旧岩崎邸

旧岩崎邸 おでかけ

どこで見た情報か全く覚えてないんだけど、旧岩崎邸庭園できのう音楽会があると知った。
うちから歩いて行ける距離なんだけど、入場料取るんでね、一度も行ったことがなかったんだ。

近くの割に道に迷ってしまった。自分で苦笑い。
遠回りしながら着いて、400円也を支払ってから門を通る。すごい、行先が見えないや。

65歳以上なら200円だって。65歳になるのがちょっとだけ楽しみになれる。

本日のコンサートは「芝庭」ですったって、それがどこなのか。
また、400円の価値がある音楽なのかどうかも全然わからなくて、不安でいっぱい。

とにかく歩いたらあっちもこっちも芝で、ほんとにわからない。
やみくもに歩いてたら拡声器の音が聞こえてきた。
「弦楽よんじゅうそうが間もなく始まります」
おお、それはうれしい。400円払ってよかった。
但し「しじゅうそう」と言って欲しかったけど。

お股のアップ失礼いたします

芝生の中に入っていいの。しかも、お座布団を貸し出してくれる。
日傘が欲しいと思ったけど、後ろの人が見る邪魔になるもんね。持って来なくてよかった。
ピンクに塗られた譜面台なんて初めてみた。

楽譜が風で飛ばされないように、黒い大きなヘアピンで留めてある。
美しいドレス女性三人、男性ひとり。
まず1曲弾き出したら、あらっ。これちょっと前にあたしも弾いたハイドンの「ひばり」だわっ。
そして、すさまじいスピードなの。あたしが聞いたなかで一番速いと思う。
まさか全曲はやらないよね?うん、やっぱり第1楽章だけで弾き終えてお辞儀された。

四重奏団の名前はなくて、四人の個人名だけだから常設の四重奏団ではないのね。
でも、ものすごく上手。しかもファーストバイオリンさんはパフォーマンス慣れしてる。
嫌味になる、ぎりぎり手前ぐらい。

うまくてもパフォーマンスが気にくわないから○井△子さんのバイオリンはあたしゃ嫌いだね。

ここで曲目紹介。
つぎにドボルザーク「アメリカ」と、モーツァルト「春」だそうだ。
アメリカも、あたしはけっこう前にやったことがある。大好きな曲ができたので、「これで死んでもいい」って思ったよ。
ドボルザークの鉄道オタク満開の曲でね、特に最終第4楽章はシュッシュッポッポがずっと続く。
って説明してくれたけど、あたしの目の前で聞いてる赤ちゃんや三歳児は汽車の音なんて聞いたことないだろうな。

モーツァルトの「春」は題名は聞いたことがあるな、と思ったけど曲もなんとか聞き覚えのある曲だった。
たぶんあたしが室内楽を始めてから少しずつ耳に入ってきた曲だろう。

心からの拍手を送ったら「アンコールに代えてもう一曲」
オーストラリア民謡ワルツィングマチルダを、激しくポップ調?にアレンジしてある。
この曲も、好きだよ。
昔短波放送で海外の日本語ラジオ番組を聞いてたことがあって。
ラジオオーストラリア(ABC、オーストラリアブロードキャスティング)は番組の最初に毎回これを流してた。

ワルツってタイトルだけど2拍子なんだよね。
・・・と思ってたら、これあの3拍子ダンスのワルツの意味じゃないんだってさ。
マチルダも、女性の名前だと思ってたら寝具の束のことだって。
今Google先生に教えてもらったよ。

そして、ここでも音楽が終わってから募金を求められた。
いつもなら「えー」と思うんだけど、音楽に大満足したので少しだけ気が大きくなってる。
小銭入れに入ってたコイン、全部入れたよ。
最初の入園料のおつり100円と、あと16円。
10円・5円・1円玉がそれぞれ1個ずつしか入ってなかったの!

