焼き芋の匂い漂うオケ練

音楽

今回の市民オケは、バイオリン協奏曲1曲だけの練習だった。
ソリストの代奏さんが来てくれるから、これだけに集中することにしたんだ。

代奏さんはね、団員の娘さんなの。
娘さんは二人姉妹で、お姉さんはある有名な女性バイオリニストを取り巻く軍団の一員バイオリニストとして、かなり昔から大活躍してる。
へえ、その妹さんもいたのかー。
日本最高峰と言われる私立音大を出られて、なんとソロの演奏家として活動したいみたい。すごいよねえ。

初めてのリサイタルを開くとき、うちのオケ練に一度営業に来たことがあるよ。
デモンストレーションでカルメン幻想曲なんか一部弾いてくれて(これがすごい技巧曲なのよ)。
「次の演奏会では是非代ソロをさせてください」と言って、リサイタルのチラシを置いていった。

彼女が来るから、みなさん楽しみにしてたのかしら。
練習開始の15分前に着いたのに、うちのパートは前から2番目の席しか空いてなかった。
となりは元王子。彼も最後尾が大好きなのに、既にそこしか空いてなかった模様。

しかし、代ソロさんが現れない。

「練習開始から1時間ほど経ったころ出番」と聞いていたそうで、連絡不完全。
それでも、30分前には来るはずです、と彼女のお母さん団員が言う。
来ないなあ。チェロのトップのおじさんが、演奏中突然部屋を退出した。
やはり彼が思ったとおり、会場の外に来ていて出番を待っていたんだ。

チェロさんが彼女を案内し、ようやくソロ入りで練習できて、みんなうれしい。

今まで、ソロ無しの部分しか楽しめなかった。ソロ入りの部分は、指揮者先生が歌ってくれるか、または自分たちの脳内で想像しながら弾くだけ。
やっぱり現実にソロが入ると、気をつけることが全く違うね。
この代奏さんがまた、かなり表情を付けてアゴーギク(リズムや速度に緩急つける)を加えてくれて、それを味わうのも楽しい。

さて、7時近くになり一休み、休憩長めに15分、と指揮者が宣言する。

ちょっと得意げに、あたしはトートバッグからラップに包んだヤキイモを取り出した。
糖質制限を意識していたころは、宅配野菜にジャガイモが毎回入ってくるのを迷惑に思っていたけど。
芋はビタミンCが豊富で、しかも加熱しても壊れにくいんだよね。
それに気づいて、糖質制限もゆるめて、最近はスーパーで焼き芋をよく買うようになった。
自分で焼くのは火加減が難しいし、部屋が暑くなる。

隣の元王子が、横目ですぐに気づく。
へへー。ヤキイモ持って来ちゃった、と言いながらラップをほどく。
んっ。ちょっと匂いするかも。
と言いながらかぶりついたら、元王子も「確かにヤキイモの香りがします」と笑ってた。

ヤキイモ弁当は、もうやめよう。

あたし、サツマイモはホクホクで喉に詰まるタイプが好きなんだよねえ。
最近は焼いても水気たっぷりのねっとり系の芋が流行ってるようだけど、あれは好かん。
この時持ってきたのもねっとり系だった。
せっかく大きめのマイボトルにたっぷり炭酸水を詰めて来たけど、ほんの少ししか飲まなかったよ。

そういえば、バナナもあのニチャーっとした食感が好きじゃない。
チョコレートも冷蔵庫で冷やしたのをバリバリかみ砕いて食べるのが好きだな。
いや、あれは口の中で溶けるのを味わうなんて悠長な気分になれないからか。
食い意地が張ってるせいで、アイスクリームでもどんどんかみ砕いて飲み込んじゃう。

焦げた芋の香りがそこはかとなく漂う中で、練習を再開し。

代ソロさん、最初に営業に来たときは自信に満ちあふれた感じだったけど、あれは意気込みの勢いだったのかね。
今回は、演奏は堂々としていたけれど表情はとても硬くて、緊張しているのがよくわかったよ。
彼女のお母さんは、この日だけトップサイドに座って、お母さんの目の前で弾いたのは彼女にとって助けになっただろうか。

指揮者も、ずっとバイオリンを学んできて、指揮者に転向した人なの。
彼女に向かって「ボクもバイオリンをやってきたんですけど、とてもとてもかないません」とねぎらっていたよ。

次回の練習も、彼女が来てくれる。
ただし協奏曲の練習は半分だけ、あと半分は交響曲もやるって。

そうじゃないとね。
あたしの仲良しクラリネットさんと、その仲良しユミちゃんは協奏曲には出番がないから、連続で練習がお休みになっちゃう。
積もる話もあるんだよな。

本日のオマケ

やっとやっときのう、義理甥からプレゼントされたワインを開栓できたよ!

珍しく、コルクもすごく上手く抜けた。保存状態がいいと抜くのも簡単なのかしら。

で、グラスにこれぐらい上品に注いで、まず色を見るでしょ。うん、キレイ。

香り、おっ、すばらしいかも!

飲まずに、母の遺影と両親の位牌の前に持って行って報告する。

Mちゃんのダンナさん、いい人だよ。よかったね、と言いながらその場でワインを一口。

ああ、ワインもすばらしいよ。

飲み残しのスパークリングワインもこのあと飲んじゃったので、高級ワインはこの上品な量を二杯だけ。ゆっくり味わわせてもらいます。

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コメント

  1. うなゆき より:

    お芋、300円位で、売ってて悩み中です
    焼き芋にして、冷凍にするかどうか
    朝ご飯を焼き芋にしようかな。
    でも、お弁当は要注意なんですね。
    ま、職場で、皆でお昼なら許されかな。

    無花果にチーズ、ワインにピッタリですね!
    でも一番は、瓶の上に鎮座するセロリでござるヨ

    • よはねす よはねす より:

      あはは。最後にセロリを出したはいいけど、どうやって置くか迷った末です。

      近所のスーパーでは焼芋がグラム当たりいくらなので、小さいのを選べば1パック150円ぐらいで買えるのです。
      あっ、あたしも朝ご飯用に買ってるのに、今朝出すの忘れたー。買うのは忘れないから溜まっちゃう。今夜はワインと焼芋よ。