楽しかったチェンバロ発表会

先生はかわいい薄ピンクのドレスにお召し替えして、師範模範演奏というかほぼリサイタルを聴かせてくれた。
チェンバロの音色は大好きだけど、あたし、曲を全然知らないんだなあ。
知らない曲を覚えるのが趣味みたいなものなんだけど、やっぱりチェンバロ曲ってかなりマイナーな部類なんだな。
「では最後に有名な曲で終わりにします」と言って弾かれた曲は聞いたことこそあるけど、曲名知らなかった。

演奏後はみんな自由にチェンバロの撮影したり触ったり。
ピアニストさんはチェンバロでジャズの「枯葉」なんて弾いてくれたし。
チェンバロ製作者さんをみんなで取り囲んで質問攻めにしたり。

そのあと、希望者でカフェに移動して歓談。
いつも、レッスンの後、次に待ってる生徒さんとは目礼しかしたことがないので、一度話してみたかったんだ。
生徒7名、先にカフェに入って先生を待つ。
先生の予約してくださった時間より早く入ってしまったので、まだ席があいてない。
一番お若い生徒さんが仕切って、店員さんと確認を取ってくれた。
席ができたら、あたしはみんなが入りにくいであろう主役席みたいな真ん中に座ってしまった。
そこだけクッションがなかったし、中座したくなってもみんなにどいてもらわないと出られない席。

鈴木京香激似のさわやかなお若い方は一番外側の席につき、かいがいしく全員分のお水を汲んできてくれる。
「メニューはこちらから」と示されたのはQRコードの札。最近、こういう店増えたね。
みなさん、あたしと同じぐらいか年上の女性ばかり。口々に「こういうの、わたしダメー」と言い合う。
紙のメニューだってあるでしょ、と誰ともなく言いだし、さきほどのお若い京香さんがまた店員さん(ワンオペ)のところへお伺いに立つ。

メニューはもらえたけど、結局注文はQRコードからだって。ひえー。
それが、いちいちメアドやら電話番号やらの登録をしなくちゃいけなくて。
先生も無事到着、全員の希望を聞いて京香さんがひとりで8人分の注文をしてくれた。
コーヒーは豆の種類ばかりか、アルカリイオン水・天然水、硬水・軟水かも選ばなくちゃならない。
思わず吹き出してしまった。
もー、最近は洗濯機だっていろんな機能を選ばなくちゃいけなくて。もっと簡単なのが欲しいのに、日本の電機産業はだから「ガラパゴス」なんて言われて衰退しちゃうんだと思うよ。
アップル社を見習って、できるだけシンプルにしたら、購買力ある高齢者は飛びつくと思うんだけどなあ。
の、前半だけ口走ったら、お隣に座ってくれた、あたしの次にレッスンを受けてる人(ハリセンボン春菜激似)が拾ってくれた。
「たくさんの洗濯コースがあるけど、使うのはいつも同じものだけ」
ですよねー!

春菜さんは、まだこのあとコーラスの練習に行くんだって!だからしっかり食べます、とスープカレーを注文された。
よかった、あたしも昼食べ損ねたからカレー食べたかった。コーヒーとセットにするのも春菜さんと一緒だ。
京香さんも「よはねすさんお昼も食べてないんですよね」って、覚えててくれた。
まずコーヒーが来て、早速両手でカップを包み込む。あったかーい。と思わず声が出てしまう。
雨に濡れなかった京香さんも、冷房が効きすぎて寒かったそうだ。

春菜さんと反対側のお隣には、先ほどハンカチを差し出してくれた吉永小百合激似マダムがいらした。
あたしのスカートの色が戻ったのを見て「あら、よかったわね」と言ってくださる。はい、もう大丈夫です。ご心配をお掛けしました。

