総会無事終了

交流、交際

あたしは、自分の手に負えないことが降りかかると開き直る。
ジタバタしても、どもならん。
それは小学校5年生で転校するときに身につけた。

今回、長いオケ歴で初めて役員を仰せつかり、会計報告をすることになってしまった。

みんなの前で話すなんて、長年とんでもなく苦手だったけど。
さすがに還暦超えともなれば、どんなに避けてても嫌がっても、回数は自動的に増えてくるからね。

前回の役員会が終わったあと、団長さんからアドバイスをもらったんだ。
「総会では1円単位で読み上げるなんてしなくていいから、なるべく端折ってね」
はい、なるべく簡潔にします!
これがまさか、団長との最後の会話になるなんて思わなかった・・・・・・なーんて、まるでしんだみたいに書いたけど、退団しただけだからね。

ざっと、家で構想を練った。
歴代の係は、決算書の全項目を1円単位で読み上げてほんとに退屈だったんだ。
だって、その決算書は全員に紙で配られて、それに書かれてる数字を読むだけなんだもん。
あたしはざっくり、「この通り収入が何万、支出が何万で収支いくらのマイナス」しか読まないぞ。

質問が出ないように、主な内訳も報告書に注釈付けたし。

普段心臓が強いと思われてるあたしでも、時々は小心者になる。
特に、人前に出るのがイヤなタイプなことは認識されてるみたい。

会場に着いたら、演奏委員長と目があった。こんにちは。
「今日はこれから大変ですね」と言ってニヤリと笑ってる。
はあ、とあたしも苦笑いするしかない。

「大丈夫、もし尋問が出て責められたら、ボクがバシッと抑えますから」手振りまでして宣言してくれた。
ああ、今年もこの人が司会進行をしてくれるんだな。
去年も団長が総会を欠席したとき、この人が団長から頼まれて司会してたんだ。

なんて落ち着いてるんだろう。いつも大事なことに気がついて、しっかりみんなに注意してくれるんだ。
この人が次の団長になればいいのに、ってずっと思ってるんだけどな。

仲良し夫妻のオットの方も声がけしてくれた。「心臓、バクバク?」
まだ練習も始まってないのに今からバクバクは早いよ。

総会の前に、まずは通常の練習だ。
総会のことは一切頭から振り払って、楽しむぞ。
お隣はレイナちゃん。大学では1年間トップ奏者をしてたそうで、すっごく上手なの。
我らシニアに囲まれても、不思議なぐらい落ち着いてて動じないんだ。
あたしがみんなと違うボウイングをした時だけ、一瞬戸惑うのがわかる。

レイナちゃんの楽譜を横目で見て、確かめさせてもらう。
逆に、普通じゃないボウイングがレイナちゃんの楽譜に書かれていないのを見つけて教えたり。

彼女の譜面台はちょっとネジが甘いみたい。
書き込みすると、クルッと回っちゃう。
左手に楽器、右手に鉛筆でどうにも書きづらそうだから、あたしが横から手を伸ばして押さえてあげたよ。
2回ぐらいそんなことがあったな。

レイナちゃんたら、しっかりマニキュアしてるの。可愛い小花模様が散らしてある。
え、爪伸ばしてよく弾けるねー。
「全然大丈夫です」といって、裏側も見せてくれた。
うらやましい。もっとお話ししたかったけど、練習中だしなー。

しっかり気分転換して、いよいよ総会。
1年間の事業報告の後はいよいよ会計報告。
原稿を書いてきたわけじゃないので、噛み噛みになって笑いも取れた。ん?失笑?

役員会に毎回出席しているからこそ聞けた内情などを挟んで、予算案まで一通り。
もっと説明加えたほうがいいか、迷って沈黙してしまったら、司会が助けてくれた。
「以上でいいですか。これで、何か質問がありましたらどうぞ」と。
「無いようでしたら、この予算でみなさま承認いただけますでしょうか」
ぱらぱらぱら。拍手をもらって、無事、質問なしで通過した。
思わずニッコリして胸をなで下ろし、同じようにニッコリこちらを見てくれる女性と見つめ合ってしまった。
普段、全く喋らない、同い年ぐらいの人なんだけどね。

議事は次の議題へ移る。
あたしはお笑い芸人のようにヘロヘロと自分の席へ戻った。
それからだよ、胃がキリキリと痛んできたのは。
思わず身震いして「いってー」と口走って胃をさすった。
レイナちゃんはこちらを見ないようにしてほっといてくれるのがありがたかった。

すべて終わって、椅子を片付けようとしたとき。
お隣パートの女性から真剣な顔で「お疲れ様でした」と言ってもらった。
最近あまり話してなくて、なんとなく近寄りがたくなってたのに、とてもありがたかった。

