10月になって　小銭の話

10月1日（日曜）の話の続き。

午後、芸大は奏楽堂ミニコンサートからの帰り道。

夜、オケの練習に行くから昼ご飯夕ご飯を2回も食べる時間がない。

というか1回でも作る余裕がない。

たまにはスーパーの弁当にしちゃおう。
食べものにこだわりが強いあたしには珍しい。歳取った証拠だ。

どういうわけか、山と積んであったカツカレー弁当が気になって仕方がない。
揚げ物が嫌いだし、豚肉は好きだけどなんとなく避けてるのに。

これはきっと、カラダが欲してるってことなんだろう。
カラダの声は、すなおに聞いた方がいいんだ。

ここのスーパーは電子レンジが備えてあって、温めて持ち帰れる。
そうしようそうしよう。

弁当だけ持ってレジへ向かうとき、ハタと気づいた。

今日から10月じゃん。
もしかして、ビールのお値段下がってるか？確認しなきゃ！

お見事。うれしい。6缶パックが、税抜きで3ケタだよ！何年ぶりだ。

持ってきたレジ袋小さいのにビールパック縦にして無理やり詰め込んで、その上に弁当をおいて運んだ。
レジ袋5円でも惜しむあたし。やっと玄関開けたら、おっと弁当がすべって床に落ちた・・・・

でも床に平行にすべってくれたので、なんとか大丈夫。

2時半、夕飯には早すぎるけどこらえ切れない。
久しぶりのカレーおいしい。
十年ぶりぐらいのトンカツも、衣サクサクおいしい。

これから出かけるっつうのに、ビールも開けちゃった。あー、最高。

さて出かけますか。
楽器を背負ったまま、近くの神社に恒例ついたち詣で。

コンサートで千円出してもらったお釣りで、スーパーの後に行こうと思ったんだけど、弁当が邪魔で行けなかったの。

この日のオケの練習場所はえらく遠い、みんな初めて行くところだった。
スリッパ持っていくのも、椅子借りるのも1脚ごとに有料なのにもびっくりしたり。
なんなら道にも迷ったし。

もう夜になったのに暑い、冷房効かないんだなー。
休憩のあと連絡事項を聞きながら、ハンカチで汗をふきふき。

連絡が終わり練習再開、のところで指揮者先生が
「わたしからのお願い、聞いてくれますか」と口を開いた。

何事だろうと思った。
「暑くないですか。もう少し、冷房強くするとか湿度下げるとかできないでしょうか」

先生って、ここまで気を遣うんだなあ。
だいたい指揮って、ものすごく暑くなるものらしいのよ。
男性だとシャツの着替えを持って来てる人が多いよ。

今回の指揮者は女性、着替えこそしないけど、ロングヘアをゴムで結び直してポニーテールにしてた。
さっきは自分のためみたいな言い方したけど、きっとみんなのために発言してくれたんだよね。

壁際の団員たちが見まわしたら、空調操作盤があったみたい。
すぐにすーっと涼しい風が天井からおりてきた。
なんだ、冷房入ってなかったのか？

そして次の休憩時間に、パートチーフが封筒を持って、みんなにお金を出させてる。
3500円、って聞こえた。
ん？もしかして、ウチアゲ代ですか。チーフがうなずく。「もし今持ち合わせがあれば」

何年ぶりかで、演奏会本番後に打ち上げをすることになった。
いつもと勝手が違うので、前もって集金することになったそうだ。

あ、お金、ある！
手帳の予備の残りがちょうど3000円と、お釣りの小銭に500円玉があった。

財布はなくとも、手帳と小銭入れ（ほんとにコインしか入らないの）で一生生きて行けそうだな。
せっかく意気込んで2年前にヴィトンの財布を買ったけど、タンスの肥やしだわー。