てんやわんやの発表会

音楽

約半年練習して、きのうがその室内楽発表会だった。

初めての会場に着いてみたら、昨年までと違ってまあ狭い。
楽器ケースを開けるスペースを探すのに苦労したぐらい。

昨年はお客を入れなかったのでそのつもりでいたら、今年はお客も入るんだって。
参加者がそれを前日まで知らなかったというのもどうかと思うけど。
みんな椅子の上に楽器や荷物を置いてたのに、本番はどうするつもりですかとS山さん(男性)が幹事のオババに詰め寄ってた。

S山さん、基本的には穏やかな人なんだけど、この会になくてはならない上手い人なので、最近は意見をはっきり言うようになってきた。
ほかのみんなは気弱な人がほとんど(あたしを含めて?)なので、強く言ってくれる人がいてくれて心強い。

リハーサル1曲めはバッハ管弦楽組曲。
原曲はフルート1本と弦合奏とチェンバロだけど、フルート2人に出番を上げられないと幹事から言われて2人で交代で吹く。

ところがフルートさんお一人、遅刻。今までの練習も、用事で来られないことが何度かあって練習回数が少ない。
もう一人のフルートさん(この人がこの曲のリーダー)が腹をくくって、全部二人一緒に吹くと決めた。
むしろその方が、我々もやりやすい。外部で特訓しただけあって、本番ではこの発表会で一番上手い演奏だったんじゃないか!?

リハ2曲めはオババのピアノでシューマンの四重奏。
この譜めくりを頼まれたのだけど、めくるタイミングがオババの希望とズレたらしく。
前回の練習で、早めにめくって欲しいようだったので気をつけてたら、ギリギリまでめくらないで欲しい箇所もあったの。
そりゃそうだよ、あたしだってその箇所によってタイミング全然違うもの、わかるよ。
しかしオババ、譜めくりのせいで弾けなくて、リハを止めて弾き直ししなくてはならなかった。
ま、それだけ難しい曲だってことだ。

一応謝ったけど、オババからクビを宣告されてしまった。「やらなくていいわ、難しいもの」
わかりました。とは言ったけど、大丈夫かしら。

3曲めはモーツァルトの弦楽四重奏、通称「春」。
春が来てウキウキしているような気分に感じるから。
ひとり、経験年数が少ない人の音が小さいのだけど、あたしはもう決してそんなこと指摘しない。やっぱり、他の二人も決して言わない。これが円満の秘訣だなあ。
彼なりに、よくこんな曲に食らいついて、愚痴もいわず穏やかに参加してる。表情は泣き笑いに近いけどね。
むしろあたしが、途中で落ちてしまった。がく然とする。なんとか曲は止めずに、途中から入り直すことができた。

さっき録音が届いたので本番演奏を追記。最初30秒ほど空白があるけど、編集技術がないのでそのまま載せます。バイオリンさんが上手いので、我々のアラがこれでもけっこう隠れてると思う。

お昼休憩では、狭い会場で入れ替わり食事を摂った。あたしはコンビニサンドイッチ。
一緒に組むことが少ない人たちが話しかけてくれて、とてもうれしかった。
「第3指のビブラートが美しくて感動しました」なんておおげさにホメてくれる人。いやお恥ずかしい。

楽器ケースに誰かのサインが書きこんである人に、どなたのサイン?と聞いたら、息子さんの師匠だと。
それが超有名なカルテットのガイジンさんで。
息子さん、アメリカで指導するほどの腕前だったが帰国され、現在東京で教えているとか。
あたしも習いに行こうかしら。ちょっとだけ遠いから、迷うなあ。

休憩終わり。本番。みんな、客席の後ろの壁際のほんの少しのすき間や、グランドピアノの下などに楽器を詰め込む。
お客さんが10人以上も来て、あたしは座る場所も立ってる場所もなく、部屋の外で立って聞いてた。
オババの四重奏は中で聞きたいな。と、直前に部屋に入ったら、オババから「やっぱり譜めくりして」と頼まれた。はいわかりました。
そこでね、最初のめくりがうまく行ったと思って椅子に座った瞬間、楽譜が落ちちゃったのよ!
いや、落ちそうになったのでオババが必死で押さえてる。
もちろん飛び上がってあたしが立て直して、音楽は止めずに済んだ。

そのあとのめくりは、あたしはカンペキと思ったけど、最後のめくりはオババ自分でめくりたかったみたいだなあ。
またまた、平謝りしかない。

部屋の外に戻ったら、あたしがぐったりしているのに気づいてくれた人がいる。
今起きたことを聞いてくれただけで、かなり落ち着いてきて助かったよ。

その後が休憩で、休憩後はモーツァルト「春」から。ちょっと危なかったけど、とてもとても楽しかった。
ほんとうなら手が届かないぐらい難しい曲なのだけど、この穏やかな人たちとなら少々失敗したって楽しむことができる。
実はこの会、せっかく行っても1曲しか出番をもらえないのが不満で、参加回数を少しずつ減らそうと思ってるのだけど。
やっぱり、もったいないなあ。

本日のオマケ

この日は昼も夜もコンビニ飯。先日の夜に外食した写真があったので、載っけておくね。

チェンバロレッスン前の腹ごしらえ。大戸屋は何時でも入れて、しかもヘルシーでありがたいね。

ばくだん丼、五穀米で少なめにしたら税込み1010円。今どき涙出るほどありがたい。

かつお節、実は食感がきらいなのだけど、こんな立派なけずり節が捨てられるなんて良心が痛み過ぎる。ありがたく賞味した。

日が暮れたばかりの時間、ガラガラなのに店員さんずっと立って、客が入るのを見張っててかわいそうだった。

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コメント

  1. うなゆき より:

    う、音楽だけの貼り付け、斬新でござるヨ
    優雅で軽やかな曲なのかな
    もうちょっとアップテンポでも良かったかも
    と素人は言いたい放題ですが、お許しくだされ〜

    一応、よはねすさんファン?の私としては
    演奏前より演奏後の拍手の方が大きくて一安心でござるヨ

    • よはねす よはねす より:

      そうねえ。第一楽章はこれぐらいでいいと思うけど、最終楽章は普段聴くプロの演奏は確かにずっと速いです。とてもじゃないけど、あの速さで弾けるアマチュアなんていない・・・と思ってたけど9月の合宿でやってのけたグループがありました。傍聴可能だったので、大喝采を浴びせましたよ。
      今回の我々でもおかげさまで予想以上に大きな拍手で、うれしかったです。ほぼバイオリンさんのおかげです。

  2. にゃんた より:

    いきなりのお客様っていっても、発表会ってお客様の前やるものではないの?ちょっとわからん。
    おばば、よはねすさんに甘えたいのね。相手してあげて(^^)
    ま、なにはともあれ楽しめてよかったじゃん。
    楽しめることも楽しめる場所も大事。

    • よはねす よはねす より:

      ああ、書き忘れて失礼しました。去年は無観客だったので、今年もそうだと思っていたんです、たぶんみんな。

      ええ、オババにはブログネタとして活躍していただいてるので、むげにしちゃいけないですね。なるべく変なこと書かないように注意しなきゃ。

      こういうてんやわんやがあるおかげで、きっと、あたしがまだボケないで済んでいる、はずだものね。