室内楽合宿2日め

チェンバロ おでかけ

友人と二人とも、ロクに眠れなかった。
あたしは、実感としては2時間。友人も恐らくそれぐらい。

午前中の演奏枠は、あたしはフリー。
そのあいだにブログをざっと書いて、施設を探検した。

ここは、ヤマハが作った「つま恋リゾート」というホテル。
(現在、経営はインドの別会社に変わっているそうだ)

ミュージックガーデンという音楽用研修施設棟で演奏して、宿泊はかなり離れた棟。
急いで歩いても5分かかる。

午後の演奏前に、荷物まとめたほうがいいかなーと思って宿泊棟にもどったら、おっとあぶない集合写真撮影12時5分前。
友人からも「急いでミュージックガーデンへ」とLINEが入り走ったけど、最後のシャッターが押された瞬間にドアをあけたあたしは、写真に入れなかった。

これが、今回最大の失敗だ。
苦笑しながら食堂へ移動するとき、きのう代理でピアノを弾いてくれた女の子が後ろから声を掛けてきた。
あたしが着ていたTシャツがお気に召したとのこと。

洗濯中で失礼します

前日は気づかなかったけど、どうもこの子(ハタチぐらいかな)日本語が母語ではないようだ。
Tシャツの背中に英語が書いてあるのがうれしかったみたい。
声に出して読んでる。
「ご、ごめんなさい、若い人にこんなの見せちゃって」と、どぎまぎしたよ。

昼ご飯は、普通ホテルでは出さないようだ。
特別にお願いして、我々だけのために作ってくれたのは牛丼。
ちなみに翌日のお昼はポークカレー。

アレルギーには対応してくれるけど、好き嫌いには応じられないって。
お肉だめな人は、しらたき丼になっちゃうね。

恥ずかしながらお箸が苦手です

で、2日めの第一曲は「バロックの部屋」でヘンデルのトリオ・ソナタ。
なんだけど、その前に別の組がターフェルムジークをやってる。

あらまー、チェンバロだ!電子じゃないよ、本物だよ。
ここでチェンバロを弾いてたのが、先ほどの若いお嬢ちゃん。

「顔は写らないようにするから、チェンバロの写真撮らせてね」とお願いして撮ったけど、「写ってもいいですよ」と言ってくれた。
つい遠慮しちゃったんだけど、今考えてみたらちゃんと顔入りで撮って、あとで送ってあげればよかった。
じわじわと後悔する。これが第2の失敗かな。

お嬢ちゃん、プロのオルガニストなんだって。
「譜めくりしましょうか」という口実で後ろからちょっと楽譜を見たけど「大丈夫です」って言われちゃった。
いやいやー楽譜に書いてない装飾をたっぷり入れながら弾いてるの。
これもプロのワザだよ。ああ、これほどまでうまくなりたいものだ。

ピントを楽譜に合わせればよかった・・・

で、我々のヘンデルの番が来た。
弦楽器3本に、通奏低音としてチェンバロがついた。
これぞバロック!っていう雰囲気が、とてもあたしの好みの曲だ。

ここで、予定に入っていなかった人がチェンバロを弾いてくれることになった。
実はピアノも弾いたことがなかったのだけど、チェンバロを上手に弾く男性(これもここの会員さん)に憧れどこにでもついて行き、ついに夫婦になったのだという。
せっかくだから、あなたもやってみたら?と企画委員さんに背中を押され、その委員さんと交代したり連弾したりで楽しんでいた。

すごーい。そんな初心者でも参加させてくれるのか。
じゃ、来年はあたしもチェンバロ、弾かせてもらおうかな.

