きのうは東京芸術大学の奏楽堂に行って来た。
毎月一回、木曜日に藝大生の演奏を500円で聴かせてくれる。
きのうはピアノ独奏が7人。
14時開演、13時開場なのだけど、13時よりずいぶん前に行列ができ始めて。
日陰で開場を待ってたけど、気づいてあわてて日なたの行列に加わった。
以前、チェンバロのときは行列なんてなかったのに。
ピアノは人気があるんだなあ。
フランクとバッハはよく知らない曲。眠くなっちゃった。
ブラームスは知ってるけど、特に感想なし。
4曲目、尾高尚忠のソナチネは(もちろん)初めて聞いた曲だけど、なかなかおもしろかった。
なんとなく、日本的な響きがする。
尚忠は有名な指揮者尾高忠明のお父さんで、最近ラジオでもよく取り上げられるようになった。
1951年没。生きている間には人気が出ないのは芸術家あるあるで。
そして、このピアニストさんが一番表現力があるように思った。
この人、将来有望なんじゃないかなあ。
服装も大変に個性的。袴の変形みたいなズボンに、上は白ワイシャツだけど黒のジレを羽織り、アクセサリもいろいろ付けてたよ。
ひとり20分の演奏が4人のあと、休憩も20分。
なんか、さっきから演奏中に音がするなと思ってた。
誰かのケータイ着信だろうか、と思ったけどそれよりはずっと小さい音。
休憩中に奏楽堂を探検したら、演奏者控室からピアノの音がダダ洩れしてたよ。
だめじゃん、ステージにまで聞こえちゃ。
でも、学生さんは普段、よその練習室から漏れる音の中でレッスンを受けるのは当たり前になってるのかもね。
休憩後のプログラムは、あたし好みの古典からロマン派でほっとする。
ショパンソナタの1楽章で、えーっと、書くのは申し訳ないながらけっこう大きく崩れてしまった。
芸大生でも、こんなことあるんだなあ。
だから500円なんて格安で聴かせてくれるのかも。
でも、さすがは芸大生、一瞬も音を止めることはなく、1楽章は通った。
時間の都合で2楽章は飛ばし、第3楽章が皮肉にも葬送行進曲。誰でも知ってる。ゲーセンでもファミコンでも、ゲームオーバーしたらすぐこれだもん。
あたしはこれを弾いて甥にCDに焼いてもらい、母の葬儀会場で流してもらったことを思い返していた。
いつも思うけど、この第4楽章って変な曲だよね。音楽と言えるのか?って感じ。1分半から2分の短い楽章だけど、全部聴かなくても
でもね、ラジオで「ながら聞き」じゃなく、こうして真剣に聴くと、ちゃんと音楽として流れてくる。
これはピアニストさんの腕が良いからなのかも。
次、ベートーベンの「悲愴」ソナタも有名ね。第2楽章はビリージョエルもカバーしてる。
妹は第2楽章だけ猛特訓して、自分の結婚披露宴で弾いたよ。
このピアニストさんも、けっこう間違っちゃった。
修士1年生、卒業までに度胸つくのかなあ。またまた申し訳ないが、期待は持てないぞ。
最後シューマン幻想小曲集から4つだけ。
この第2曲「飛翔」はかっこいいよ。
以前住んでたマンションの階下のお宅が、毎日ずうっとこれを練習してたなあ。
全音楽譜出版社による区分だと第4過程、中級なんだけど、芸大生がステージに乗せるほどの曲だよ。
あたしも少し練習したけど、満足いくまで弾きこなせなかった。
いやーほんとのところ、ひと様の演奏を鑑賞してあーだこーだ批判してるヒマはないはずなんだ。
合宿用の楽譜、まだプリントもしてないのが2曲もある。
昼間こうして出かけると、マイルールである6時まで楽器に触れることなんかできない。
ついに、おとといから禁断の夜練を始めた。
夕飯を片づけたら9時まで頑張る。
妹が教えてくれた消音器がかなり優秀で。たぶん、テレビを普通に見ている程度の音量まで抑えられてると思う。
昔、戸建てに住んでたときは12時まで頑張ったんだよ。
マンションじゃ、いくらなんでも無理だろう。
ああ、合宿までに練習間に合うんだろうか。
コメント
葬送 第三楽章
知ってるで〜
初めてフルで聴いたヨ
アレンジした短いのしか聞いた事ないので、キチンと聴けて良かったです
葬送 第四楽章
初めて聴いた
全く解らん
悲愴
名曲です
第二楽章だけでも良いくらい
アシュケナージも若い❗️
飛翔
解らん
何処が格好良いのか
2分45秒 長かったヨ
以上 二勝二敗でした
んまーうなゆきさん、律儀に全部聴いてくれたんですか。ありがたいけど申し訳なくなりました。多すぎましたね、ごめんなさい。
ショパン第4楽章、何十年も聴いてるあたしだって「なんじゃこりゃ」って毎回思ってま
すよ。理解不能なのがごく正常な趣味の持ち主です。しかし、飛翔がだめだったかー。アルゲリッチ(あたしは未だにアルヘリチの方がピンと来ます)が速すぎたせい、にしておきましょう。
葬送行進曲なんてやるのね…
なんかすごい。
今日のは聞いたことある曲多い。
ただ、尾高忠明を高島忠夫って読んじゃって、へーあの「姉さん、事件です」の人の兄弟?って思ってしまいました。ちゃんちゃん。
あら、凡人は葬送行進曲だけだろうと思いますが、まだありましたか聞き覚えの曲。ビリージョエルのおかげかな。
逆に「姉さん事件です」って聞き覚えがあるのに、なかなか出てこなくて。5分考えたら出てきました、高島忠夫の息子さんでしたねー。
ああ、こうしてお互いすり合わせてやっと通じたうれしさといったら。
そう、ビリージョエル。
アメリカで連れてってもらったパブに昔ながらノンジュークボックスがあって、何か聞きたい人いる?って聞かれたから「ビリージョエル」と。
「?」って顔されたので、何かのフレーズ口ずさんだら「Oh!ビリージョー」って。
はー、そう言うんだって驚いたことを思い出しましたとさ。
ほえー。現地訛りではビリージョーなんですかあ。スペインならビリーホー?なんかポケモンみたいね。