調律師さんが楽しかった

交流、交際

きのうは、ピアノを調律してもらったよ。
毎年8月に、その会社から電話が来て日取りなど決める。

いつかは朝の8時に来られて、ちょっと近所迷惑が怖かったこともあった。
幸いクレームはいただかなくて済んだ。
今回は13時と言われて安心したが、「○○という男性が伺います」と言われてちょっと緊張した。

名前を覚えてる別の男性調律師さんは、姿が「おにぎり柔道くん」とあだ名を付けたくなる、ちょっとコミカルな外見で。

その人のお話もまた、すっごく面白いの。関西のイントネーションがあったな。
関西だから笑わせることに命をかけているんじゃなくて、もうご本人そのものが面白い。
2回来てくれたけど、2回めは来る前から楽しみだったよ。

あとは、ほとんど女性ばかりだな。
女性はみなさんとても真面目。冗談なんか決して言わず、黙々とお仕事して、ちょっとお世辞なんか言って帰る。

男性かー。今度こそうっかりノーブラなんかで迎えないようにしなきゃ。
インターホン工事のとき、それやっちゃったんだよね)

13時に来る?少なくとも朝ご飯は食べておかないと。
そして、連休前に業務スーパーの買物はしておきたい。
必需品をカゴに入れ、レジ待ちあと一人というところでスマホに着信。
080?またソフトバンクの勧誘だろう。
とりあえず音を止めようとしたところで着信音が切れた。

家に着いてからその電話番号を検索してみたら、やっぱりソフトバンクみたいね。
と思ったら、また同じ番号からかかってきたよ。
あれ。これは珍しいパターン。もしかして・・・と思ったらまた切れた。
あっ。そうだ、調律師さんかも。
かけ直したらやっぱりそうだった。「すみませーん2回も出られなくて」と謝った。

「ちょっと早めに着いたので今から伺ってもいいですか」
わっかりましたー。
慌てて、ピアノの上を片づけ、カバーも外し、ぞうきんと掃除機、それにスリッパを用意する。

ピンポーン。よろしくお願いしますう。
名刺を差し出され、「前にボク、一度来たことありますよね」と。
?そうだっけ。あっ。彼の目を見たら思い出した。どうも、目が少し不自由っぽく見える。
ああ、そうでしたねー。お名前覚えてなくてすみません。またよろしくです。

一度行ったことがある家は、前を通りがかるだけでもその時のことを思い出すそうだ。
うちに前回来たときは、防かび剤だけ荷物に入れるのを忘れて、後日近くまで来たときついでに寄ってくれたんだった。
彼、そのときお友達の結婚式に行く途中だったんだって。
それはなかなか忘れられないだろうね。

いつも、ピアノでどんな曲を弾かれるんですか、と世間話的に話が始まり。
最近はバロック音楽が好きでしてー。
「あー、バッハとかですか」
いやーバッハは難しいので、フランス物かなー。
「バッハは難しいですよねー。フランス組曲とかやったことありますよ」
え、そこまで。あたしも5番と6番だけしかやたことがない。
「ジーグ・・だっけな。たー、らったったらったったっら-」
といきなり歌い出す。
あ、わかった。タンタカタカ、タカタカタカ・・・
と続きを歌ったら「そう、それです」と喜んでる。

すごい、こんな曲を。とびっくりしたら、高校のときに試験があったので、この曲だけやったとのこと。
え。高校は音楽科だったんですか。
調律の学校は音大の付属で、そこの高校に行っていたそうだ。
専門はホルンだって。アンブシュアとかアパチュアとか、金管楽器の専門用語が出てくる。
アンブシュアは聞いたことがあるよ。口のまわりの筋肉の使い方のことね。
アパチュアって初めて聞いた。唇中央の、空気の通り道のことだって。

マウスピースもなしに、アパチュアの練習ができるんだって。
なんだそれ。
口を両手で覆って、ほんとに唇だけでプーッと音を出してくれたら、ちゃんとホルンみたいな音に聞こえるんだよ!
すごいすごい!もう、楽器要らないじゃないですか。
ピアニストがピアノなかったら、ただのでくの坊ですからね。

高校時代に、練習室を確保するのに大変だったとか、ホルンからツバが出るのが嫌がられたとか、たっぷり面白い話が聞けた。
練習室が足りないから校庭で練習すると、近隣の住宅からウルサイと言われ校庭音出し禁止になったとか。
練習室の使用料は、アップライトピアノの部屋は10分10円、グランドは20円だって。
「タダにすると昼寝するヤツがいますからね。ボクもしてました」
わはは。
「金管から水がダーダー出るけど、あれツバじゃないですからねっ」
もちろんわかってますよ。昔はホルンの皆さん、足元に雑誌を広げてました。今はペットシーツね。
彼の高校時代はなんにも敷かず、床に流しっぱなしだったって。
そ、それは嫌だー。

で、音楽はちょっと難しいと感じていたが、進学先に調律の世界があったのでよかった、なんていう身の上話だった。

話の流れで、言うつもりじゃなかったのにスピネットを買うことを言ったのね。
次にもしいらっしゃることがあったら、ここにスピネットも置くから見て下さい。
「え、じゃあ調律もするんですよね」
あっ、そうだ!それが大変そうで。ピアノ調律師さんならチェンバロもできるんでしょ!?

