ムーティのパブリックビューイング

おでかけ

肉フェスで余計な小遣いを使って余計なカロリーを摂らないうちにそそくさと退散し。
向かった先は、前日の続き、日比谷ミッドタウンのアトリウム。

この日はピアノ独奏も聴きたかったんだけど出遅れて。
15時開演の、若い頃は貴公子とあだ名されたリッカルド・ムーティ指揮のオペラ「シモン・ボッカネグラ」の映像の観覧ができればいいやと。

14時に着いちゃった。早すぎるよなー、と思いつつ会場をのぞいてびっくり、全席埋まってたんだよ。
半分近くは、日傘など置いて席取りがされてる。ちえー。立ち見か。

時間つぶしに、コンビニで楽譜プリントなどして戻ってきたら、あら、アンケート用紙だけ置かれた席がひとつある。
ここに座って、アンケートに答えて最後に回収してもらえばいいのか、と手に取りながら腰掛けたが。
よく見ると、その用紙には回答欄にチェックなど付いてる。回答済みだ。

なんだ。これは空席の印かと思ったら、席取り用に使ってたのか。紛らわしい。
ふんっ、と立ち上がって立ち見席を確保。
でもね、もうステージでは解説者二人がトークを始めてたので楽しめたよ。

ムーティから直接指導を受けた歌手さんかな。
指導を受けた時の、緊張感に満ちた実況などのあと、今回の演目「シモン・ボッカネグラ」のあらすじを延々と語ってくれた。

ムーティって、イタリアオペラが大得意なんだよね。
あたしは残念ながら声楽に興味が薄くて、シモン~はタイトルしか知らない。
筋も初めて聞いた。まーめちゃくちゃ凝って凝りまくった複雑な物語。
音楽なんかなくても、あらすじを聞くだけで半分ぐらい楽しめちゃうかも。

楽しく聞いていたら、まるで登山帰りのような大荷物を持った女性がすっと現れ、あたしがあきらめたあの席に座って。
リュックから自分のヤッケ(って死語か。薄いジャケット)などばさばさ取り出して、背もたれに掛けて、本人はどこかに消えちゃった。

あーあ。あの人も、ここだけ空席だと思ったんだな。でもあたしは何もせず放っておいた。
すぐ隣に立っていたスタッフらしいお姉さんも一部始終見てたけど特に声がけもせず。

そうこうしてたら、身ぎれいなアラフォー女性三人連れが席取りしてあったその場所に来た。
一人、アンケート用紙を置いたらしい人は焦ってる。
スタッフさんに、恐る恐るという感じで相談して、彼女も「そうなんですかー」とにこやかに聞いてあげてる。
どうなるだろうと見守ってたら、裏方の若い男子がちゃんとした椅子を持ってきて。
ヤッケの掛かった椅子は少し離して置かれた。

あたしは立っているのも疲れてきて。
吹き抜けになっている2階を見上げたら、そこから見下ろしている人がたくさん、でもまだ余裕がある。
上がってみたら、むしろここから見下ろしたほうが遮るものがなくてよく見える。

開演2分前ギリギリに、さっきの大荷物の女性が戻ってくるのもよーく見えた。
彼女もかなりびっくりしているが、離された椅子をぐっと元の位置にくっつけるようにして、どっかり座る。
だって、自分が勘違いしたなんて全く思ってないもんね。
むしろ、意地悪されたとでも感じてるかもしれない。

解説が終わって、ちょうど15時。
パブリックビューイングって、要するに生の映像をリアルタイムで送ってもらって観られるのか。
ムーティ様はこのとき、東京音楽大学のホールにいらした。
初めてみたけど、ずいぶん立派なホールだねえ。
オケのメンバーはすでに着席してて、15時から合唱隊の入場が始まった。

ムーティ様はその5分後ぐらいに入場。観客の一部の顔も、はっきり映し出された。
オペラは演奏会形式、つまり衣装や舞台道具などの演出は一切なしで、オケの前に男性ソリストが3人ほど燕尾で立ってる。

ホールにも字幕が使われているけど、こっちの大画面にも別の字幕が出るよ。
文言は同じじゃないの。訳した人、別だな。2種類楽しめるからトクした気分だ。

「東京春祭オケ」コンマスと、チェロのトップは有名な人

さっきの山帰りの女性も楽しんでいるかしら、と思い出してそっちを見たら。
あらま。画面なんか全く見ず、薄い本を顔の真ん前に広げて見入ってる。
オマエ、なんなんだよ。そこまでして席取りした意味、ないじゃんか。

と、その瞬間は思ったのだけど。
もしかしてあれ、楽譜だったりして?

