このところ、病院の先生からもチェンバロの先生からも塩対応が続いていた。
いや、「塩対応」は言い過ぎか。
いつも甘~い笑顔で迎えてくださるのが楽しみだったから、おしるこにやや塩が効いてた、ぐらい。
チェンバロの練習、自宅ではピアノを使ってるから、指の力の入れ方や美しい音の出し方の練習をするのは難しいんだ。
なんだか、先週注意されたこと、できていないような気がする。
今は、ずうっとヘンデルの曲集を見てもらっている。
先生、ヘンデルはほとんどやったことがないんですよねーなんて最初におっしゃってたけど。
「うちに、ヘンデルの楽譜あったんです」と、出して見せてくださった。
あたしと同じ全音楽譜出版社なんだけど、先生のは表紙が紺一色で全く違うデザイン。
先生のは独・ベーレンライターという出版社の版を、全音社が提携し作られている。
ピエールカルダンとかrenomaとかのブランド名を、スリッパやゴミ箱やこたつ布団に使うのが昔流行ったよね。
ああいうライセンス使用とは違うのかしらん。
先生の楽譜は、先生が音大生の時に使っていたものだって。
現在はベー社との契約も終了して、その楽譜も売られてないそうだ。
それより前に出版されていたあたしの楽譜は、骨董品か?
何百年も前の音楽は、今でも研究者が新たに見つけた稿によって時々楽譜が変更されるんだって。
先生はご自分の楽譜を広げながら、あたしの演奏をチェックされた。
リズムとか、音が半音違うとか、けっこう違いがあるのよ。
「あ、そこ違う」と立ち上がっては、あたしの楽譜にペンを入れる。
右手のリズムが変更されると、左手と合わせるとき正しいタイミングでリズムが取れない。
ある瞬間、「あ、わかった」と、ぱっと理解できたらもう大丈夫。
弾ける、うれしい!という気持ちで弾くとどんどん弾ける。
先生のお手本は、それはそれは美しくて毎度グッとくる。
ああいうふうに弾けたらな、と思うけれど、今回先生は「今きれいな音が出ていましたよ」等、いくつかほめてくださった。
注意を受けて「なにくそ」ってタイプじゃないな、あたし。
悲しい気持ちになると、そのまま貧しい音楽しか出てこない。
「わたし、ほめられて伸びる子なんです」とかいう生意気な新人さんがいるそうだけど、やだなーあたしそっちのタイプだ。
実は、この同じ曲を何週間も続けて習ってて停滞してるので楽しくなくなってきてね。
チェンバロのお仲間で、突然姿を見なくなった人がいるんだけど辞めちゃったのかなあ。
こういう状態が続いたら、あたしも辞めちゃうかもなあ、と感じてたんだよ。
ほめてもらったので、やる気がチャージされた。
あ、先生の美しいお手本に感動したのもやる気要因のひとつ。
ラテアート
そういうわけで今回、レッスンに向かうまではちょっと気持ちが上がらなかった。
気乗りしないランチ会から抜け出すために、レッスンという口実があってよかったーとは思ったが。
少し時間の余裕をもってランチを切り上げたので、レッスン会場そばで時間調整。
喫茶店の表に出ているパスタメニューがいつも気になってた。
今回は飲み物だけ。
カプチーノならラテアートしてくれるって。
せっかくだからそれにしよう。
すごいよねー。こんなに細かいお絵描きしてもらったの初めて。
渦巻ハートぐらいしか見たことなかったので、かなりびっくりしたよ。
絵がなるべく消えないように、端っこからスプーンで泡だけすくって味わってた。
お砂糖入れたかったけど、混ぜたら絵が消えちゃうもんね。ノンシュガー、ヘルシーじゃーん。
こうして、無理やりテンション上げてからレッスンへ向かったのであった。
コメント
凄いラテアート!
私もハート位しか見た事ないです。
有名曲の楽譜も版によって違う事にもビックリ‼️
いつでも冷たい飲み物を頼んでしまうから、ラテアート自体遭遇率低いのです。こんな見事なアート、数十円増しはお値段以上の価値がありますよね。
これ、何の絵だと思いましたか。なんと、ドラゴンちゃんなんですよ。インスタに上げたら「かわいいタツさんですね」ってコメントもらって、初めて気づきました。
楽譜の印刷が貴重だった時代、きっと手書きで流布した曲も多かったと思うんですよね。よはねす説ですが、この時代の楽譜はいろんな書き間違いがあちこちであったはず。現代でもピアニストがショパンの曲を勝手に変えた版がありますけど、そんな比ではなかったと思うのです。
おぜんざいにお塩は合うと思う。
ラテアート上手ね。
これって、そのまま端から静かに飲んだら、ずっと残ってると思う。
今度行ったらやってみて。
おぜんざいにもスイカにも塩不要派なので、このたびの塩が効いた対応にびっくりしちゃったのです。これぐらいが好きっていう人もいるから、なんつうんだっけああツンデレ、慣れるようにしませんとね。
アートの泡って残せるんですか!ああもしかしたらにゃんたさんが上手に残している写真あったかしら。
崩すのももったいないけど、おいしかったから残すのももったいない。ジレンマでございます。