オーミケンシの思い出

むかしむかし。あるところにお勤めしていたあたしは、その近所の洋品店が気になった。
バブルより前の時代だけど、ファッション界は元気だったよ。
DCブランド全盛期で、ファストファッションのフの字もなかったころ。

その洋品店(昭和語ですいません。今、なんつーの。洋服やさん?)の名はミカレディ。
名前の通り婦人服専門、だと思う。というのは。
気になりつつも、とうとう一度も買うことはおろか、入ることすらできなかった。

就職するまで、服を自分で買ったことがなかったあたしは自分で選ぶことが恐怖で。

バブル前の不景気時代、あたしは両親のいた会社に縁故入社できたわけだけど
ほかの同僚はみんな得意先企業の社長や役員の娘、お嬢さまばっかり。

彼氏にスーツをプレゼントしてあげた、なんて話が飛び交う中、ブランド名の一つも知らないあたしはどんな服がみんなに溶け込めるのか皆目わからなかったんだ。
あ、あたしの両親はとっくに退社してたよ。父は早逝死亡退職、母は寿退社だから。
お育ちの悪いのは、この文章の言葉遣い読めば伝わるものがあるでしょ。
母子家庭育ちがお嬢さまの群れに入れるわけないよ。
制服がある会社ならまだよかったのになあ。

で、ミカレディの話をしたかったんだった。
通勤は1時間以上電車に乗ってたんだけど、いつも同じ車両に乗ってるお姉さまが美しくてね。
アグネス・チャンの鼻を高くしたようなお顔立ち、背も高くてサラサラ黒髪ロングヘア。
同じ駅で降りて同じ方向に歩いていくから、意図しなくても勤め先がわかっちゃう。

へー、ミカレディ。あんな美しい人が着るお洋服はここで売ってるんだなー。
と、ここで服は買えずに、株を買いたくなっちゃうのが私よはねすでございます。

オーミケンシ、というのがミカレディの会社の名前だった。
ケンシは絹糸だろうな。鐘紡だってお洋服や毛糸だま作ってたけど鐘淵紡績が元の社名だよね。たしか。(今調べたら「絹糸」じゃなく「近江絹絲紡績」だったけど。)

オーミはしばらくわからなかった。
きのうのブログに書いた近江兄弟社の社名を思い出して、ああ、オーミは近江かとやっと想像できた。
(ついでにブログのネタも思いついたw)

オーミケンシの名は、新聞の株式市況欄を眺めてると自然に入ってくる。
カタカナだから読みやすいってだけかも。
ただし、東証2部。いつまでたっても、2部のまんま。
株価も、何年見続けてもぱっとしない。
株も、とうとう買わずじまいだった。

ミカレディのお店も、とっくになくなっちゃった。
あの美しかったお姉さま、どうしてるかなあ。
絶対、会わないほうがいいよなあ。お互いに(笑)。思い出はいつも美しすぎる。

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コメント

  1. にゃんた より:

    若い頃付き合ってた一回り上のお姉様(干支が一緒)、綺麗な人だったけど今どうしてるかなーってふと思ってしまったよ。

    • よはねす より:

      ふへへ~。さっすがー。にゃんたさん、イイ思いをなさったんですね。そのお話もっと聞きたいなあ。久しぶりに会うとしたら、5年以内が限度だろうな。10年ぶりに支社から戻った人に「誰だかわからなかった」と言われたことあり( ノД`)シクシク…

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