土曜日の話。
うちの洗濯は週一回、毎週土曜。
せっかくいい天気だけど、全然時間がない。明日でいいや。
ブログ書きだけなんとか終わらせて、空腹のまま出かけた。
2枠用意されたうち11時の回を選んだのは、セミナー後外食を楽しもうと思って。
しかし、それまでにお腹空いちゃうなあ。
運よく1本早い電車に乗れたので、15分ぐらい余裕がある。
可愛らしいベーカリーカフェを見つけたので、飛び込んでみた。
時間ないから、パンは1個だけ。と、アメリカンコーヒー。
マルゲリータというパンは、おいしいけど冷たい。
時間ないから、温めてくれないのがありがたいけど、そのまま出すかな?
と思ったら、自分で温められるようにトースターが置いてあった。
お水も出さないんだなと思ったら、そこにちゃんとコップと水差しも置いてあった。
おお、いいじゃん。この駅最近よく利用するようになったから、今度また来よう。
会場に着いたら、もうセミナー開始3分前。受付嬢たちの方が焦ってるのがわかる。駆け込んで申し訳ない。
セミナー料金は500円と聞いてたけど、支払い方法がメールには書いてなかったんだよな。
ここで払うのか。現金でもぺいぺいでもクレジットでもいい。
レシートを畳むのも、お嬢さんが焦ってる。
でもセミナーは予約制、人数分の椅子はあるはず。
空席があるから、まだ来ていない人もいるみたい。
残念ながら鍵盤の見える位置は満席。
ところがね、セミナー始まったら、その鍵盤見える側の最前列がひとつ空いたままなんだ。
誰かが席取りしたのだと思ったら、隣のBBAが自分の荷物を置いてるだけだった。ひどい!
とはいえ、トークはとてもおもしろい。
チェンバロという楽器はヨーロッパで一時忘れられていた。
廃れた時期ははっきりしていて、フランス革命の時。
貴族の贅沢の象徴としてわかりやすかったんだね。民衆がこぞってぶっ壊した。
薪にして暖も取れたし。
バイオリンはそこまで貴族的でもないし、小さくて暖も取れないので燃やされなかった、なんて笑わせてくれる。
製作者久保田彰さんは、国産チェンバロをたぶん日本で初めて作った人じゃないかな。
教室の楽器も、先生も、オババもみんな久保田製のチェンバロを使ってるんだよ。
今まで会話に何度となく出て来た久保田さん御本人じかに会えるなんて光栄。朴訥とした、とても優しい雰囲気の方。
そして、奏者髙野凛さんがトークしながら実演もしてくれた。
この人、笑顔も声もとてもかわいいの。あたしの可愛い可愛い姪とよく似てる!たぶん年齢も同じぐらいだろうな。
プログラム1曲めは、あたしの先生が楽譜をコピーしてくれて勉強した曲。
スカルラッティは名前は有名だけど、曲はそれまで興味なくてね。
でも先生が「やっておいた方がいい」と選んでくれたの。頼みもしないのに、とチラッと思ったけど、やっぱり先生の言う事に間違いはないな。
最後の「ソロ―ニュの雛鳥」は、鳥の鳴き声を模してあるんだって。
いや、これは昔からあたしもよく知ってる曲だったけど、こんな題名じゃなかったよ。
「ソロ―ニュのばか者」とか、良くても「ソロ―ニュのお人よし」としか聞いたことがなかった。
セミナーが終わってから髙野先生に聞いてみたら、彼女は逆に雛鳥としか聞いたことがないんだって。
楽譜の目次の題名も見せてくれた。
楽譜を持ってきて、髙野先生に弾いてもらう人が二人もいてびっくり。
うち1曲はバッハのイタリア協奏曲、髙野先生がお得意なのでいつでも、とうれしそうに第一楽章だけ弾いてくださった。
セミナーの中でも、二段鍵盤の使い分けの説明にこの曲をちょこっと使ってた。
