親友メイは、お母様を9月に亡くし一人暮らしとなった。
「ヒマで困ってる」というので、先ごろから誘われてたフルートさんに頼んで一緒に遊んでもらうことになったんだ。
フルートさんのご近所に、すてきなチェンバロが設置してある松本記念館があるの。
2年ほど前にそこで、この三人で遊んだことが一度ある。
今度は何の曲で遊ぼうか。
それぞれ希望曲を出したけど、メイが言ってきたのは知らない曲。
カールフィリップエマヌエルバッハ、あの有名なバッハの次男の作曲で。
サンプルを1ページだけ送ってきてくれた。
一見、普通のピアノ譜に見えるでしょう。違うの、右手に見えるのがメイの弾くバイオリンでございます。
左手をご覧ください。一番高く見えるのが中指でござい(後略)
ついふざけたくなった。この年代にしか面白くないよね、ごめん。
左手用に見える段がチェンバロまたはチェロで。
小さい数字が見えるでしょう、チェンバリストはこれを頼りに右手で和音を重ねて弾くんだよ。
昔からこの数字に興味だけはあって、これがわかるようになりたいと思い続けてきた。
チェンバロの先生が変更になったら、ていねいに教えてくださってとてもうれしい。
でもまだ、ほんの少ししか習ってない。音符みたいにパッと読めるにはほど遠い。
メイは無理に数字を読まなくても、左手の単音だけで大丈夫と言ってくれる。
でも、それじゃもったいない。せっかくなら和音も楽しみたいよ。
調べてダウンロードして、コンビニでプリントまでやっておいて。
それが水曜ね。
木曜は朝から平日アンサンブル、モルダウが難しくて延長練習したから、そのままチェンバロレッスンに直行。
水曜夜に荷物はまとめたのだけど。
そうだ、チェンバロの先生にこのCPEバッハの楽譜見てもらえるかな、と思いついたのは木曜朝玄関を出てからだった。
楽譜持って来ればよかったー、と先生に言ったらすぐスマホで探してくださって。
あたしがプリントしたのとは別に「なんと、自筆譜がありましたよ」とうれしそうに見せてくださった。それが、アイキャッチに使った楽譜。
あたしには読みにくいけど、先生はこれを見ながら指導してくださった。
もう、今度の月曜に合わせるの。
「それじゃ、今やらないと」と先生。
いきなり「弾いてみてください」と言われたので、あたしはメイの送ってくれた楽譜を出した自分のスマホを置いて弾いてみた。
右手はバイオリンの旋律、左手は単音のバス。
おお、いい曲じゃん。
先生カバンから五線譜のコピーを取り出し、机に置いて。
その場で書き写して、和音を音符にする指導をしてくださった。
最初の1ページだけだけど、ものすごく密度の高い勉強になったよ。
「実際にできるなんていい機会ですね」
はい、長年の念願がいよいよ叶いそうです!
気づいたら40分間ずっとその作業に集中してた。
レッスンは45分なので、残りの5分でいつもの課題曲を弾いて、マルをいただいた。
「CPEバッハの残りは、自分でやってみてくださいね」と送り出され。
先生が全力で付きっ切りで教えてくださって、1ページ40分。
目標は第1楽章だけで7ページ。
ずっとかかり切りだけど、全然進まないよー。
きのうは長時間オケ練だったから全くできず、キャパオーバーだなあ。
明日までにあと4ページ、やり遂げたい。
本日のオマケ
金曜の夕飯はカレー3日目。ちょっと変化をつけようとゆで卵をトッピング。卵切り器で卵がどうしても切れなかったのって初めてだよ。切り器と卵と、どっちが悪いんだろう。
ワインの金曜なので、つまみにいちじくゴルゴンゾーラと、シュトーレン2種。
いつも宅配を頼んでる八百屋で、チョコと栗入りシュトーレンを買ってみたのに。
業務スーパーでも普通のシュトーレンが498円だったのでね、食べ比べようとあえてのダブり買い。・・・我慢できなかっただけとも言う。
栗ももちろんおいしかったけど、業スーもやるじゃん。ワインのお供なら、これでも十分においしい。
この日炊いたごはんの半分はオニギリにしておいた。
これ、きのうの夕飯。オケ練の休憩時間にあふあふと詰め込んだ。
コメント
音を聞いて楽譜に落とすの?
絶対音感ってのが必要なやつだな。きっと。
そういうことできる天才って普通にいるもんなの?すごい人たち。
潰れた卵。
まるでカリメロのよう。
ぼくのむかしのあだ名のひとつ。
うんにゃ、聞くんじゃなくてね、数字を音符に読み替えて楽譜に落とすんです。むしろ音を聞いて楽譜に落とす方が簡単かも。絶対音感は必要ないです、相対音感だけあればじゅうぶん。
あーカリメロ可愛かったですね。ずいぶん色黒のヒヨコですが。水泳帽が卵に見えたのかしらん。