小学生の頃から、ピアノ発表会の看板を見つけると飛び込んで聴いていた。
幼い子供がつっかえながらも真剣に弾くのを見るのが可愛いし、知らない曲に触れるのも楽しみだった。
高校の時飛び込んだら、偶然クラスメートが出演していたのは驚いたよ。
彼女が音大目指してたの知ってたから、本当に興味しんしんで一音も聞き漏らさないように聴いた。
ちなみにショパンの練習曲作品10、10番変イ長調。
弾いてみたいけど当時お金がなかったので、弾けるかどうかもわからない楽譜は買えず。
就職してから買ってみたら、自分ひとりで弾く分にはとても楽しい曲だった。
リタイアしてヒマになったらね、そういう発表会巡りもしてみたいと思ってたんだ。
しかし今住んでいる辺り、まだそういう小さな発表会用ホールを知らない。
とりあえず、大きなホールで無料コンサートがないか探したらちょっと遠くの有名ホールで「アマチュアピアニストの会」発表会というのが見つかった。
いいねえ。大人の発表会だよ。どれぐらいの腕前なんだろう。
曲目だけはWeb上で発表されていたのだけど、まあすごい。リストにメシアンドビュッシー、難曲ぞろいだよ。
電車に乗ってでかけた。
都内はいいなあ。乗車時間10分前後で行けるホールがいっぱいある。
ドアツードアでも30分ぐらいだ。
やっぱり1曲目ギリギリになってしまい、飛び込みセーフ。
どの発表会でもそうだろうけど、ここでも聴衆は出演者より少ないぐらいしかいない。
耳がキーンと痛くなるほどの完全な無音、写真を撮るのも憚られたけど撮っちゃった。
肝心の演奏について。書きにくい。
期待が大きすぎたのか、あたしの耳が肥えてしまったのか。
1曲め、あたしが中学卒業の時に発表会で弾いた曲で大いに期待したのだけど。
あのとき先生から口を酸っぱく注意されたペダルの濁りが気になるし、何より暗譜ができてない。
最後の盛り上がり部分を弾いて、気が抜けちゃったのかな。
つっかえたらその部分をすっ飛ばして無理やりエンディングの和音を弾いて終わらせちゃった。
その他の人も、曲とドレスは素晴らしいのだけど、ちょっと聴くに堪えない。
やっぱり暗譜してない人もいるし、せっかく上手に弾いてもだんだん速くなってもつれてしまったり。
意外にも、リストの超難曲をちゃんと弾いた人が、モーツァルトの簡単なハ長調のソナタがぐずぐずになってしまった。
ひと前で弾く緊張感のせいも大きいだろうな。
勉強になったよ。本当はね、夜の8時まで続く予定で、遅くなるほど興味深い曲をやってくれるんだけど、クリスマスイブのワインをうちで楽しみたかったから途中で切り上げて帰ってきちゃった。
少し暗くなり始めたという言い訳で、帰りはバスを使った。
電車で10分なのにバスだと40分もかかるんだね。
それでも1日1万歩行ったから、バスを使ってよかったと思う。
疲れたらイブのごちそう作れないもん。
ボルシチの下ごしらえしてから出かけたから、発表会にギリギリになっちゃったんだよ。あ、また言い訳。
コメント
大人の緊張も、バスのワクワクも味わえた良い1日だったんじゃない(^^)
ボルシチにサワークリームは欠かせないよね。
あるとないとで大違いすぎる。
ボルシチ召し上がったことあるんですね。相当昔のことだったのでしょうね。サワークリームは必須ですよね。無かったらただのシチュー。
実はね。サワークリームと見せかけて、硬めにホイップした生クリームで代用しちまったんです(小声)