全員の飲み物が揃い、「お疲れさまでしたー」カップを持ち上げる。
京香さんが「先生、さっきは最後に『神秘的なバリケード』ありがとうございました」と口火を切る。
へー、あれ、そいいうタイトルなんですか。
バリケードというのは、当時の女性のドレスの、大きくふくらんだスカートのことなんですよ。と先生が説明してくださる。
あ、あのクジラの骨の。と春菜さんが合いの手を入れる。

このブログ読者はあまり興味なさそうだけど、一応その曲見つけたから貼っておくよ。チェンバロの音色は刺激が強めなので、音量に注意してください。

先生はあたしの真ん前に、面と向かって座られている。
レッスン中、必ず世間話も入れてくださる先生は、生徒全員の特長をさりげなく織り込み話題にしてくださった。
あたしのお隣の吉永小百合マダムのお宅はガラス屋さんで、チェンバロによく似た小さい楽器「ヴァージナル」をお持ちだそう。
そのお店に先生も行かれ、グラスなど選ばれたことがあるそうだ。
先生「だんだん割れて少なくなっちゃって」
マダム「どんどん割ってたくさん買ってください」
一同笑。
先生「今度セールなさるんですよね。あのハガキ、今日あったらお配りしたら?」
マダム、あったかしらとバッグを探ったら出て来た、「吉永硝子」セールの案内はがき。
へー、どれどれ。とのぞき込んだら、あれまあ!うちのすぐ近所だ!○丁目、ご町内ですよ!
よく通りがかるのだけど、ほんとに美しい無色透明のグラスが壁一面にずらりと並べてあって、入ってみたい衝動に駆られるんだ。
でも、「一般の方はお断り」って貼り紙があるので、いつも指をくわえて遠目に眺めるだけだった。

このハガキのQRコード(笑)から予約すれば一般者でも入れるんだって。
いや、入れることよりも、自己紹介で名前を聞いた吉永さんがあの「吉永硝子」さんだった、ということがうれしくて。
ずうっとハガキを見つめたまま、ニマニマしてたよ。そんなあたしを他のみんなもうれしそうに見てくれる。

帰りはもちろん同じ駅までマダムとご一緒。
近所のあのコンビニつぶれちゃいましたねー、など完全にご近所主婦の会話。
「でも、つぶれたんじゃなく、ビル建て替えなんですって」前日行った美容院で、美容師さんが教えてくれたんだ。
マダム、その美容師さんのことも知ってた。わー。

ご近所の知り合い、美容師さん一人しかいなかったんですー。
もう一人お知り合いができて、ほんとうにうれしいですー。

あれー。友達、減らしたいと思ってたはずなのに。
なんか、人嫌いも治ってきた?
いや、趣味の合う友達なら大歓迎だよね。ましてチェンバロなんてマイナーオブマイナーな趣味だもの。

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コメント

  1. にゃんた より:

    お友達できて良かったねー。ガラスの食器屋さんならぼくもお友達になりたいー。
    ヨハネスさん、人嫌いなんじゃなくて嫌いな人には合わせられないってことだったんじゃないかな。
    もうそういう人はあっちいって、って生活だからもう大丈夫(^^)

    チェンバロって弦楽器みたいな音なのねーって感想は変?

    • よはねす より:

      ありがとうございます。「お友達」扱いしてはいけないぐらいの、すてきなマダムなんですが、そんな人とお知り合いになれただけでもうれしかったです。
      そう、あんなグラスでお酒飲んだら、さぞ美味しいだろうなーとヨダレが垂れそうでした。
      にゃんたさんはあれで豆乳を召し上がるのかしら。熱いコーヒーはちょっと不安になる、繊細なグラスがよく見えました。
      うーん、嫌いな食べ物は合わせられないけど、嫌いな人はそんなに多くなく。嫌いじゃないのに、特に会いたいと思わないんです。「あっちいって」って言いたいけどなかなか言えません。
      あ、チェンバロって弦が張ってあるから、そういう意味では弦楽器で合ってます!ギターのように、はじいて音を出す「撥弦(はつげん)楽器」というそうです。