きのうは室内アンサンブルの発表会。
3人とか5人ぐらいでやる室内楽が好きだけど、室内楽以上オケ未満の曲はちょっと新鮮。
しかし、オケに近い曲を少人数でやるから、どうしてもアラが見えやすくて。
あたしもひどい音を出してるのが自分で分かり過ぎて辛い。
ついに、その状態のまま本番の日を迎えてしまった。
このサークルでの発表会は初めて参加する。
どうやら、いつもは午前中リハーサルで午後本番なのに、午前中リハのための練習室が借りられなかったようで。
集まったはいいが、いろいろ手間取り10分ぐらいしか練習できなかったよ。
本番直前だというのに途中で止まって最初からやり直したり。
はっと気づくともう本番開演時間。
どうするの。楽器を客席に持って行ってそこで聞いていいの?
なんにもわからないんだけどね、どうせお客さんは少ないって知ってる。
入会する前にここの本番演奏会を聴きに来たら、客席にいるのはほぼ出演者と、せいぜいその家族ぐらいだったもん。
この、いい加減さはあたしには結構心地いいんだ。
きっちり決められてると、間違っちゃった場合怒られそうだもんね。
プログラムさえもらってないのよ。
ホール入口に積んであったビラを、勝手に1枚もらう。
へえ、あたしの出番は休憩後だけか。
おかげで、前半プログラムを落ち着いてしっかり楽しめたよ。
聞いたこともない曲、ピアノがめちゃくちゃ難しそう。
ピアニストって、こんな大変な曲を頼まれても断れないのかね。やってあげるだけですごい。いや、ちゃんと弾いてるからもちろんすごい。
プッチーニ歌劇「トゥーランドット」から「誰も寝てはならない」って、知ってる?
あれを弦楽四重奏でやるグループがあった。
司会者が「トリノオリンピックで有名になった曲です」というから、「へーそうなんだ」と聞いてたら続いて
「こういうやつ」と言いながら両手をひろげ思い切り背をそらし天を仰ぐ。
あ、「イナバウアー」か!
あたしもお客もクスクス笑う。
あのオリンピックもちろんあたしは見てないので、その曲を使ったことは知らなかったよ。
イナバウアーはみんなが真似するから知ってるけどね。
曲さえね、それまであたし題名しか知らなかったの。
日本中で急に音楽まで流行して、やっとあたしも覚えた。
このひょうきんな司会者は、ほかの曲もいろいろ面白く説明してくれたよ。
前回の発表会でも堂々と仕切ってたから、てっきりこのサークルの幹事さんかと誤解してたぐらい。
感じいい人だなと思ってたら、この前の練習中に「楽譜を回収するぞ」といきり立ったんでそりゃもう驚いた。
で、休憩後1曲めがあたしの出番、モルダウ。
一度も話したことのない団員女性が、なぜかあたしに目を合わせてニコニコ嬉しそうに拍手をしてくれる。
しかし演奏が始まったら間もなく、バイオリンさんが出る箇所を2小節ぐらい早くしちゃって、ついにやり直し。
今までの発表会でも、誰かのグループがやり直したという伝説は聞こえたけど、自分のグループが同じ目に遭うとはね。
でも、これがあたしたちの実力だ。バイオリンさんじゃなくても、誰が間違っても不思議じゃないよ。
終わってお辞儀するの、ちょっときまり悪かったな。それでも、「はー、終わった」と安堵してしまった。
一番最後のプログラムもまた、あたしの出番。
途中で数小節休みがあって、あたしが間違えたのかお隣が間違えたのか。みんなとズレた。
間もなく、正しいところに戻れてホッとした。
エンディングがハデなおかげか、これがプログラムのトリだったおかげか、拍手は盛大にいただけた。
自分の失敗は棚に上げて、ニコニコと、でも深々とお辞儀。
間違えてないほうのお隣さんとちょっと挨拶。「いろいろありましたね」と言われたけど、もうほとんど忘れてる。
反省の色ぐらい見せなきゃいけなかったかな?
打ち上げの話もない。いつの間にかみんなバラバラといなくなる。
ま、いいわどうせこのあとすぐ帰らなきゃならないんだから。
あたしも楽器背負って会場を出ようとしたら、モルダウで一緒になったクラリネットさんがベンチに座ってる。
大変お世話になりました、と深くお辞儀したら「このまま帰っちゃうの」と聞いてくれた。
打ち上げ、もししっかりセッティングしてるならお知らせぐらいあるはずだよね。
気の合う人だけでやってるのかな。
こういういい加減さが、何度も言うけどあたしはとても心地いいよ。
何もなかったらぜひクラさんとお話ししたかったけど、あいにく予定がある。残念だけど、すぐ帰った。
本日のオマケ
出かける前の朝昼ごはん。これが最後のアボカドだよ。パプリカもだ。食べるものがだんだん少なくなって行く記録になりそう。クラッカーに付ける練りゴマは、白を食べ切ったので黒に切り替え。
夕飯は駅そば。鴨そば、780円だったかな。食券自販機モタモタしてたら、領収書欲しかったのにボタンがあっという間に消えてしまった。
とても美味しかったけど、夕飯には圧倒的に量が足りなかったなあ。
コメント
セミプロの人でも、出だしを間違ったりするのね
誰も寝てはならない
スケート用に編曲した方がインパクト強く
未だに、そっちを思い浮かべます
羽生結弦さんのショパンのバラードもそう。
正規の曲を聴くと変な感じです
ほんと失礼な話なんだけど、この方ヘタだと思い込んでたんですよ。音が小さくて、ヘタだから恥ずかしくて聞こえないように弾いてるのかと思った。隣でよく聞いたら、上品で美しかったです。関西弁だとなんとなく図々しいかのような第一印象で、関東だと損するかも。
あ、ショパンのバラードと言ったらやっぱり第一番かしら。こないだの高松亜衣さんがバイオリンでそれ弾いて、とても不思議な感じだったんですよ。
クラシックの取っ掛かりとしてスケートがきっかけになるのはいいけれど、難しいもんですねえ。
イナバウアー、オランダにいた頃だからリアルタイムに見たの覚えてる。
「誰も寝てはならぬ」ってタイトルで覚えてるんだけど、そういうマンガがあったんだ。
サライネスって関西人の人。面白かったなぁ。
駅そばはかき揚げにたまごがお約束です。
にゃんたさんも駅そば、たまには召し上がるんでしたっけ。メニューが決まっているのもラクですよね。あたしは揚げ物がダメなので、蕎麦屋ではメニュー決めに時間がかかってしまいます。
「白菜あんかけ」ってのが大きく看板に出てたのだけど、自販機でそれが見つけられずちょっぴり悲しかったです。