トラウマ克服した

きのうは日曜だったけど、平日室内楽が開催された。
原則として土曜なんだけど、部屋の予約が取れないときは日曜になることもある。

幸い、翌日（つまり今日）は月曜だけど祝日　振り替え休日(8/13修正）　なので、そのあとの懇親会にも仲良しさんたちが出てくれることになった。

今回あたしは2曲参加。
１曲めは親友メイがピアノを弾く、モーツァルトのピアノ協奏曲21番だよ。
もちろんモーツァルトはオーケストラ伴奏を作曲したけど、弦楽器4本で伴奏するスタイルに誰かが編曲した版がある。

元のオーケストラ版だけど、有名な第二楽章だけ貼っておくね。
大昔の映画音楽で使われたそうだ。

いつもお騒がせなOさん（このブログでは初登場）はバイオリンとビオラが弾ける。
バイオリンで参加希望出したのに間違ってビオラを持って来ちゃった！
ビオラでも頑張ればセカンドバイオリンの音域なら出せるので、ファーストとセカンドと交換してくれなんて言ってる。
しばらくそれで弾いてたら、途中で幹事さんが集金などの確認のため入って来た。
すかさずOさん、その幹事さんのバイオリンを奪い取り（大げさかな）貸してもらってたよ。
たまたま、その幹事さんがこの時間枠が空き時間だったのでね。

しかし、なんだか微妙にヘンだな。
ファーストとセカンドが全く同じことやってる部分がある。

そのうち、合わなくてやり直しするときに気づいた。
彼女の楽譜には小節数があるけど、ほかのメンバーにはない。
メイからメールで配ったのじゃない楽譜を使っている。
「だめだよメイからもらったの使わなきゃ」と言ったら、いつも気が強いOさん、珍しく「ごめーん」だって。

編曲者が違うのに、よくまあ合わせられたもんだ。

2回やり直して、ちょうど時間いっぱいになった。
メイに「こんな曲弾けちゃうんだ、すごいねー」とみんなで褒めたたえ。
「オケでも弾いたらいいのにー」とOさんもノリノリでほめる。
メイは照れて「この21番が好きなんだけど、20番が人気で」なんて言ってるよ。
おかしいな。昔うちのオケでメイが企画した演奏会では、「20番がやりたいのに希望の多い21番になってしまった」と言ってたのを覚えてる。
あたしは断然20番が好き。基本的に短調が好きなんだ。

次、2曲め。
日曜室内楽の仲良し四人が、何カ月も前から画策していっしょに組もうと言ってたシューベルトが、いよいよ実現する。
メイはどこでやったのか覚えていないそうだが、「いい曲があるのー」とうれしそうに持ちかけてきたんだ。
しかしそれは、あたしが大きなトラウマを抱えていた曲。

お世話になってる岸部さんの企画でどこかの発表会に出ようと誘われたことがあって。
その中に、口のきき方が厳しい人がいてね。
「その音はかすれないように」とか「小さい音でも埋もれないで」とか、内容は的確なんだけど。
言われるたびに、空気が冷たーくなる中で何度もやり直しで、どんどん悲しくなるばかりだったの。
それが冬の寒い時季で、みんなが集まれる時間はお勤め帰りの夜で、お腹は空くし。

この曲が聞こえるとすぐラジオのスイッチを切りたくなるぐらい。
でも、もしこの仲良し組でできたら、このトラウマがなくなるかもしれない。
ぜひ、悪い記憶を上書き塗り替えして欲しい。

温かい（冷房は入れてるけど）空気の中で2回通して、実に和やかに平和に弾き終えた。
アニーさんが「いい曲～」とニッコリする。
あたしも、あのとき猛練習した分の成果はあって。それでも弾き切れないところももちろんあったけど、ほっとして満足。

少々ヘタな部分があっても、許してくれる雰囲気があって、それなりにレベルも差がないあたしたち、最高の組み合わせだと思う。

幸せな気持ちのまま、懇親会に突入。
この会は、月一の練習のたびに懇親会をやるんだ。
最近は希望者が少なくて行わない月も何度かあったけど、今月もあたしたち四人の他は幹事の二人と、常連ピアニストさんお一人だけ。
四人揃って出席するのは初めてでね、これも楽しみにしてたんだ。

アニーさんも井川さんも、今回懇親会は初参加。彼女らの紹介や、共通の仲間や合宿の話、幹事の苦労話など、すべてが楽しかった。
7人って人数もちょうどいいね。
今回は、ひとり4000円集めたら新札の北里さんがたくさん出て来たよ。
みんなで珍しそうに見る。なかなか普及しないねー。

というわけで、本日のオマケはありません。

と書いたあとで思い出したので、追記する。

先月メイに100円貸したの、ちゃんと思い出してこんなに丁寧に返してくれた。

令和3年のピカピカ百円玉に、塩分チャージラムネをふた粒添えて、ポチ袋に入れて。参った。疑ってごめん。あたしだったら100円ぐらい、サンキューっと投げないまでも手のひらに落として終わりだわ。お里が知れるって、こういうことだなあ。