チェンバロ先生の演奏会

きのう午後、チェンバロの先生の参加される演奏会へ行ってきた。

先生以外の出演者は
フラウトトラヴェルソ（木製フルートの古い形）兼リコーダーがお二人。
ヴィオラ・ダ・ガンバ（楽器下のつっかえ棒のないチェロで、なで肩でフレットがあるの）一人。
カウンターテナーお一人。

カウンターテナーとは、テナーよりもっと高い声、裏声で歌う男性歌手。
なんだけどね。
出て来た歌手はセミロングボブで軽く化粧して、黒のふんわりワンピースドレス。
背は高い。見た目は除草（今話題だから誤変換？）女装男性だな。

プログラムに書いてあるのは、普通なら女性と思われるお名前。
芸名だろうか本名だろうか、戸籍まで変えたんだろうか。苦労してそうだな。

3年前だったら客席がざわついただろうな。
まじまじ見つめるようなびっくりする客は、きのうは見当たらなかったよ。

バロック時代、なぜか男性裏声が流行してたんだよね。
美声を持つ少年はそれを保つために去勢する人も多かった。
その後は法律で手術は禁止されたけど。

場所は小田急線経堂のバプテスト教会。
子供の頃近所にあったのもバプテスト、母の友人も隣町でバプテスト教会牧師さんと結婚してたので、ちょっとうれしい。

連日「熱中症警戒アラート」が発令されてる中、教会に着いたらキンキンに冷えた水のペットボトルを渡してくれた。
しかもペーパータオルに包んで。ありがたい！
ペーパータオルが結露を含んで、首の汗を拭くのが気持ちよかった。

プログラムにバッハの「マニフィカート」（BWV243）の一部があるので、牧師さんの講話がまずあった。
ルカによる福音書のその一節を読んでくれた。
・・・全然覚えてないけど。
マニフィカトはマリア様の賛歌だと牧師さんがおっしゃる。それは知らなかったなあ。

どうも、この演奏会は歌手が主役だったみたい。
歌詞の意味がとても大切で、それを音楽上でしっかり表現しなくちゃいけないのが大変で、って先生が何度も言ってたよ。

でも、歌って、連続で演奏できるものじゃない。のどを痛めちゃう。
チェンバロ独奏や、声なしの器楽演奏も挟んでくれたのであたしも助かる。
そこへ行くとチェンバロってほぼ全曲で必要だから、こき使われるよなー。

女装男性も、それぞれの楽器も珍しくていい経験だったけど。
やっぱりチェンバロ独奏が一番好きだー。

教会はエアコンは付いてるのにすごく暑かった。
まだハイハイもできないような赤ちゃんを連れてきた人もいた。
まわりじゅうの人がプログラムで扇いであげたり、手持ち扇風機を渡したりして。
赤ちゃんはとても大人しく、お母さんの顔を見つめたり何かおしゃぶりしてたけど。

大人でも参っちゃう暑さ。休憩時間になったらロビーに出て、そこで聴いてたみたい。
休憩時間には窓を開けて換気してたけど、暑くても風が通ると気持ちがよかった。

立ち上がったら、椅子の上に汗の水たまりができそうになってた。

チェンバロの生徒さんも何人か来てた。
吉永ガラス店の吉永さんと、10人分の注文を一手に引き受けてくれた京香さんとは会釈した。
ほかの人は、あたしは見覚えあるけどあちらさんは会釈しても反応なく。
あたし、個性があんまりないみたい。同級生でもあたしのことみんな忘れちゃうんだ。
犯罪するのに向いてるかなｗｗｗ

京香さんの隣に座ったら「チェンバロ小さくてかわいいですね」と話しかけてくれた。

見たら、ほんとに鍵盤の数が少ないの。
でも音はきれいだったよ。
写真は演奏後。ヴィオラ・ダ・ガンバも撮ればよかったな。