あたしもピアノで中学生のとき習ったけどね、先生が匙を投げた。
「ガチャガチャ弾けてるからチェンバロみたいで、これでいいわ」とオマケでマルしてくれた曲。
昔、セブンイレブンがおでんを売り始めるときのCMで毎年使われてたんだよな。
もう一人はスウェーリンクの知らない曲を「大好きなんです」と差し出してきた。
髙野先生さえご存じない曲、でもちょこっと弾いてみてくれたよ。
先生はチェンバロ曲ではバルトークもお好きだそうだ。
リゲティでも面白い曲がある、とちょこっと弾いてくださった現代曲は、まるでジャズみたい。
すごい、これもやってみたいな。ただし今の先生が現代曲まで教えてくださるかどうか。
実はこのセミナーは楽器店のフェアの一環。
セミナーのお知らせメールに、チェンバロが100万円ちょっとで買えるとあったので、見て見たかったの。
ピアノじゃ、チェンバロの代用にはならないんだよ。特にあたしは調律も習いたいからね。
先生は、スピネットでも響きが違うからダメと言ってた。いや、先生もスピネットもお持ちなのだけどね。でも、うちにはスピネットでさえ置けるスペースがない。
残念ながらこの会場にはどちらも置いてなかった。
受注生産だからね、ふた裏に絵が描いてなくても1台作るのに3ヵ月かかるんだって。
絵によっては2年待つ人もいるそうだよ。
もっと小さな、長方形のありますよね、クラヴィコード?と久保田先生に聞いてみた。
「あ、ヴァージナルですね。クラヴィコードは全く別物で、チェンバロの代用にはなりません」
ヴァージナルは幅140cm、アップライトピアノと同じぐらい。奥行はピアノより少し短い50cm。
脚無しで、学習机の上に置いてもいいですかね。無謀な質問をしてみた。
「高さが合えば大丈夫ですよ。机の脚を切るとか」
うー、うー。欲しいよお。
あたしは、椅子の高さを高くして、自分の足を台に乗せればいいんじゃないかと夢想している。
チェンバロにはペダルがないからね。
本日のオマケ
きのうの夕飯は鮭と舞茸の和風なアクアパッツァ。ミニトマトの寿命が危うかったので。冷凍ブロッコリーはこれで最後。毎朝のルーティーンだったけど、年を越すまで買わないぞっと。
元レシピは鮭だけだったんだけど、身が薄くてちょっと足りない、冷凍ベビー帆立も足した。
奥の皿は、朝ごはんに食べようとセットしかけたもの。いつも日曜の朝は生クリーム+プロテインパウダーなんだけど、生クリームが無いと思い込んでたらまだ残ってたので、いつも通りに変更した。
久しぶりだから、土日仕様朝ごはんもアップ。そういうわけで土曜の朝もこれが食べられなかったんだ。
コメント
へー、チェンバロってそれくらいのお値段で買えるのね。
もちろん100万円は高価だけど手が出ないってほどのもんでもないよね。
僕は別に必要ないから買わないけど。
niaisはお馬鹿さん.
なんで覚えてるんだ。
仏語だよね。
なんか何にでもコメントしちゃうけど、パンよりコーヒーの方が高いのはちょっと納得いかない。塩パンのマルゲリータの方が絶対手がかかると思うのに。
そうなんですよ、あたしもチェンバロ意外と安いと思いました。お値段は手が届くのに、スペースが~。
ほほ、やっぱり原題はお馬鹿さんですか。フランスのチェンバロ曲は変なタイトルの曲がたくさんあるんですよ。髪の光沢剤とか、一つ目巨人とか。フランスの曲が好きだけど、フランス語はハードル高いな。にゃんたさんの記憶力、どうなってるんでしょうか。
パン焼く手間を考えたら、コーヒー確かに高すぎる気がしますね。コーヒー農園で働く人の賃金が入ってるからしょうがないか。