1段鍵盤ならピアノより本数が少ないから簡単かと思ったら、「できない」ってよ。
もちろん知識としては、学校で習ったそうだ。
チェンバロの場合、いろいろな調律法があるんだよね。何とか律、何とか律・・・と名前が出てくるけどあたしはそのうち一つぐらいしか知らない。

そうかー。じゃあ、チェンバロの調律師さんは特殊な学校で学ばれたんだろうか。
それとも徒弟制みたいに専門家に付いて教えてもらうのかなあ。
あたしの先生みたいに演奏のプロは皆さんご自分で調律できるけど、演奏会には必ず専門の調律師さんにやってもらってるもんな。

お支払いやサインをして、調律内容レポートを受け取って。
「じゃ、次の仕事場へ行きます」
あら、まだ他にも行くお宅があるんですね。
「はい、でも会社の近くなんで」
そうですか、と見送ってしまったけど。
もし時間に余裕があるなら、コーヒーでもごちそうしたらよかったかな、と思った。
話をするの、営業としてではなくお互い楽しんでいるみたいに感じたからね。

いや、今思い出した。
ピアノの上に置いてあった楽譜や温度計、時計などたくさんの荷物を食卓に山盛りにしてあったんだ。
あれを片づけなければ、飲み物なんてお出しするどころじゃない。

調律を始めて間もなく、雷が鳴り出したのよ。
うわーと思って外を見たら、みんな傘差してる。
調律師さん、傘持ってるかな。下駄箱を開けて、差し上げられるビニール傘があるのを確認。
でも、調律が終わったらもう晴れて、地面も乾いてた。
調律師さんは雷にも全然気づいてなかったようで、えらくびっくりしてた。

でももう大丈夫ですよ。トイレは大丈夫ですか、このへんのコンビニは貸してくれないんですよ。よかったら使ってください。
「ああ、貸してくれないところありますね。それに荷物が多いので置き場所にも困るんです」
そうよねー。商売道具ですもんね。あたしも楽器を背負ったままじゃ使えないし、床には絶対置きたくないし。

彼、最初からテンション高めだったけど、前回のアクシデントでよく覚えてくれてたからだったのね。
ピアノの調律なんて、きっとあたしみたいなおばちゃん相手のことが多い、いやほとんどだろう。
話もうまくなるわけだ?
とても、楽しませてもらったよ。

本日のオマケ

ズッキーニのガーリックチーズ焼き。サッポロビールさんのレシピはこちら

これしか考えてなかったので食卓が寂しい。そうだマッシュルームの大きいのを買ってあった。

スライスしただけで、生ハムやピクルスと盛り合わせ。

とてもワインを合わせたくなるけど、ゆうべも風呂必須だったのでノンアルビールで我慢。

火曜に買ったひまわりは、昼間はここに置くと日差しが強くすぐ枯れちゃいそう。で、机の上に置いてるので、ずっと写真には写ってなかった。

あと1日ぐらい、もってくれるかな。

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コメント

  1. うなゆき より:

    おフランスな曲です
    軽やかで、ホテルの結婚式場の喫茶室に流れてそう。

    チーズ焼き、いいね
    久しくしてないよ
    こう暑いと、オーブンを使いたく無いのよね〜
    今日は、頑張って魚焼きグリルでチーズ焼きをするザンス!
    上手く出来たら、明日のブログに載せるかも
    ア、載って無い時は、普通にスルーして下され〜

    • よはねす よはねす より:

      そうです、ドイツ人バッハ作曲だけど、フランス舞曲スタイルが流行ってたらしいのよね当時。

      さらに、そうなのですよ、チーズ焼きなんて当分しないだろうと、シュレッドチーズの在庫がなかったのだけど久しぶりに登場しちゃった。これはパルミジャーノを削りかけるレシピなのでその下級チーズグラナパダーノなら在庫があったので、作れました。

      オーブン持ってるんですか。オーブンレンジかな。あたしもオーブントースターなら持ってますが、暑い以前に電気代が気になって使いこなせないのです。いっつもグリル一辺倒。
      では、うなゆきさん力作は期待せずにお待ちしてますわー。