迎賓館チェンバロの弦を切ってしまった

音楽

フルートのカズちゃんから「SOS!」と頼まれて、あるイベントに参加することになった。
あたしはチェンバロ(本番は電子ピアノ)、S木のおじさんはバイオリン。

その練習を、松本記念音楽迎賓館でやることになったのね。

数日前に「当日、イッシーも来ます」と言われて、(イッシーもバイオリンの人なんだけど)意図がよくわからないけど、行ってみりゃわかるだろ、と、すぐオッケーした。

時間ギリギリに着いたら、三人とももう来ていて、さらに館長さんがチェンバロを運び入れてくれてるところだった。
挨拶して、自分の荷物を下ろしたりしてたら館長さん自ら音程を半音上げる作業をされてた。
きっとカズちゃんが頼んでくれたんだろう。
前回はあたし、自分でできるようになったから自分でやったんだけどな。忘れられたかな。

だけど、調律は自分でやらなきゃいけない。
もしくは有料で頼むこともできるけど、時間も30分ぐらいかかるからね。
館長さんから「調律はできますね?」と聞かれ「はい、でもハンマー持ってくるの忘れちゃった」と答えたら
「ここに入ってます」と、チェンバロ本体にあった隠し引出を開けて見せてくれた。

あー、写真撮っとけばよかったなー。
いつもは偶然、誰かが調律してくれた後に使ってたようで、困ったことなかったのよ。
今回さわってみたら、「うわ、こりゃだめだ」ってぐらいひどくて。
ハンマーの場所、聞いといてよかった。
早速、スマホのチューナーを442に上げて(普段は415)調律をまずAの音から始めたが。

うちの簡易チェンバロ(1段鍵盤スピネット)と違って、ここは本格的二段鍵盤。
同じ音程で弦が3本あるように見えるんだなこれが。
戸惑いながら探って、(鳴らしながらハンマーで弦に触れると、ビーンと響くので確認する)当たりをつけて。
少ーしずつハンマーを回したんだけど、チューナーの数値が442まで行くまえに「パチッ」と音がして、ハンマーの抵抗がなくなった。

・・・あ。切っちゃった。
弦の選び方、間違えたのかなあ。それじゃあ回しても数値が変わらないはずだ。

でもね、うちで切ったときはわかりやすく、切れた弦がビロビロしてほかの弦にさわって雑音がしたのだけど。
みんなで見ても、切れた弦が見当たらないの。
一瞬、「もうこれ、黙って帰ってもバレないかも」なんて思っちゃったぐらい。
でもさあ、次に使う人がまず調律するとき一瞬で気づくでしょ。直前に使った人はだれ、ってすぐわかってバレちゃう。

もう怖くて、ほかの弦を調律なんかする気になれないよ。
ちゃんとやったらそれこそ30分もかかって、皆さんに待ちぼうけ喰わせるし。

狂いまくったチェンバロで練習することにした。
その切れた音、A(ラ)の鍵盤だけ音が鳴らない。その音を使うときは、二段の上段を使うことにした。
音量は小さくなるけど、しょうがない。

ってことは、やっぱり弦の選び方間違ってなかったんだよな。
練習が終わったら、館長さんに謝って処罰を受けよう。
覚悟を決めたら、ほぼすっきり。
楽しく、練習を始めたよ。

S木さんはバイオリンケースに無理にビオラを入れてきて、それでチェロパートを弾くのだと。
イッシーは普通にバイオリンパートを弾く。
イッシーはうまいけど、S木さんは大人からバイオリンを始めた人。
チェロパートはヘ音記号なんだけど、読めるのかな?と思ったら、自分でト音記号に直した楽譜を使ってる。
え、これ、コンピュータで作ったんですよね?ご自分で?とびっくりしたら
「わたしこれでもコンピュータ技師なんで」だって。
うひゃー。よく、海外で会議だとかで出張してるけど、まさかそんな職業とは知らず。お見それしました。

