イベント成功裡に

普段は参加していない室内楽の会に、臨時参加させてもらった。

この日一回だけ演奏するために、みんな個人練習してくる。
1日で10曲ぐらい、メンバー交代しながら弾きまくるイベントだけど、あたしが希望したのは八重奏曲。

８人並ぶから広い会場が必要で、やれるチャンスは皆さん、それほどないはず。
あたしももちろんやったことはない。
でも、とっても楽しい曲で、かなり前から一度やってみたかった曲だった。
このたび、たまたま広い会場を予約できたので、この曲やりたい人！と広く呼びかけがあったので手を挙げたの。

応募者多数だったけど、ぜひやってみたいと早いうちにお願いしたせいか、8人のうちに入れてくれたんだ。

ほかの練習はすっ飛ばして、毎日これだけに注力した。
ＣＤなどの音源は持っていないけど、YouTubeを流しながら必死で覚えた。
今の時代、ほんとに便利になったね。
ひと昔前は映像なんかなくて、みんなレコードだけ何十回も聞いて勉強するしかなかった。

初めてさんもたくさんいる。一度しか会ったことがない人から5回ぐらい一緒に遊んだ人まで、いろいろ。
緊張しながらも期待でわくわく。
全員で一緒のメロディを、息を合わせてごうごう弾くのはとっても楽しい。来た来た来た！って感じ。
そして、あんなに練習したけどやっぱり１小節早く出てしまったり、二倍の速さで弾いてしまったり小さな事故が5回ぐらい。
そのたんびに、口をへの字に曲げたりアッと開いたり舌を出したり。うれしくてニコニコしたり、失敗して目をぎゅっとつぶったり。

今回、何に載せるんだかわからないけどわざわざカメラマンのおじさんまで頼んで、演奏風景の写真を撮られたよ。
「顔出しできない人以外はマスク取ってください」と言われたので、あたしの情けない顔は対面側の人から丸見えだったらしい。

ひどい音を出しながらも、なんとか音楽は止まらずに最後まで演奏できた。
はー、疲れたけど、楽しかったー！
一緒に弾いてくれた人たちにお礼を言ってたら、3人ぐらいから「あなたの顔が面白かった」と言われた。
やあ、これはうれしいな。
演奏はホメられたものじゃないけど、顔で愉しんでくれた人がいたのかー。ウケたウケたー。

3年ぶりぐらいに会った知り合いからは「痩せた？」と言われたので
「今の演奏だけで2キロ痩せた」と答えておいた。

こんなイベントを開催する幹事さん、まだ30代なのに飄々とこなすんだよねえ。
おいしいお菓子とスターバックスコーヒーまで準備して、プログラム作って印刷して。
もちろん会場手配からメンバー募集のメールも、どんなに手がかかっていることか。
お勤めしながらこんな仕事までできちゃう人。
あたしなんか、お膳立てが整ったところに乗っかるだけなのに2キロ痩せるほどヒイヒイ言って。
世の中には、できる人できない人いろいろいる。
できる人ができることをやって、世の中は回っているね。