で、そのあと思いがけず。
庭園内別の建物では、假屋崎省吾さんのデモンストレーションがあると。
彼の活けた花があるんじゃなくて、なんとご本人がしゃべりながら活けてくれるの。

その建物の中では假屋崎グッズを販売しててね。
靴を脱いで入って、著書など立読みしてたら、ピアノ曲が流れてる。
假屋崎さんのパフォーマンスが終わったら、買ったグッズにサインがいただけますよ
と声を掛けられて。社会儀礼として「まあそうですか」と聞き流し。

その本の中でも、彼の好きなピアノについて触れてある。
足元にCDプレーヤーがあるのが見えたので指差して「これはまさか先生の演奏じゃないですよね」と聞いたら、まさしく假屋崎さんが弾いてるんだって!
これは心底驚いた。CDあるなら買ってもいい。
残念ながら、もう販売はしていないそうだ。

ショパンのノクターン9の2、技術的には易しいけど、プロのピアニストが弾くのと全く遜色ない美しい演奏だったよ。
彼の自宅をテレビで観たことがある。
広いリビングにグランドピアノがでーんと置いてあって、これだけはめちゃくちゃうらやましかった。
どうせたいした腕前でもないだろうに、と当時思った自分が恥ずかしいよ。

一通り見て、外に出て靴を履いてたらおじさんとぶつかりそうになった。
避けて階段をゆっくり降りたらそこの芝生でも大勢の方が座布団に腰を下ろし、こっちを見てる。

あらあら。今のおじさん、假屋崎先生だったわ。
髪の金色が抜けて白っぽいと、あの長髪でもけっこう目立たないわね。

カメラ、スマホで撮影録音などできないルールなんです、とか福島の浪江で作っていただいたお花を、とか演説しながら活けてる様子もほんとに見かったんだけど、あたしは時間がなかった。
帰りたいけど出口がわからない。
もしかして假屋崎おじさんの真横を通らないと帰れないのかも。
そんな、失礼な。
どこかに抜け道はないかと探したら、庭園のスタッフさんたちがおしゃべりしてた。
「こちらからも出られますよ」と、いっしょに歩いて案内していただいた。
「假屋崎さんに興味がない方もいらっしゃいますからね」とか話しかけてくださるけど、そうじゃないんです。
観たいんだけど時間が。
とてもきれいな休憩所(まだ建てて1年経ってないそうだ)を抜けて、エレベータに乗って、なんとか抜け出ることができた。
施設の解説や、この催しに続きがあることまで教えてもらって、大変お世話になりました。

假屋崎さん、きのうから5月6日まで、毎日2回もやってくれるんだってよ。
ヒマなのかな。違う、こういうお仕事がほんとに好きなんだろうねえ。
そして、この日とは別の四重奏団の演奏もまた6日にあるんだって。
元芸大生の女の子と男の子ふたりずつ。
スタッフさんの「男の子」っていう言い方に、まるで親戚のおばちゃんみたいな愛情を感じたわ。

本日のオマケ

岩崎邸から帰ってきて3時の遅い昼ご飯。食べかけで、ほんとにごめんなさい。

ゆで卵食べ終わってから写真撮ってないことを思い出して。よっぽどお腹が空いてたのよ。

グラナパダーノのかち割りも食べ尽くした後だったみたい。

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コメント

  1. うなゆき より:

    キャ〜 可愛い靴
    ジーンズの裾を折り返してステッチ見せてるのもオシャレ〜
    でもナ
    靴下が靴下で靴下やわ
    ウフフ、ますます、よはねすさんの事を好きになったワ〜

    • よはねす よはねす より:

      ありがとう、うれしいです。靴古びてきたけど買い替えできず捨てられず。最後(?)ブログに登場させられて、よかったー。
      靴下、タビオの気に入ってるやつなのよ。足底は綿で快適、でもソックスでは入らない靴のとき重宝してるの・・・って、こういう実用しか考えないと「ウフフ」って言われちゃうのかなン。
      きのう、これと同じタイプのを買いにタビオに寄ったのだけど思ったデザインのがなくてあきらめたところです。

  2. にゃんた より:

    すごいね。さすが三菱財閥創始者の長男のおうち。
    おうちの中の移動が大変そうだ。

    マチルダといえばマチルダ中尉のことだろうと思ってしまう、ガンダム世代。

    • よはねす よはねす より:

      あらまー由緒ご存じでしたか、って感心してしまうけどもしかして常識でしょうかね。あたし日本史からきしダメで。三井財閥なら団琢磨と思ってるけど間違いかもしれない。
      せっかく400円払って見学もできたのに、そういうとこぜーんぜん見ないで音楽だけ聴いて帰ってきました。
      え、マチルダって女性の名前だと思ってたけど、と書きかけてGoogle先生に聞いたらマチルダ中尉も女性なのね、安心しました。