くせ毛の洗髪

きのう書いた「湯シャン」のすすめを最初に見たのは「皮膚臨床技術研究会」のメルマガ。

この会のお作法では、髪は日中どうしても刺激性物質に触れるので、毎晩洗って落としてから寝ないといけない。

落とさず寝ると、枕カバーや布団から顔に接触してしまい肌トラブルの原因になる。

しかし、そうはいっても元々風呂が嫌い。
さらに、うちの祖母から「風呂はいいが洗髪は週に一度で十分、昔は月に一度しか洗わなかったものだ」と厳しく言われて育ったんだ。

小学校三年から、あたしは突然フケ症になってね。
中学に上がって、紺サージの制服の肩にフケがドサッと落ちるのを、そりゃあ気にしたものよ。

当時、我が家で風呂をたてるのは二日にいっぺん。

隠れるようにこっそり髪を洗うが、見つかると祖母から「おとといも洗ったのに、また洗った！」としつこく怒られたものだ。

怒られながらもどうにか洗って学校に行くと友人から「きのう髪洗ったでしょ。きれい」なんて言われたよ。

母は心配して、フケ専用の「ミカロン」というシャンプーを買ってくれたこともあった。
ミカロンは効いたけど、そもそもシャンプーする時しか使えないからね。
焼け石に水状態だった。

まあ、そういう異常なフケは自然と治っていき。祖母も怒るのに飽きたようでうるさく言わなくなり。
普通に二日にいっぺんシャンプーするのが快適なリズムになった。

バブル直前ぐらいから「朝シャン」が流行したこともあったねえ。
シャワーつき洗面台で、立ったまま大きな洗面ボウルでシャンプーするの。
確かに、少しでも髪が湿ったまま寝ると翌朝のスタイリングが大変だったから、その意味では朝シャンは理にかなってる。

さて。今日あたしが言いたいのは、洗髪回数激減のこと。
この夏に、「あなたのくせ毛を魅力に変える」という本を読んだのがきっかけ。

くせ毛をむりにドライヤーセットなどで伸ばさず、活かした髪型にする方法があるというの。

くせ毛は、乾いた髪にくしやブラシを通してはいけないというのが驚き。傷むんだって。
濡れているうちにブラシを通したら、オイルやジェルの整髪料を使いながら指でカールを付けたりひねったりして、束状の髪を作って乾かす。

作ったら、1週間洗わなくていいんだって。
もちろん洗いたかったら洗ってもいいけど、そのたびにこの作業するのは結構大変。
著者は日曜と水曜に洗ってるって書いてあったな。

「皮膚臨床技術研究会」では、ほんとうは髪に何もつけないのがいいのだけど、どうしてもパサパサするときは少量のワセリンならつけていいことになってる。

あたしも、たまたまいただいたりオマケについてきたヘアオイルがあるので、真似してみた。

あたしの髪は直毛8割、くせ毛2割程度。
本のようなすてきなカールにはならなかった。

でも。洗髪回数、こんなに減らしてもいいのか。ここだけ、良いコト取りすることにした。

人さまに会う前夜しか洗髪しない。最近はオケやチェンバロの定例にぽろぽろ休みが入って、1週間近く洗わないことが続いた。
自分では全く不快感がない。
精神的には極楽になったよ。

高齢者は嗅覚も衰えるし、何事も面倒になるから清潔感がなくなるのは注意しろと、モノの本に時々書いてある。
見かけだけ整えたつもりでも、普段の生活ってにじみ出るものだよねえ。

ひと目見ただけで、金持ちそうに見えるけどコンビニめししか食べてないだろう、って思っちゃう美人さんとかいるもん。

あたしも、臭いこそしないけど風呂入ってないんだろうな、なんて思われたくないなあ。

これを注意してくれるとしたら、妹しかいないなあ。
妹、たまにしか会わないけど、会ったらチェックよろしく。