杖をついて平日室内楽へ

音楽

きのうは月に一度の平日室内楽の練習に行った。
11月の発表会に向けて、この数か月は同じ曲を練習してきた。
しかし、先月に練習したこと、1ヵ月経つと忘れちゃうんだよね。
ひとりで練習していても、四重奏で合わせてみると弾けない。

誰かのテンポがずれると、それについていく人と行かない人に分かれちゃって、音楽がバラバラになる。
指揮者がいれば指揮者に合わせたらすぐ解決するんだけど。

スマホアプリでメトロノームを使うこともできるけど、まさか本番でメトロノーム鳴らすわけにいかない。
バイオリンさんが、足をパタパタさせてリズムを取ってるのが視野に入った。
あれに合わせたら、少なくともメロディには合うぞ。

指揮の代わりにあたしが足パタしてみましょうかと言って、みなさんから見えるように短い足を伸ばして。

うっかり、痛いほうの右足を使っちゃった。いてっ。
途中から左足に替えたけど、見えにくいのかな、合わせてくれない人がいる。

この部屋は玄関で靴を脱いで入室するの。杖も玄関の傘立てに置いてきたから、あたしのケガに気づく人は誰もいない。
「実はこっち骨折してるのにうっかり使っちゃいまして」と笑わせたけど、うーん演奏しながらパタパタってけっこう難しいわ。

オケに入団した当初、「足パタ」は「自分のリズム」になってしまうから良くない、と聞いたことがあって。
その呪縛いや有難い教えを忠実に守っていたら動けなくなったのかな。

悪戦苦闘してたら、次の時間枠の人たちが続々と入室してきた。
観客が至近距離で見てると、とっても意識しちゃう。
うまく弾けないところでは、つい苦笑いをして観客をチラッと見上げたら、心配そうな顔でまっすぐあたしを見てる人と目が合ってしまった。

・・・とは言いながらも、自分を見てくれるってうれしいものだ。
いや、そんなことより、もう来月1回だけ練習したら数日後本番。
少なくとも「落ちる」ことだけは避けたいのだけど。どうなることやら。

次の曲まで、時間があいてる。


組み合わせの都合で、その次の時間枠にあたしが入れなかったの。
いつもなら近くのタリーズで甘いもの飲みながら本を読むのだけど、今はなるべく余分に歩きたくない。
オババのピアノコンチェルトを見学させてもらったよ。
実はここだけの話、オババの腕前が怪しい。同じ曲を半年前にあたしもやったことがあって、その時のピアニストさんがとても上手いのでなおさらオババが可哀そうになっちゃう。

オババは、あまり弾けてない自覚はたぶんある。あたしが「見学します」といったら「見学って」と物憂げな顔は隠せない。
(いや、あなたのチェックしたいわけではないのよ)
「実は足の指を折っちゃいまして、外に行きたくないんです」と、テーピングの足をスリッパから出して見せた。
そこにいたみんなから「痛そう」などと心配してもらって、あたしもゴキゲン。

オババもホッとしたのか、「どうしても組み合わせが上手くいかず空き時間ができてしまってごめんなさいね」と謝ってくれる。
いえいえ、無理されなくていいんです。楽しいんですから。
ほかのメンバーさんも「そうそう」とうなずいてる。
コンチェルトをBGMにして、ずっと本を読んでたよ。ちなみにこんな本。

で、あたしの次の曲はフルート2本と弦楽四人の合奏。


フルートは実力にかなり差があって、うまくない人はきのうはお休み。
二人で交代しながら演奏するのだけど、彼女の出番になるとテンポが切り替わって遅くなるのね。
そういう曲だと思えば不自然でもない。でもテンポだけじゃなくいろいろと合わせるのに集中力がいるの。

きのうは、上手い方の人だけで最後まで演奏したらあたしは楽しかったのだけど、ご本人がとても謙虚で。
時間を計る目的で録音したのを、片づけながらみんなで聞いたら、フルートさんがっくり膝をついて、そのまま正座しちゃった。

このまま本番は怖いので、別の日に練習しませんかと言い出して。


彼女と1年ぐらい前に一度行ったことのある、すてきなホールをメンバーに紹介してくれた。

「よはねすちゃん、あそこチェンバロあるわよ」とニコニコされる。
あたしがチェンバロを習っているのを彼女も知ってるの。
ああ、あのチェンバロも触ってみたいなあ。
そんな提案に戸惑っている顔のメンバーに、あたしからも「そこ、とってもすてきな場所なんですよ」と勧める。

交通だけが、やや不便なのよね。
あたしのほかに、もうひとり東京東部にお住まいの人がいて。
二子玉川なんて縁が無いので、戸惑うもの無理はない。でも、来てくれるって。

残念ながらバイオリンさんだけ、その日の都合がつかず行けないそうだけど。
もし余裕があったら、チェンバロと誰かと合奏もしてみたいなあ。

ああ、でも、チェンバロのピッチってピアノよりだいぶ低いから。音程合わせるの大変かなあ。
弦楽器なら、低く調弦することはできるけど、楽器の調子が狂いそうで嫌がる人もいるかも。
フルートさんは、そんなに変えることができるかどうかもあたしにはわからない。

本日のオマケ

室内楽のあと、チェンバロレッスンにも行ったので遅くなったし、疲れた。

そういう時のために、家にも非常食として使える食料はたっぷりあるんだけど。考えるのも面倒でスーパーふらふらと寄って、買ってしまったよ。たぶん、とってもお腹が空いていたんだろう。カツカレーもおいしそうに見えたけど、なんとかヘルシーなこちらを選んだあたしはえらい。

それでも、今冷蔵庫パンパンなんだよな。なんとか大根をおろして味噌汁を作って。やっぱりあたしはえらい。

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