2週間連続で、オケ練前にコメダ珈琲店に行けたんだ。
いつも日曜の午後に行くから、込んでてかなり待つけどね、あの近所であの安心感が得られる店ってそこだけしかない。
来ている客は、ほぼ家族連ればかり。
たまに、高校生カップルなんかもいて微笑ましい。
みんな、好みの甘いものを食べて、幸せそう。
そうそう、この客の雰囲気も合わせて、いいんだよねえ。
あたしが分厚いハンバーグが挟まったバーガーと格闘していると、離れたテーブルからうれしそうな声が届いた。
「シロノワールでございます」
「うっわ~!これ、昭和だねえ」「ホント、このチェリーは昭和よねえ」
もちろん、コメダが関東に出店した直後に食べに行ったほど憧れたシロノワールは何度か食べたけど。
チェリー、付いてたっけ。
そうねえ、モリモリのソフトクリーム目当てだけど、それだけじゃビジュアル寂しいもんね。
お飾りでも、色ものが添えてあるとより美味しそうになるよね。
昭和のころ、かあ。
そりゃあ、喫茶店というものは地元にもあったよ。
しかし、子供を連れて行くところじゃあない。
子供を育てている家庭は、滅多に外食なんかする余裕はない。
デパートの食堂ならまだしも、喫茶店なんて時間と経済と両方に余裕がある人、または商用でしか行かなかったよね。
で、あたしはいつもスーパーの片隅にあった喫茶コーナーの、プリンアラモードなんかの見本の蝋細工に見とれてヨダレを垂らしていた。
うん、きっとチェリーが乗っていたはず。
しかしどうも、今横目で見ているチェリーは違和感がある。
煮込んで食紅で色をつけて缶詰になってる、あの可愛いチェリーだけど。
あたしがイメージする「昭和のチェリー」は、軸が付いてない。そしてまるでゼリーのように透明感があるやつ。
・・・あれは、もしや昭和ではなく大正ぐらいからあったんだろうか。
AIに聞いたら、やっぱり日本では昭和初期から定着したってよ。
あれは、「ドレンチェリー」っていうんだよね。
思い出した、コッペパンにバタークリームはさんで、1個だけ真ん中に挟まってた、あれがドレンチェリーだったなあ。
あのクリームは苦手だったけど、チェリーには憧れたなあ。

逆に、缶詰のチェリーは日本では明治から作られ、やっぱり昭和で大量生産が始まったそうだ(byAI)。
コメダのお隣家族の言ってたことは、間違いじゃなかった。
お母さんはまちがいなく昭和生まれの人だけど、娘さんは昭和に生まれてなさそうだけどな。
よく知ってるなあ、昭和のチェリーを。
そして、ドレンチェリーと言ったら連想するのはアンゼリカ。
これこそ、平成生まれガールズは知らないだろう。
ドレンチェリーと、ほぼペアセットでケーキやクッキーに練り込まれた、緑の半透明。
赤が嫌いなあたしは、アンゼリカを愛していた。
味なんて、あたしにはほぼわからない。ただ砂糖で甘いだけ。いいのそれでも、キレイなだけで十分。
けっこう長い間、あの正体がわからなかったんだけどね。
まだネットが普及するよりは前に、何かであれはフキだと知った。
「すーじのとおった、ふーき」の、あの蕗(ふき)ね。
あんれえ?この動画だと、「すーじ」じゃなく「すじー」って言ってるなあ。そうだったのか。
あたしが蕗を好きになったのは、もしかしらたそれがきっかけかしらん。
和食が嫌いなあたしが、ほんとに例外的に好きな食べ物、蕗の煮付け。
太い蕗の薄味が大好きだけど、細いきゃらぶき(佃煮)も大好きだ。
ただし、日本では元祖アンゼリカ(ハーブの一種)がないため、蕗で代用して作ってるんだってさー。
いいよ、そのおかげで蕗が好きになったんだったら元が取れたってもんだ。
アンゼリカは、たぶん泉屋のクッキーでしか食べたことないかもなあ。
わざわざ、あの緑だけほじくって食べたような。
子供の頃は、ときどき頂き物であれがうちにあったんだよね。
三十代のころ、たまたま半蔵門あたりを歩いてたら本店があってさ。
懐かしさのあまり、少しだけ買って帰ったが。
・・・・こんな、素朴な味だったっけ。
もっとおいしいものかと思ってた。
ただ、懐かしさを食べるためのお菓子だと思ったけど、そこにあたしには十分な価値があった。
本日のオマケ

降水確率80%だったけど、朝気づいたら降ってなかったんだよね。急いで、きのう特売だったものやなんかを買ってきた。午後になったら晴れ間が出てびっくりだよ。洗濯すればよかった。
メインは、あるもので。冷凍のブロッコリーと甘塩サバと、干からびそうな長ネギを一緒に焼いただけ~。

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