旧友とのランチは案外苦痛ではなかった

元同僚は、一緒に働いている時は明るくて楽しい人なのだけど。

仲良しグループで夜食事に行くと、ちょっぴり不愉快になるの。

彼女が好きであたしが嫌いな揚げ物をたくさん注文する。
「あたし食べないから自分で全部食べてね」と言っても結局誰も手伝い切れず残すことになる。

だんだんふくよかになるぐらいならいいけど、胆嚢を悪くして手術したほど。
みんなが「もう揚げ物やめなよ」と心配しても「ダイエットは明日から(^^♪」とおちゃらける。

心配するのがばからしくなるけど、それでも真剣に心配してあげる人が一人いて、なんて優しいんだろうと感動するよ。

きのうはその優しい人とふくよかな人と、三人でランチに行ったんだ。
とってもイヤだったんだけど、しつこい誘いを断り切れず。

ふくよかさんはお母さまを自宅介護していたので、ほとんど外出できない時が長かったの。
昨年亡くなられ、少しずつ落ち着いてきたらしく。

それを考えたら、長年溜まっていたものの気晴らしをしたくなる気持ちもわかってあげないといけないね。
でも、あたし以外の4人では年末に会ってるんだよ。
あたしだけスケジュールが合わなくて、ほっとしたのに。

気晴らしならもうできたじゃん。なぜそんなに、あたしにも必死で会おうとするんだろう。
あたし、話がうまくなくてね。おもしろい話、できない。
「このごろどうしてるの」などと振られ自分の話を訥々と始めると、いつも必ず途中で遮られて他の話を始められちゃうんだ。

会うのが何年ぶりか、誰も覚えていない。だいたい十年ぐらいかなあ。

あたしは、退職前後つまり還暦あたりから急激に顔面が衰えてきた。
こんな顔見せるのも恥ずかしいけど、見せられた友達も幻滅しちゃうだろうなあ。

お互い様？いや、きっと友達は若さを保っていて、勝ち誇りたくて誘うのでは。とまで勘繰ってしまう。

果たして、再会した二人はまったく変わってなかった。
白髪さえほとんどない。うらやましすぎる。

でも、案ずるよりなんとやら。案外、普通に楽しく話ができたよ。
「夜は疲れるからランチね」と言われて、ランチにしたのがよかった。
ランチセットを頼んだら、注文しすぎることもなく。ふくよかさんも蒸しパンがお代わりできるというメニューに飛びつきうれしそう。
あたしも「エビなし」とわざわざ書いてあるセットを見つけて即決。
きっと、アレルギーがある人のために用意したんだろうな。
二人から心配され、アレルギーじゃなく単なるワガママよ、と伝える。

自分の話はしない、と決めて、主に優しい人の話を楽しく聞けた。
ふくよかさんにも、自宅介護偉いねとねぎらって。
ひとつだけ、彼女は相変わらず超スピードで話すのであたしの脳が付いて行けず、ほぼ半分しか聞き取れない。
彼女は毎度「あたし滑舌が悪くて」と謝ってくれるけど、そうじゃないと思うな。
昔のように聞き間違いオンパレードで、みんなが笑ってくれた。

やっぱり危惧していたように、オケの話を振られた。
オケ活動してるのはみんな知っているけど、室内楽やチェンバロを始めたことは誰も知らない。
でも、そんな話をしても誰も興味持たないのはわかってるので「変わりないよ」ぐらいしか言わないようにしたよ。
あたしはやっぱり「オケの人」としか思われてないな。それでいい。

ランチ営業開始11時半から、なんと2時まで2時間半も居座ってしまった。
そんな時間でも、常にお客さんは入ってる。でもお店はお茶を持ってくるでもなく、ずっと居させてくれる雰囲気。

「これから習い事があるから、そろそろいい？」と声を掛けて、お開きにしてもらった。
これは事実ではあるんだけど、この口実を使って長時間の会合を抜けられるな、と最初から思ってたんだ。
そうじゃなきゃ、たぶん3時までここに座ったきりになったに違いない。

本日のオマケ

昼ご飯をしっかり食べるので、朝ごはんは抜き。

朝昼ごはんとしていつも食べているルーチンを夜に食べればいいので、夜はこんな感じ。

ああ、ルーチンのひとつゆで卵はサボっちゃった。味噌汁の具、なんてことないようだけど、こだわりの作り方で1時間ぐらいかけて蒸し煮を作ったのでね。