ムーティ様の立派なお腹や、しゃがんだりの動きもみて楽しいけど、もう疲れた。帰る。
だって、上映時間ったら休憩含めて2時間50分なのよ。ハナから、全部観るつもりもない。

帰りがけに、山帰り女性の後ろを通って、彼女が広げている本を遠くから覗いたら。
楽譜ではないけど、どうも歌詞の対訳かもしれない。
なるほどねえ。スピーカー越しではあるけど、一応生演奏だもんねえ。

人は見かけだけで判断しちゃいけません。

ところで、観客の皆さんみんな3時間もあの痛いベニヤ板製椅子に座っていられるのかしらん。
もしかして、1時間とか2時間後に行ったら、疲れて帰る客のあとに座れた、かもしれない。
あたしはそこまでして観たくもないけどね。

本日のオマケ

きのうはオケ練が夜だったので、昼ご飯を遅く16時に食べたよ。

前日にもらったブルサンのガーリック&ハーブを使ったソースで和えて、トッピングにも散らした。ちょっとケチっちゃったな。

参考にしたレシピは、今回はもらえなかった期間限定「黒トリュフ風味」のブルサンを使うもの。

どうせ、うちの近所じゃ買えないんだ。いじけちゃう。

レシピではマッシュルームだけどエリンギに替えて、またレシピにないけど余ってる玉ねぎの薄切りも追加して一緒に炒めたよ。旨みはバッチリさ。

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コメント

  1. うなゆき より:

    ほ〜、こんなイベントにも席取りがあるのか〜
    しかも荷物を置いてるなら、ともかくサ
    でも、主催さんには、荷物その他での席取りはご遠慮下さい。
    って、アナウンスしてほしいね
    ってか、マナーは確実に…でござるね

    • よはねす よはねす より:

      そういえば。席取り、確かに飲食店で店から「先に席の確保を」と言われたときだけ本など私物を置きますが、原則としてあたしもやらないですねえ。

      一度、飲食店でハンカチがテーブルに置いてあるのを忘れ物だと思い、店員さんに預けようかと思ってたところ持ち主がトイレから戻ってきた、なんてことがありましたわ。

      インバウンドの皆様はそれを「日本は治安が良い」と褒めているらしいですが、あれ、日本人の読者を喜ばせる提灯記事じゃないかとも思ってます。

      今回、ほんとに勘違いで悪気はないのだと思いますが、それにしても図々しく見えちゃいますね。
      アンケート用紙なんて紛らわしいものを使ったのがトラブルの元。

  2. じゅん より:

    席取りする人は何時間も前から来てる、ってのは常識でございます。
    朝から来ていた人もいると思います。
    時間か、金か。
    しかし、朝から席取りしてても近くに迷惑客の可能性ありですからね。
    ふらっと来て立ち見で気楽に、もそれなりによいような。

    映画館でもパブリックビューイングやってますが(ライブもあれば録画もあり)、チケット代、録画でも3000円以上、ライブだと5000円以上なんですよね。それ知ってたら朝から席取りしますわ。

    • よはねす よはねす より:

      何時間も前から、の人はトイレに行きたくなったらやはり荷物を置いて行かれるのでしょうか。それで勘違いされて席を奪われたら、トラブルにならないか心配です。

      有料でも自由席なんでしょうか、もしそうならそりゃ席取りが当たり前でしょうね。
      あ、映画館なら座席番号が必ずあるから指定席制にできるか。すいません映画館に行き慣れてないもので。