室内楽は出会い系の楽しみもある。

握手 交流、交際

きのうは日曜だけど「土曜室内楽」に行ってきた。
基本は土曜なのだけど、今回は練習場所の予約ができず日曜になったそうだ。

ここでのやり方は、毎月一度の練習日にやりたい曲がある人が「この指とまれ」と指を立て、やりたい人が先着順で応募してメンバーが決まる。
練習はその日限りで、およそ70分遊んだら解散、その場限りのお遊び。

ここの会に参加しだしてまだ3回めぐらいなので、初対面の人が多い。
練習はまず、軽く自己紹介から始める。

1曲めは、偶然別の平日室内楽の仲間が初参加してきた。
組み合わせ表は前もって配られるからあたしは知ってて、彼女がやって来た時手を振って迎えたが。

彼女はあたしの顏をまだよく覚えてないのかな。きょとんとしてる。
「あ、よはねすさんって、よはねすさんだったんですか」

そうですよお。よはねすって、そんなによくある名前じゃないと思うんだけど。

やった曲はモーツァルトの四重奏第1番。モーツァルトが14歳の時に作曲したんだって。
チェロを始めてまだ4年めだという彼女は、「それならばできそう」と思って応募したのだけど、やはり終楽章でメロディが入り乱れるところは苦労してた。

初めて顔を合わせたおじいさんは鎌倉から来たという人。すごく上手だけどすごく親切でもある。
チェロさんの楽譜をのぞきこみ、ちょこちょこっとアドバイスしたらうまくやり直しできた。

茨城から来たというおじさんはこの会の幹事団の一人で。
初心者でも参加しやすそうな曲を提案してくれる。初心者の扱いに慣れてる感じ。

四人で弾いてたらね、そっとドアがあいて。
ここの常連さん、あたしともよく顔なじみの女性が入ってきた。
自分で椅子を出して、黙って座って聴いている。
へー、この会ってそんなことしていいのか。

だがしかし。駄菓子菓子。
きのう、全国的にすごく暑かったでしょ。
この部屋は地下で窓がない。
扇風機は置いてあるけど、電源を使うにはその都度内線で事務室にお願いしないといけない、という変なシステム。

小声で電話をかけてくれて、扇風機ではなく冷房を入れてくれた。
ふう、助かる!

皆さんのおかげで楽しく合奏を終え、あたしとチェロさんは空き時間。
廊下で二人でたくさんおしゃべりしていたら、どでかいバッグを肩にかけたおじさんがやってきて。
「ここは、室内楽ですか?」とあたしたちに訊く。
新潟から千葉に引っ越してきて、1時間以上かかるけれどここに初参加しに来たんだって。

楽器ケースごと布バッグに入れる人、初めて見た。
あ、新潟から来てる人、今日いますよ。
ってな話からおしゃべりして。

次に、何の楽器も持たない女性がやってきた。
ほとんど同時にバイオリンを持った女性も来て、二人で「久しぶり~」なんて話し始めて。

バイオリンは先月久しぶりにいっしょにやった人だけど、もう一人はもしかして。
「あの、もしかしてK出さんですか。よはねすです」と話しかけたら、やっぱりピアニストのK出さんだった。

やっと空き時間が過ぎて、次の演奏が始まる。
そこで練習が終わった人たちと、ほかにも大勢混ざりあって「合宿でご一緒しましたね」とか挨拶が飛び交ってる。

そこに、新潟から来てる女性もいた。
あたしもマネして「こんにちは!合宿でドボルザークをご一緒しましたよね」とあいさつしてみた。
新潟、地震は大丈夫でしたか!?元日、ほんとに真っ先にこの人のことを思い出したんだ。
「その日、ダンナが帰ってこなくてねー」あらま!

