初対面でオネゲル

交流、交際

二週間前に打診された、オネゲルの室内楽の日がやってきてしまった。

とりあえず、待ち合わせには遅刻してはならない。
朝、珍しく4時まで眠れたので、寝床の上に起き上がって30分ほどスマホチェックして完全に起床したよ。
ブログは書けたけど、朝ごはんを食べる時間はなかった。

自由が丘なんてオシャレな街に行くのは十年ぶりぐらい。
「メイン改札で待ち合わせ」と言われても不安、ネットで予習してよかった。東急線の2階から行くんだって。

そして、10分ぐらい早めに着いたらやっぱりフルートさんが先に待っていた。
こういう人なんだよ、彼女は。
5分ほどしてクラリネットさんが登場、「初めましてよろしく」のご挨拶の後は、いきなりオネゲル曲の不安と懺悔大会。

改札の外にいつの間にかもう一人のフルートさんがいて、平和に、でもドキドキの行進が始まった。

仲良しフルートさんが紹介してくれるお友達って、みんな間違いなくいい人。
そして、なぜか苗字でなく下の名で呼ぶ慣習なのね。

クラリネットのアコちゃんと話を弾ませながら、公民館に着いた。
アコちゃんはクラリネットの前にサックスを吹いていたそうだ。
ジャズも好きなんだって。いいね。

仲良しフルートさんは、カズちゃん。
もうひとりのフルートさんは男性だけど、下の名を教えてくれないので仕方なくH越さん。
ピッコロと、バロックフルートと、オーボエやリコーダーまで吹くそうだ。

なんか、みんなそうそうたる人物だな。
あたしも、ピアノと弦とチェンバロができるってカズちゃんが紹介してくれた。あ、そういえばそうだった、よかった。

難しいオネゲルの前に、軽く腕慣らし。

管の三人だけで、カズちゃんが持ってきた何か知らない曲を始める。
楽譜を見せてもらったら、モーツァルトのグラスハーモニカのための曲だ。
アコちゃんが「これ有名?」と聞くので、有名だと言ってしまったことを今、後悔してる。

よーく思い出すと、これはピアノ用のソナタ集か何かの楽譜の巻末にオマケのように付いてたから知ってたのだ。だから、たまにラジオから流れてくると耳がすぐに反応する。

グラスハーモニカは、たくさんのグラス(コップ)に少しずつ水を入れて音程を作って、濡らした指でコップのふちを撫でて音を出すの。
ペダルでグラスを回転させて常に濡らすようにして弾く楽器もあるそうだ。
H越さんがイタリアに旅行したとき、偶然町なかで弾いてる人を見かけたんだってよ。

モーツァルト「グラスハーモニカのためのアダージョ」。ピアノで弾かれることが多いよ

三人の管楽器で演奏できるように編曲した楽譜をカズちゃんが見つけて持ってきたのだけど、知らない曲を初見の人もいてうまくいかない。
あたしが指揮のまねごとをしたら、アコちゃんから感謝された。

さて、それでは本題のオネゲルに行きますか。

みんな口々に「ゆっくりやってね」と言い合う。あーよかった、相当ゆっくりじゃないとあたしも弾けない。

最初は1小節で止まる。次に2小節まで行って止まる。
そんな調子で、連続小節数を増やしていったら、なんとか最後まで通ったよ。
モーツァルトを9時から始めて、オネゲルをどうにかやっつけたら11時になってた。

あたしはiPadと譜めくりペダルを使ったんだけどね。
ペダルを前日にフル充電したのに、1時間ぐらいで電池切れしちゃって。
さいわいゆっくりやってくれたし、手抜きしてもいいとカズちゃんから言われてたのをいいことにサボりまくって、指で譜めくりした。
ウインクでめくる方法もこないだ偶然見つけたんだけど、あれ習得しておいたほうがいいな。

ピアノはミスタッチだらけ、どころじゃない。リズムさえやり直すたびにいつも間違う。
だって8分の8拍子とか、5拍子とか、とにかく数えにくいのよ。
でもどうせ楽譜どおりに弾いても弾かなくても、どうせ誰にもわかりゃしない曲っていうのがあたしの心を安らかにしてくれる。

こんな曲だけど、どうにかなるものだねえ。
せっかくここまで来たのなら、もったいない。またこの次に集まって、もっと合わせたいね。
と、みんなの意見が一致したよ。

直前まで「できません」と言って断ろうか迷ってたけど、恥かきを覚悟して飛び込んでよかった。
みんなの譜読みの実力が同じぐらいだから、落ちこぼれがいなくて楽しいんだ。

そのあと、カズちゃんがまた楽譜を配る。

「よはねすちゃんなら初見得意って言ってたから弾けるでしょ」と渡されたのは、ショスタコーヴィチの五つの小品だ。
うわっ。初見じゃないよ、これあたしの十八番!
カズちゃんと、前に一緒にやったことあるじゃないですかー。

ホントはバイオリンのための曲だけど、フルートでもできるそうで、参加してくれたことがあったんだ。
これをフルートとクラリネット用に編曲したのか、それともバイオリン用のまま配ったのかちょっとわからない。

渡された楽譜は製本はされてない。バラバラのコピー用紙のまま。
4ページを譜面台にずらっと横に並べて弾き始めたら、空調の風で落ちてしまうの。
カズちゃんは参加しないでお休みだから、一生懸命拾って譜めくりしてくれたよ。

ところが、最後の5曲めの楽譜を広げたら、一番最後のページが、ない。
めくってるうちに順番が狂ったのでもない。落としたのでもない。
しかたない、あたしの覚えてるエンディングで大丈夫か?試したら、成功。

アコちゃんがまた「これ有名ですか」と聞くので、今度は「あんまり有名じゃない」って答えられた。
あたしも、ムーミンから10年ぐらい前に教えてもらうまで全く知らなかったんだからね。
それに第一、楽譜がなかなか売ってないんだもの。著作権が切れてないから、ダウンロードもできない。
カズちゃんも、誰かからコピーさせてもらったらしい。

最後の1ページを紛失してしまったので、あたしが持ってる楽譜データをゆうべ送ってあげたよ。
また、あたし以外の人とやるチャンスがあったら、それを使ってもらえばいいもんね。

まだまだお楽しみが続くから、今日はここらにしとくわ。

本日のオマケ

遊んで帰ってきてから、また買物にも出かけたので疲れた。

こういう時はレトルトに頼る。たまたま、いただき物があったんだ。

「チーズをかけてグラタンに」という調理例を参考に、硬めに茹でてあったジャガイモや、赤ピーマン緑ピーマンを足してチーズをかけて焼いてみた。

雪国まいたけか。きっと、株主優待で送られてきたんじゃないかって気がするな。

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コメント

  1. うなゆき より:

    不思議な楽器でござる
    最初の沢山のグラスの縁をを撫でて、奏でるのは分かる
    でも、この楽器は不思議でござる
    Google先生がアルモニカって教えてくれたけど
    最初にこの楽器を発明した人に拍手です
    人間って凄いネ!

    そして楽譜が無くても、落ち着いて演奏する、我らのよはねす先生!
    もう、コレでウインクで譜めくりされたら
    惚れてまうで〜

    • よはねす よはねす より:

      へ~アルモ二カという別名もあるのですねーありがとうございます。ほんとに不思議な仕組みです、よーく見るとピアノの黒鍵みたいな柄の位置が見えるんですが、よくも考えたものですよね。

      ブハハ。よはねすに惚れてまう人が続出してもきっとお構いできないので、ウインクの練習は慎んでおきましょう。あーそうすると、ペダルを買い直しかしら。痛いなーー困った困った。