかな。「ハイ・ポジション」高い位置。
チェロだと、うーんと下の方、駒に近い、ヘタすると指板がなくなった所まで指で弦を押さえるみたいな曲もある。
フルートのお二人に「気づいてましたか?チェロさんのハイポジ」
Hさんは「いや、そこまでじゃあない」と言うけど、バロックでこんな曲もあるのかって感心した。

ほんと、S井さんてバロック曲をたくさん知ってるなあ。

と思ったら、クリスチャン・バッハは以前、仲間のバイオリニストOさんから「一緒に発表会でやってくれ」と頼まれたことがあるんだそうだ。
ああ、あのOさん。
彼女は名前を出すだけでみんなが苦笑いするような強烈な個性の持ち主で。
だいたい敬遠されるんだけど、あたしはまだ実害はこうむってないからな。
改めて、Oさんへの尊敬度を一段上げよう。

本日のオマケ

豚とサツマイモの塩昆布蒸し。というレシピを見て、ラム肉を使って厚揚げを少し足した。うーん、これはラムは合わなかった。

トマトサラダに掛かってるのは、以前食べたバターナッツかぼちゃに入ってた種を室内で乾したの。普通のかぼちゃ種より白くて薄くて、旨味も薄いけどまあ食べられなくも無い。

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