「お酒飲んで帰ってきて、『何かあったの?』だって」
は、はあ。笑い話にしようとしてるんだろうけど、さすがのあたしもそう無邪気には笑えないよ。
それはそれは、まあご無事で何より。

で、一番楽しみにしていたピアノ三重奏に移り。
ピアノひとりで、練習曲としても使われているんだそうだ。
ハイドンなんだけど「ショパンのように弾くな」と先生から言われたとか。

ほんと、第二楽章のメロディはまるでショパンの協奏曲第2番に出て来るメロディのようにゆったりで。
これが、原曲は三重奏と知ったときは驚いたとか。

彼女も、この曲は第2楽章しか弾いたことがなかったんだって。
あたしはこの曲のキモは第3楽章「ハンガリー風ロンド」だと思うんだけど。

ドイツ人ハイドンが「ハンガリー」か。そのころ、トルコ風なら流行していたそうだけど。
そしたら、もう一人の参加者理事さんが教えてくれた。
ハイドンはハンガリー(当時のプロシア王国の一部)のエステルハージ公のために、毎日1曲作らなくてはいけなかったんだって。

エステルハージさん、毎日新曲が聴きたかったのかねえ。
あたしが王様だったら、気に入った曲を何度でも繰り返し聴きたいけどな。
まあ多作家のハイドンでなきゃ務まらない仕事だったね。

この部屋も冷房が効いてなくて、理事さんが電話で連絡してくれたけど。
他のメンバーも言ってた、このピアノがある部屋はいつでも空調が効かないんだって。
ハンガリー風の激しいメロディに乗せられて、みんな汗みどろになって楽しんだよ。

本日のオマケ

味噌汁には先日のピビンパで余った卵白(を冷凍しといたもの)を入れた

タコパセリはアサヒビールさんのレシピ。パセリとにんにくのみじん切りと、オイルとタコと塩コショウを混ぜたらできあがり。

あたしは冷凍のぶつ切りタコを使ったので、タコを茹でる必要があったけど。そのまま食べられる茹でだこを買って来れば秒で食べられるね。

もうひとつはブロッコリーとしらすのアヒージョ風。これもニンニクオイルで軽く炒めただけ。アヒージョ風なんだから唐辛子も入れなきゃいけないのに忘れた。

一口食べたら猛然とビールが欲しくなり。このあとプシュッと行きました。3.5%の低アルコールビールで。うん、見事なビール日和であった。

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コメント

  1. うなゆき より:

    ハンガリーの曲をよく弾く女性バイオリニスト
    哀愁ある有名な曲
    日本人のもう、70歳越している
    上野音大の卒業生
    あー、名前が出てこん。
    ムズムズする
    よはねすさん、助けて。

    • よはねす よはねす より:

      うわー、まず天満敦子?って思ったんだけど、あの人をググったら芸大出てましたー。ごめんなさい、降参。
      だいたい、上野学園卒で有名人ってピアノの辻井伸行ぐらいしか知りませんよ。ほかにもいたのかー。

      • うなゆき より:

        天馬敦子さんで正解❣️
        何日か前にもハンガリー書いてたでしょう
        それ以来、ずっとムズムズです
        芸大の前進が上野音大って思い間違いしてましたヨン

        • よはねす より:

          おー、ヤッターヤッターヤッターマン!ビンゴでしたか!
          天満さんの演奏聞いたこと無いんですが、好みだけは彼女と似ているのかも。

  2. にゃんた より:

    出会い系ってか同窓会みたいな感じがするね。
    ハイドンはショパンのようにひくなって言われてわかる人はわかるんだね。
    ハイドン…?
    ウルトラマンを倒したのはゼットンだし、後は「♫卵食べたらタマゴン」
    まあ最後にンがつくとこしか共通点がないな。

    • よはねす よはねす より:

      わはは。「出会い」のイメージは二十代か、せいぜい三十代ですものねえ。この日の登場人物で一番お若いのはピアニストK出さん五十代でした。
      タマゴンて?多摩川に迷い込んだ動物だっけ、と思ったら違ったようですね。