HIBIYA CLASSICSに行ってきた

おでかけ
日比谷ミッドタウン1Fアトリウム

スマホに、ネットニュースが飛び込んできたので知ったそれは、日比谷のミッドタウンでクラシック音楽を楽しませてくれるというもの。
はっきり書いてないけど、この手のイベントは無料だろう。
「無料」に目がないあたしは、空模様が怪しいのに電車賃をかけて行ってきた。
冬ならきっと歩いて行っただろうな。少なくとも往復の片道どちらかは。

11日(木)から始まってたのか。チェンバロレッスンがあるから、ハナから諦めてた。
きのう12日は予定なし。ニュースでわかったのは、「1966カルテット」という奏者で曲目は非公開。
クラシックとロック、ということだったのであまり期待はしてなかった。

平日だし雨だし、14時に行けるような暇人は多くないだろうと思って10分前に着いたが。
すでに満席、立ち見も大勢だったよ。
あれー。「カルテット」なのに、ステージに3人しか上がらない。
ピアノと、バイオリン2丁だ。お三方とも華やかな女性。
チャイコフスキー「花のワルツ」を演奏したあと説明してくれた。
いつも4人で活動しているが、チェロさんは絶賛産休中だそうで。

ミッドタウンの「アトリウム」で行われるというけど、どこだかなかなかわからなかった。
地下1階の、地下鉄日比谷駅から入ったところの案内板は地下1階部分しか説明がない。
1階に上がったら案内板が見つけられず右往左往。
やっと辿り着いたら、なんだ、レクサスの展示があるあの広場か。それなら何度も来たことがあるのに。

バイオリンの金髪さんがリーダーみたい。
MCも彼女がひとりで行うし、芝居気たっぷりの表情と動きで魅せてくれる。
クラシックでこういう人は少ないし、好みじゃないけど。こういう場にはふさわしい。

このカルテットはビートルズを全曲、編曲して弾いたそうだ。
次の曲はビートルズの、何だか忘れた。聞いたことがあるような無いような。

次はヴィヴァルディ四季から「夏」の第3楽章。
きっとこのカルテットは名曲を自分たちで編曲してるんだね。

驚いたことに、金髪さんは全部暗譜だよ。きっと、ヴィヴァルディの四季のソリストぐらいやったことがあるんだろう。でも、そのほかの曲も全部。

次はビートルズだというんで、もうあたしは離れた。

あたしが見たニュースには書いてなかったんだけど。
このあと15時から、チェロとヴィオラダガンバの演奏があるんだって!うれしい。これは本格的クラシックだ。この映像を見て、初めて知った。

ぶらぶら歩き回ってトイレに行ったりして時間をつぶし、14時半ぐらいに戻ってみたら。
さっきのカルテットの出番が終わったところで、でも椅子客はほとんど残ったままなの。
なんとか、席を確保したよ。ベニヤ板みたいな背もたれが痛い。

吹き抜けなので、エスカレータから見る人、2階3階から見る人、無関心に通り過ぎる人も多々。
3歳ぐらいの男の子を連れたママさんがあたしのすぐ斜め後ろにいて、声がひっきりなしに聞こえてくる。
ママさん、音楽が好きなんだろうな。子連れでも、こういう場なら何とか一緒に来られるんだね。よかったね。

さっきのバイオリンたちは、楽器にマイクを取り付けてた。音楽はスピーカーで拡声される。

チェロを持ってステージに現れた男性は白シャツで、全くもって華やかではない。
いいんです。あたしは見せてもらいたいんじゃなく、音楽を聴かせてもらいに来ただけなんだから。

しかしこのチェロ、エンドピンを出していない。
膝ではさんで演奏してたよ。
知り合いの知り合いで、バロックしか演奏しないアマチュアチェリストもこうやってるの知ってたからそれほどの驚きは、ない。

バッハの無伴奏チェロ組曲から、前奏曲とクーラントを演奏してくれた。
ああ、落ち着く。さっきの、編曲されたピアノトリオは商業的に媚びてる感じがどうしても落ち着かない。
クラシックは、オリジナルに限る。または優秀な作曲家が編曲したものならば、いいものもある。

クーラントは、前日のチェンバロレッスンで先生が説明してくれたばかりなんだ。
ゆっくりした3拍子の舞曲で、1拍め(ダンスの1歩め)に一番強いアクセントがある。
2歩めは軽ーく移動して、3歩めはぴょんと飛び上がる感じ。

でも、このチェロのクーラントは2拍めが強かったなあ。
てなことを考えてたのだけど、斜め後ろの坊やがちょっと飽きてきたみたい。
ママさんが「もう全部食べちゃったの?」なんて言ってるから、お菓子で間を持たせていたのが切れたんだろう。

