バレエの公開リハーサル

行きつけのホール「ティアラこうとう」の公演予定表で見つけて、バレエの公開リハーサルを見せてもらった。

ネット（または電話）で申し込むだけで、無料で見せてくれるんだ。しかも座席指定だよ。

以前、仕事で「東京シティフィル」との絡みがあった(人が同僚の中にいた）おかげで、毎月のように定期演奏会に通ってたんだ。
シティフィルは江東区と提携契約を結んで以来、ティアラこうとうを根城としている。
シティフィル・コーアという合唱団もあるけど、バレエ団まであるんだ。
だから、シティ・フィルはバレエの伴奏が大得意。

なのに、あたしはバレエの伴奏を生演奏で観たことがない。
バレエの公演はめちゃくちゃお値段が高いうえに、チケットを手に入れるだけで大変だそうだ。
バレエフリークの後輩が、そう言ってた。
一度でいいから、見てみたいものだ。

バレエの伴奏が大変なのは、だいたい想像がつく。
オペラの伴奏ならやったことがあるよ。
歌い手さんのその日の体調によってどれだけ音を引っ張るか、短めにするか、その場で判断しなきゃならない。

ま、判断するのは指揮者だけど、突然出された指示にオーケストラはぴったり合わせる必要がある。
歌い手さんがそうなら、踊り手さんだって同じだろう。

しかし期待と違って、リハーサルの音源は録音だった。
そうかー。慣れてるプロオケは、どうせその場で臨機応変対応するんだから練習なんて必要ないのね。

開始時間より早めに着いたら、もう子供たちだけでリハーサルが始まっていた。
小学一年ぐらいから、胸がふくらむ前までぐらいの数名、もちろんみんな女子。

子役がいるからこんな時間なのかな、16～17時の1時間だけ。
お客も、高校生みたいな男子が一人で来てて目立ってた。男性バレリーナの卵なんだろう。

16時、開始時間になったらバレエ団理事長の丁寧なご挨拶や、司会者による解説が少し。
大人のバレリーナの練習が始まった。

うわー。子供の練習は開始前だから音楽なしなのかと思ったら、大人もかー。
解説だとこの演目は、ベートーベン交響曲7番やチャイコフスキーピアノ協奏曲第”３”番などクラシック作品をたくさん組み合わせた音楽を使うとのこと。

ほんの少し、ビバルディ組曲「四季」の「春」だけは録音音源を使ってくれた。
振付はもちろん創作、でもストーリーは少しわかったよ。
子供たちがお姉さんの後ろに隠れんぼして、取り残された子が泣いちゃう。
隠れてた子供たちがひらひらと寄って来て慰める。

衣装はナシ、と予め聞いていたけど、レオタードは色とりどりで、お姉さんはみんな薄いひらひらスカート付き。
脚を高く上げても、お股は見えないの。いいよね、見てるほうも、余計な事に気を取られなくて。

子供のレオタードもカラフル、ひらひらがない子はふたりぐらい。
子供たちもお姉さまたちも、全員タイツは白。

あたしも実は子供の頃ほんの少しバレエ習ったんだよ。
あのとき、レオタードは黒しかなくて、まるでスクール水着みたいだった。
タイツは履いたかどうか、覚えてないな。でも履かないとおパンツが見えて危ないよね。

リハーサルの指導はマイクを使うので、見てるこちらも聞けてうれしい。
ほとんどが立ち位置のこと、「もっと前に、もっと下手（しもて）に」と言ってばかり。
でも「ここはオケが合わせてくれると思うから大丈夫」って、3回ぐらい言ってたな。

オケは、どこに置かれるんだろう。
あたしがオペラ伴奏したときは舞台手前の客席を10列ぐらい取っ払って、床下のくぼみ（ピット）に入った。
でもこの会場、オケピットの装置なさそうだよなあ。

舞台の奥に、「工事中」みたいな三角コーンが並んでる。
もしかしたら、あの奥がオケのスペースなのかも。

17時過ぎにリハが終わったので、晩ごはん前に帰れてありがたい。
その代わり、久しぶりに通勤ラッシュに遭ってしまった。朝じゃないから、苦しいほどではないけどね。

この公演「トリプル・ビル」の本番は7月15日（土）と16日（日）の2回。
ＳＳ席1万円～Ａ席5000円。よかったらどうぞ。