チェンバロ発表会の曲候補

チェンバロ教室では、特に定期的に発表会は催してないみたい。
でも、生徒さんから「発表会はありますか」と聞かれるので先生考えた。
ただ弾くだけじゃなくて、終わったら軽食で歓談の機会も作りたいんだって。

参加しますか、と聞かれて、参加してみたいと返事した。
ほかの生徒さんの演奏を、聞いてみたい。
先生が時々話してくれるのを聞くと、すごく研究熱心な生徒さんが何人かいるらしい。

返事したあとで確認したら、その日は室内楽とオケと両方の練習日でもあったんだけどね。
室内楽を休むのは非常に辛い。ほかの人に迷惑がかかる。
でも、しょうがなくて休む人はいないわけではないし。

どんな曲がやりたいか考えておいてください、と言われてた。

今使ってるのはジャン・フィリップ・ラモーの曲集だよ。
この本を買って試し弾きして、最初から2番目の曲「アルマンド」がそりゃあ気に入った。
1番目の曲を習ったあと、どれでも好きな曲を練習してきてと言われてコレを出したら、先生少しだけ困った顔をなさった。

「アルマンドとクーラント(どちらもフランスの古い舞曲のスタイル)は、難しいんです」
でもあたしは一日中この曲が頭の中で鳴り響いて、風呂に浸かってても細かいトリルまで頭の中で再現して楽しんでたの。
あたしがやりたかったのは、まさにこういう曲だ!と先生に伝えて、させてもらった。

そこまで練習したから、すぐマルがもらえるかと思ったのに。
先生、いくらでも注意点を出してくれる。
ほかの易しい曲を挟みながら、このアルマンドはもう何週間かかってるだろう。

先生「ほかの生徒さんにはここまで言わないんですけど、よはねすさん弾けちゃうからごめんなさいね、高度なことまでたくさん言ってしまって」なんてお上手なフォローも何度も言ってもらった。

今回、自分の演奏を録音して聴いてみたらよくわかった。呼吸みたいな歌い方が全然できてなくて、確かにおかしい。
チェンバロって強弱つかない楽器なんで、指さえ動けば同じだろうと思ってたのが大間違いだ。
強弱つかないからこそ、ほんの少しの音の長さの差が大きくものを言う。
切って、つないで。

「で、どうします。発表会、これだけ?」と聞かれた。
あら、発表会でこれ弾くってつもりではなかったんだけど。
もう、先生はこのアルマンドを発表会に出すおつもりだ。

もっと弾いていいのかなあ。うれしいなあ。
じゃあ、あれ弾きたい。この曲集の中の「タンブーラン」が有名で、昔から自分でもピアノで弾いてた。
タンバリンと、語源いっしょなんじゃないかな。フランスの古い太鼓の名前だよ。

このまえ、オーケストラでビゼーの「アルルの女」組曲をやったとき、本番でこの珍しい太鼓が登場した。
練習の時はたぶん小太鼓かなにかで代用してたみたい。
いかにも中世らしい、少々野蛮な響きがするんだ。

せっかく本物のタンブーランを見て聞いたばかりなので、これは「今だろう」と思って。
「じゃ、ちょっと弾いてみて」と言われその場で弾いたけど、これがまた、「あれ?あれ?」というほど指が動かないー。
ちょこちょこっと注意をもらって、発表会に出すことに決まった。

帰り際に「あ、そうだ」と先生からお声がかかった。
「よはねすさんまた上手になって、難しいアルマンドまで弾いちゃうから高度なことまで教えてるので、4月から進級」
えー、また、値上がり?
この先生、人(生徒)をほめるのうますぎだよなあ。
友人なんか、どの先生に習ってもけなすように怒られてばっかりって言ってたよ。
ドイツ人の先生だけは怒らず優しく教えてくれるんだって。

思わず「先生、口もお上手ですね」と失礼なことを口走ってしまった。
だから毒舌って言われるんだな。自覚したよ。
上手くなった実感は、ない。
ただ、確かに細かいことまでたくさん習ってはいる。
それはとてもうれしいけど、値上がりは厳しいなあ。

やっぱり、ハローワーク頑張って最後までお手当もらわなきゃー。

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コメント

  1. にゃんた より:

    あはは。
    でもとても良い先生。
    せっかく習っているのに、叱られてばかりじゃつまらないものね。
    お財布もあったかいし、頑張って

    • よはねす よはねす より:

      ははは。お金は、まあしょうがないですねえ。あったかいとまではいかないけど、ま、ぬるま湯のようですわ。浸かってると気持ちいいけど、出ると寒いのー。