次に、ヴィオラ・ダ・ガンバを出してくれた。
ガンバと言ったらみんなサッカーチームを連想するんだって?
あたしはスポーツ音痴なので知らないけど、ガンバとは脚のこと。
バロック時代、ヴィオラといったら弦楽器のことだった。
脚ではさんで弾く弦楽器だからヴィオラ・ダ・ガンバ。
名前は非常によく聞くんだけど、実物をこの目で見たのは初めてかも。
ギターみたいにフレットが付いてるんだね。裏面も、チェロのように膨らんではいなくて、ギターのように真っ平ら、ただしネックの下に平らな傾斜が付いてる。
なんて、あたしのつたない表現力では言葉で説明しても想像つかないか。

表側しか写ってないけど、配られたチラシに並べた写真があったよ。

左がチェロ、右がビオラダガンバ。


バッハの次は、全く知らない作曲家トバイアス・ヒュームの組曲9番からの3曲。
「なぜ9番かというと、今が9月だから」だって。要するに意味はない。クスッと笑わせてくれた。
3曲めだけタイトルを覚えてる。「剣士の決断」だって。
びっくり、コル・レーニョ(弓の木の部分で弦を叩く)奏法ってバロック時代からあったのかー。

しかし、後ろの子どもがどんどん荒ぶってきた。

普通の有料コンサートなら親が焦って外に連れ出すところだ。
でもママさん、時折「しー」とは言うけど最後までずっと落ち着いて座ってる。
なかなか、肝が据わってるなあ。
あたしの周りの客たちも、ときどき横目で見たり振り返ったりしてる。
もしあたしだったら、いくら無料のこんなミニミニコンサートでもいたたまれないと思うんだ。
そしてあたしも、落ち着いて鑑賞できなくて、かなり残念だった。

30分の演奏が終わって、あたしはすぐに席を立った。
驚いたことに、さっき動かなかった客たちも半分以上立った。
みんな、もしかしてこれを聴くために前座のビートルズを我慢して聞いていたんだろうか、

だってね、配られたチラシによるとこのチェリストさん小さなアンサンブル団を主催してて。
CMによく出る(らしい)バイオリニストのかの有名な古澤巌さん、このチェリスト師事しててアンサンブルにも参加してるんだってよ。

そのアンサンブル「ユヴェナリス」の演奏会にを、ちょっと聴いてみたくなった。うちからはちょっと遠いんだけどね。

「マエストロ」とはバッハのこと。生誕350年は誤植で、手書きで340年に訂正したそうですw

帰り道に図書館とスーパーに寄って。歩きながら、自分の顔が険しいことに気づいた。

鏡もないのに。
おかしいなあ。今あたし、人生で最高に幸せな日々だよ。
なのに、なんでこんなに心がすさんでるんだろう。

往復とも電車を使ったから、疲れてるわけでもない。雨は最後の10分だけ降られたけど、ぽつぽつ小雨。
ああ、あの折りたたみ椅子のベニヤ板の背もたれは痛くて辛かったけど。
やっぱり子どもに邪魔されたことを根に持っているんだろうか。

ずっとこんな顔で歩いてたら、顔のシワが深くなるじゃないか。
幸せなら、もっと幸せそうな顔で歩かなきゃ。

本日のオマケ

ますます手抜きに磨きがかかってきた。

こないだのサバ缶が食べきれなくて残したのを汁ごと、レタスの軸とか玉ねぎの端っこや梅干しの種と一緒に煮込んだ。梅干しの種って、とってもいい出汁が出るんだよ。そのほかの味つけは味噌を溶かしただけ。

枝豆は数日前に解凍した残りだし、せめてものカマンベールはちりめんじゃこを振りかけた。せっかくワインが飲める夜だったんだもの。

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コメント

  1. うなゆき より:

    あのさ、弓の木の部分で弦を叩く、ってさ
    やっぱり、人間誰しも、やってみたくなる事は一緒だなぁ、って思ったヨン
    高価な楽器とは思うけど、チョットやってみて
    “コレ、いけるんじゃね” とか思ったのかな

    食卓な〜
    枝豆が元気無いけど、全体的にカラフルで素敵でござる
    でも、いつもながら、枝豆を食い尽くさず残せる、よはねす先生を尊敬するヨン

    • よはねす よはねす より:

      どうなんでしょう。あたしは楽器は高い物だと思ってるから、ちょっとの擦り傷だって付けたくないけど、大昔のヨーロッパ人が使い始めたころは庶民的なものだったのかなあ。
      ギターならゲンコツでコンコン本体を叩く曲があって、それでもびっくりしたことがあります。

      慰めの言葉をありがとうございます。ホントにたまたまパプリカが3つで400円ぐらいで安かったので買ってあったので見た目何とかなったかな。カラフルにすると栄養もバランス良くなるというけど。枝豆は数日分の作り置き(めかぶ和え)にしようと思ってたくさん解凍したのに、面倒でやらなかっただけ。食べきるには飽きてしまう量でした。