楽器を背負って階段を降りてたら、監査のサッちゃんからも声がかかった。
「よはねすさーん、すみませんでしたーありがとうございましたー」
なんで謝るのか全然わからない、あたしや会計さんが気づかなかった間違いを見つけてもらったのに。
いえいえ、こちらこそありがとうございました、また今年もよろしくね。

ああ、いい子だなー。
そうだ、あたしも会計さんに散々お世話になったんだから、挨拶するべきだったよなー。
こういう気遣いが全くできないんだ、あたし。

本日のオマケ

めずらしく夕方の練習だったので、7時に地元に帰ってきたよ。

自分に褒美、ってあまり好きな言葉じゃない。褒美を与えるほど良いことをしたわけじゃない。ただ、これ以上疲れたくないのは確か。絶対外食して帰ろうと思ってたんだ。

予定では近所のカレーを食べようと思ってたんだけど、しかし胃が痛いんだよ。路線変更。

昔、初めて手打ちの讃岐うどんを食べたときの衝撃ったらなかった。丸亀も讃岐らしいけど、あの美味しさには全く及ばないね。

うどんそのもので勝負したいからだろう、あたしの好きな「山菜」とか「わかめ」や「とろろ」みたいな具はなくて、おかずは揚げ物しかないのね。あたし揚げ物ダメなんよ。

しょうがなくて、ゲテモノみたいな「トマたまカレー(並)」にしてしまった。ゲテモノは言い過ぎ、適当な言葉があるはずなんだけど今出てこないので許して。

何も言わないのに外国人の店員さんがご飯茶碗を差し出してくる。セットなんだねー。なんだか久しぶりに白いごはんを見て、珍しいものだから見つめてしまった。新潟の米屋の娘が学校の寮に入り、出てきたご飯にショックを受けた話を思い出した、そんなご飯だったけど、うどんの味が濃いから白ごはんがありがたかった。

慣れないものだから、水をもらうことも忘れて。ふとお隣で食べてる人の丼を横目で見て、ネギも忘れたことに気づいた。ネギぐらいきっともらえるよね?

広い店内を見渡して、やっと見つけた。うどん3分の2ぐらい食べちゃった後だけど、ネギもらいに行ったよ。

帰ってきて、もうちょっとリラックスしたくて。ちゃんとシャワー使ってから酒瓶を並べたよ。みんなグラス半分程度。でもこのあと日本酒も追加して、あずきバーでシメた。

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コメント

  1. にゃんた より:

    実は結構知られているネタですが、丸亀うどんは香川県丸亀市とは何の関係もなく、創業は兵庫県加古川市。正確な意味では讃岐うどんではないのです。
    ただ、おうどん自体はそれ程悪くないというか、結構美味しいと思います。
    問題は詐欺っぽいネーミングだけと言うことで(^^;
    トマたまカレーも一度食べに行きたいと思ってるんだけどなあ。美味しそうじゃん。

    • よはねす よはねす より:

      まあまあ、こんなところではございますが、まずは下関の快挙おめでとうございます。

      丸亀うどんが、讃岐うどんではないですと?完全にサギでしょう。
      これ食べてる目の前に讃岐富士という全身緑色の、可愛いお山の写真がでかでかと貼ってありましたし。
      ええ、トマたまカレーのお味はこってりで、文句はありませんよ。ただ血圧を気にするあたしとしては塩分が気になるところで。
      そして、あの讃岐うどんを思い浮かべながらうどんに噛みついた瞬間、ちょっと違う感に襲われましてね。丸亀製麺は2回目なのに、期待しちゃいけないのを忘れておりました。

  2. うなゆき より:

    え〜、丸亀うどん、讃岐うどんじゃないの?
    知らなかったヨン
    と、言っても、まだ食べた事無いけど

    会計係、お疲れ様でした
    なんのツッコミも無くて良かったね!
    でも、無事終えて胃が痛くなるなんて
    やっぱ、オバチャンは繊細なのね
    それでも、終わってから胃が痛むなんて
    胃も気が張ってたのかな
    よはねすさんの胃、あっぱれ頑張って立派ざんす!

    • よはねす よはねす より:

      いやーバッチリ「讃岐」って店名の肩書きに付いてるんですよ。裏切り者めー。まあそこそこコシはあるほうですけど。

      そうね、何ヶ月も前から「いやだーいやだー」と思ってたはずなのに、胃はそれを無視してくれたんですね、土壇場のどたんばまで。胃の持ち主に似て、大遅刻したのかも。今回、それで助かりましたよー。