で、次があたしの最後の参加曲、ドボルザークピアノ五重奏だ。
ピアノは自己申告でA(最高レベル)の男性。
メールでも、実際に会っても無口だ。無口すぎる。
JRの駅メロなんかちょっと弾いて遊んでたけど我々弦チームは誰も構ってあげない。
かわいそうだからあたしが寄って行って「この曲、譜めくりが大変ですよねー」と話しかけてみたけど話は弾まず。

弦のみんな、口々に「難しい曲だ」と言う。
1楽章と2楽章だけどうにか通ったら、2時間枠のうち1時間半も経ってる。

全員、疲労の色が濃い。「どうします、3も4もやります?」と誰かが切り出し。

たまらず「実はこれで一番やりたかったのは3楽章なんですよ」と言ったら間髪入れず「カレーでしょ!」と女性が言ってくれた。
そう!中村紘子さん!!
わかってくれてすごくうれしかった。で、みんな最後の気力を振り絞って第3楽章もやってくれた。

ハウス食品のカレーのCMに中村紘子さんが最初に出て弾いたのは、ショパンの幻想即興曲。(すみません子犬のワルツの間違いでした。2023/10/12訂正)


のちにピアノ教室でこれを出されたときはうれしかったなあ。
ちなみに、残念ながら今はろくに弾けなくなってしまった。

CM第二弾が、このドボルザーク五重奏の第三楽章だったんだ。
親しみやすい、楽し気なメロディ。
いい曲だな、と聞き覚えたころちょうどCMが流れてうれしかった。

いつか弾きたいと思って、なんと50年近くたった今実現できた。
みんな上手いのに、かなりゆっくりしか弾けなかったけど、大満足。

まだ少し時間は残っているけど、あたしは実は余裕がない。
これで帰るので、新幹線に乗るためにタクシーを予約してある。

タクシーの予約方法もわからないあたしを友人が助けてくれた。
ホテルフロントにお願いすればいいんだね。
それも、何も直接行かなくても、部屋から電話すればいいんだ。

タクシーは予約時間より早めに来るだろう。思った通り10分ぐらい前に来てくれた。
運転手さんに「掛川駅で駅弁売ってますかね」と相談したら「キオスクがあるから大丈夫ですよ」と教えてくれた。

前日の駅弁は寿司を選んで、隣のビジネスマンに匂いを嗅がせて申し訳なかった。
でも他のは多すぎたり、昼と同じような牛肉弁当だったりで、またまた寿司にしてしまった。

帰りの新幹線はガラガラ、匂いも気にならない。
せっかくだから静岡ビールも買って、この旅を締めくくった。

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コメント

  1. うなゆき より:

    お疲れ様でした〜
    チェンバロ 弦が横向きなんですね
    どういう構造なんでしょう?
    集合写真は残念でした
    追加で左上に載せて貰います❓

    確かこのブログはプチセレブで
    蝶よ花よの生活を綴るブログですよね
    内容がピッタリ合ってますよ‼️

    • よはねす よはねす より:

      おお、さすが知識人、目の付け所が素人ではありませんね。
      弦が横に張ってあるのは、ピアノで言ったらアップライトみたいなものですね。
      持ち運びもきっと楽にできると思います。
      集合写真の左上。卒アルで風邪引いちゃったような、哀れみを感じるやつですね(^▽^;)

      やった!ブログ目標、これにてとうとう達成か!うれしゅうございます。ありがとうございます。

  2. にゃんた より:

    第3楽章、カレーってつっこんでくれる人がいてよかったね。
    さすがジャの道は蛇。(こんな使い方でよかったんだっけ)

    電車の中のお弁当。普通のやつはべつに問題ないんじゃない。
    凶悪なのは、あっちっち系のお弁当と新大阪から乗ってくる人の551の豚まんの匂い^^;

    • よはねす よはねす より:

      ジャの道は、邪道?いやいや。言葉として知ってるけど使ったことなかったです。
      いえ、ね、秋田新幹線で仙台から十和田湖まで乗った中国人らしき一家があたしの隣席で稲荷ずしを召し上がってましてね。かなり気になったことがあったもので。決して臭くはないんですけどね。そういえば大阪出張みやげでまだ温かい551を持ってきた人いたけど、車内の皆さん大変だったんですねーwww