鳩豆

きのうは、午前中になんとか買い物を終えて、さあ楽器練習・・・の前に、なぜかもう一度スマホとか手帳とか、見たくなっちゃうんだよね。
これが、練習時間が短くなる原因なのに。

で、きのうは、見てよかった。
午後の予定に、近所のホールでサークル祭りがあるって書いてあったんだ。

きっと、地域の広報誌に載ってたんだろう。
弦楽四重奏のグループがあるって。

よかったねー雨や雪の止み間で。
片道20分のホールに着いたときは、まだ前のグループ詩吟の演奏中。
一番後ろの扉から入って、最後尾の席に腰を下ろしてしばらく聞いていた。

ちょっとだけなら、詩吟も面白い。
ホールに入る前から聞こえて来たのは、ひときわ大きい男性の声。この人だけが上手いみたい。
その人が司会をして、「先生」と呼ぶおじいさんはなんと尺八を吹いていた。

あまりにも軽々と音が出るから、「もしかしてアルトリコーダーか？」と本気で疑ったぐらい。
観客はとても少ないけど、みなさん歌詞の小冊子を持ってるんだ。
おかしいな。受付には置いてなかったけど。司会者が「みなさんお持ちですね」と言って、武田節をみんなで歌いましょうと。

いや、その前の知床旅情だったら歌詞カードなくても歌えるんだが。
でも武田節も、途中からはなんとなくわかった。
というか、前列の人がカードを開いてたのでカンニングしてあたしも歌ってみたよ。

えっと、前置きが長くなった。
いちいち緞帳が下りて、次の弦楽四重奏グループに交代する。
あたしもさっと立って、前から3列めに移動する。

これが目当てのお客さんが次々に入場してくる。
ほとんど皆さん、70代か80代の人ばかり。

緞帳が上がったのに、あたしの後ろに座ったおばあさん二人連れのおしゃべりが止まらない。

やだなーと思ってたら、演奏が始まったのにまだ喋ってる。
「これが終わったら、どこ行こうか」とか。
小さい声で途切れ途切れだけど、我慢できなくて振り返った。

おしゃべりはやめてください。
と言ったらばあさん二人とも、豆鉄砲食らった鳩みたいな目であたしを見つめるばかり。
おしゃべりが悪いことだとは、みじんも思ってないみたいだ。

せっかくのモーツァルト、何番だかわからないけどあたしも誰かとやったことはある曲だ。
集中して聞きたいのに、と奏者の顔を見てびっくり。
一人が、日曜室内楽の仲間だったよ！
大きなマスクしてるから、全然気づかなかった。

拍手。おじぎするけど、目線はあさっての方向、あたしとは目を合わせないようにしているのか、あちらも気づいていないのか。

次、2曲めはなんと今その日曜の会で練習が始まったばかりのドボルザーク10番だって！
ステージにいるその人は、あたしと組んでない。すごく上手いの。
その人以外は、まあ普通だな。これなら、あたしたちが先日初練習した時のほうが魅力的に音楽できてるような気がする！
・・・と、自己満足でいい気持ちになってるのに、またしても後ろのばあさんがこしょこしょ。

ああ、もう。

お願いだから、おしゃべりやめてくれませんか。
振り返ってそう言ったら、やっぱり鳩豆の目で見つめる。
なんと、今度は言い返された。
「教えてもらってたんですよ、あの人が上手だから。もう大丈夫、しゃべりません」
だって。

関係ある話だから許して、ってことかね。
あたしの前列にいた人までこっちを振り返ってる。
全然許せないけど、トラブルは他の客にまで迷惑だ。
「もうしゃべらない」というからには、あたしもこれ以上言葉を使いたくない。

ドボルザークを終えて、おじぎ。また知人は客席の方を見ない。
気づいてほしかったな。
このホールは出演したことがないから、楽屋にどう行くのかわからない。
挨拶もできず、帰ってきたよ。

しまった。プログラムを見たら、このふたつ後にバラライカ演奏グループがあった。
ロシア民謡やってくれるのかなあ。
来年もやってくれたら、これも聴きたいな。

このフェアは二日間にわたって行われる。
今日は弦楽アンサンブルがあるんだって。
でも、雨じゃー行かないな。
今日こそ、楽器練習をばしっかりと。しなきゃ。したい。できるかな。ま何とかなるか。なるといいな。

本日のオマケ

前の晩のミネストローネがたくさんできて、朝ご飯にも食べたのにまだまだ残りがある。うれしい。マカロニを茹でて追加したら立派な昼ご飯だ。

残ってる野菜が大根と水菜だけ。買ってきた豆もやしを追加して、梅酢とすりごまでサラダ。

しらすに冷凍アボカドと味付け海苔の丼。わさび醤油も用意してあるよ。

味噌汁作ろうと思えばあおさのりとキノコで作れる、あ、インスタントしじみ汁もあったのに忘れた。ひとえに、この天狗舞を燗で飲みたかったせい。