そのビオラが、よく鳴るのよー。轟音で。
チェンバロの左手と全く同じ楽譜で同じ事を演奏するのだけど、チェンバロの音がかき消されちゃう。
間違ってなければ全然構わないんだけど、いつも決まった場所でビオラが間違うのね。

ちょっと見に行ったら、S木さんが書き写した時に間違ってた。
わかってよかったー。
あとは、出だしのタイミングだけ。

ルイエのトリオソナタの第2楽章では。
まずフルートで2小節、バイオリンが加わって3小節弾いた後にチェロとチェンバロが入る。
S木さん、どうしても2小節ずつ音楽が進んだあと、1小節早く入っちゃう。
チェンバロと一緒に入るので、わたしが入るのを見て合わせてください、とちゃんと合図もするんだけど、こちらを見る余裕がないみたい。

この1分20秒のところから。

この曲、バロックなのに珍しく無料ダウンロードサイトには載ってないの。
S木さんがご自分で買った楽譜をスキャンして、送ってくれたのよ。
動画もこれしか見つからない、珍しい曲。
そんなに頑張ったのに、なかなか合わせられないなんてちょっと可哀想ね。
でも、やっと合うようになったから、これもまた実りある練習になった!

もう1曲、カール・フィリップ・エマヌエルバッハのトリオソナタも。
これは無料サイトからダウンロードできる。
元の版が、どうもほかの三人と違うものを選んでしまったみたい。
楽譜の食い違いを見つけて、これも解決。

S木さんとカズちゃんが、それぞれお菓子を配ってくれて小休憩。
S木さんがくれたクッキア、知ってる!いつか横浜のフルートさんからひと箱もらったことがあるよ。
今回は抹茶味のひと箱を差し出され「二つ取ってください」と言われ、遠慮なくかじってみたらすんごくおいしい!抹茶味、大好き。

カズちゃんは、これのイチゴ味をくれたの。
イチゴ味には、実は興味がないのだけど。期待せず齧ってみたら、これまた絶品!
イチゴの種のプチプチの歯触りが最高。
おいしい!と叫んだら、「もうひとつ」ってリンゴ味まで追加で配ってくれたよ。

さ、楽しく練習を終えたらあたしは館長さんに謝らねば。
みなさん、先に帰ってね。と言ったが、カズちゃんは一緒に謝ってくれるという。
え、時間かかるかもしれないからいいのに。

館長さんは1階の事務室にいらっしゃる。
練習室、というかホールの2階にも館員さんの詰め所があるのね。カズちゃんが「終わりましたー」と声を掛けたら、女性が出てきた。
とりあえずその方に、「弦を切ってしまいました」と頭を下げたら「あ、わかりました。大丈夫ですよ」とにこやかに言われる。
とりあえず切れた鍵盤を押さえて「ココです」と教えて。
「替えの弦もありますから」とだけ言われ、え、いいんですか、とまだ戸惑う。

そこへ館長さん現る。
深く頭を下げてお詫びしたら「これはもう消耗品ですから」とおっしゃる。
あの、お代は。「いえ、大丈夫です」
いいんですか。ほんとうに済みません。今後は気をつけます。

放免してもらえて、ありがたくみんなと一緒に仲良く帰らせてもらった。

いやー、「今後気をつける」って言ったってね。
普通に調律したつもりがこんなことになって。
家で1年近く使ってるけど、練習にならないなあ。
当分は、怖くて調律する気になれないよー。

本日のオマケ

細い長ネギがいっぱいあるので、しなびないうちに食べてくて、サバ缶とアヒージョにしたよ。でも届いてから5日も経ったので、もうけっこうしなびちゃった・・・

もちろんこれだけじゃ足りないので、デザートの豆乳ヨーグルトにはキウイとブルーベリーと、フルーツグラノーラもどっさり掛けた。

そしてシャワーを使ってちょっとスマホ見たら、居眠りしてる。最近毎日のように昼寝をしてるんだけど、きのうはしなかったせいかなあ。

まだ9時だけど、寝ちゃったよ。

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