近隣アマオケ合同演奏会の本番当日。
よく眠れなかったけど、ホールまで10分のホテルがとれたので却って気分はゆったりだった。
8時、そろそろ朝ごはんにしようか。
起き出して、共同キッチン冷蔵庫に入れておいたサンドイッチを取りに行ったら、お仲間の女性ばかり4人がそこで召し上がっていた。
コンマスのお隣で弾いてるエライ方は、全然偉そうじゃなくフレンドリーで、みんなくつろいでる。
あたしにも「よかったらご一緒にいかがですか」と、席を勧めてくれた。
ほんとは、ここでコーヒーをセルフで淹れられるんだけど、その方たちが抽出中。
でも大丈夫、野菜ジュースも買っておいたから、それでごはんにしたよ。
夜中に騒がしかったのはどうもこの方たちらしい。
「壁蹴ったでしょ」とか、話を聞いてるだけで面白いからうるさかった恨みなんて吹き飛んだね。
部屋が空いてなくて、なんと一つのベッドでお二人寝たんだって!ダブルベッドだけどね。
あたし最近イビキかくようになっちゃったから、これは無理だなあ。
あたしのオケのメンバーのこと、たくさん知ってるの。話題も振ってくれてありがたい。
でも、あまり気を遣わせてもね。自分の部屋で本も読みたいので、そこらへんで席を外した。
ホテル中が静かになったころ、集合時間30分前。
使ってない引き出しの中まで確認して、緊張してチェックアウトした。
午前中のリハーサルは、全くいつも通り。
細かい間違いがこれでもかというほどたくさん指摘される。
ああ、そんな注意、楽譜に書いてない。初耳?
「2回前の練習のとき言いましたよ」と、先生の記憶の確かさに今ごろびっくりする。
前夜と比べて譜面台の角度が変わってる。立て直してたら、先生が指揮台を降りて手伝ってくださる。
ええっ!な、なにをされるんですか(心の声)。
「もっと高くしないと、楽譜みてたら指揮が見えないでしょう」
ははー。「恐れ入りますっ」
リハーサルは、30分も延びた。
我々が先生の要求どおりに演奏できないのがいけないんだけど、先生も諦めないよなあ。
留守電
最中に、あたしのスマートウオッチが振動した。
弾いてる最中で確認できないけど、ただの通知より長いなあ。
やっとリハが終わって確認したら留守電。えー、こんな時に。
悪夢か。ホテルからだった。
「よはねす様のお部屋に忘れ物がございます。衣装のようなので、本日使われると思いご連絡いたしました」
ど、ど、どうしよう!
休憩時間1時間しかない。
でも、ホテルまで往復20分だから、弁当食べる時間ぐらいは残る。
偶然となりにいてくれた同じパート女子にことの次第を話したら、「何かできることはありますか」と聞いてくれた。
じゃ、あたしの分の弁当だけ預かっといてくれる!?
ぶるぶる震える手で楽器をしまってたら、目の前に座ってた美女が声を掛けてくれる。
「今聞こえちゃったんですけど」
時間に余裕ないと慌てるから、誰かに車を出してもらうといい。
誰々さんが車で来てるから頼んでみる。と、もう歩き出してる。
慌てて荷物一式担いで後を追う。
その誰々さんはいませんかと美女が聞いたら、その知らない男性が車を出してくださるという。
ああ、またコントラバスさんだ。
やっぱり大型楽器の人はマイカーで来る確率高いよね。
また、っていうのは、以前練習所に楽器をハダカのままで置き忘れて帰ってしまった時のこと。
あの時もコントラバスさんが「車だから」って預かってくださった。
衣装を受け取ってやっと落ち着いて、車中でそんな話をした。
衣装はね、ハンガーにかけて壁に吊るしてあったの。
そのハンガー掛けから今着てるものは取ったのに、なぜ衣装のスカートだけ目に入らなかったんだろうね。
会場に戻ってきたが、駐車場には車がぎっしり。
なにしろ交通不便なホールだから、来場者もほとんど自家用車と思われる。
コントラバスさんが停める場所なかなかない!
時間かかりそうだから、とあたしを先に降ろしてくださったが心配。
さて、この駐車場からホールへの入り口は?ときょろきょろしたら、先ほど声掛けしてくれた美女が「こっちですよー」と手招きしてくれた。
うわ。ずっと心配してくださってたんだな。
また、方々に迷惑かけまくっちゃった。
しかし内心、(これでまたブログのネタができちゃった)と思ったのも事実。
いや、反省、してるよ!?
コメント
今回もギリ間に合ったのですね
よはねすさんの運が強いのか
もしくは、よはねすさん担当の神が甘いのか。
最後にブログネタができてと思う所がたくましく、オバサマですね
はは。もうひとつオバサンらしく図々しいことを申し上げるならば、うなゆきさんだけはこんなぶざまな失敗を喜んで下さるのでは、と淡ーい期待をしておりました。
神の与えたもうた試練なのか、赤パンのご利益か。救いの神はお申(サル)さまだったのかもね。
ほんとに後悔してるー?
やってくれるなー。
身体張ったネタ作り、お疲れ様です。
ヤダなあ、もう。覆水盆に返らず、後悔してもしょうがないけど反省はしてますよ。もう二度とこんな恐怖味わいたくない、と思ってるのに「二度あることは三度ある」って脳の中の誰かがつぶやき続けるのです。