またまた、いつもの如く。
気づいたら乗る予定の電車の発車時刻10分前。
すぐ出かけられるように持ち物は用意してあったのに、着替えるのだけ忘れてた。
不動産屋のいう「駅から徒歩3分」はハナから当てにしてなかったけど。
マンションを出たとき時計を見たら、もう発車時刻まであと3分。
こりゃダメか。
しかし万が一に賭け、走り出した。
ちょうど、電車がホームに滑りこんできた。
ギリギリ駆け込みにならない、というところで乗れたー。
瞬間的に、心拍数144。
ま、たまには全速力で走ることも健康には必要だろう。わはは。
間に合ったときだけポジティブになる。
電車内で読んだ本はこちら。
「安静時心拍数のボーダーラインは70」
心拍数が70を超えたら心臓病、または心臓にストレスがかかっている可能性が高い。
そして、長生きできないらしい。
えー。毎朝毎晩、血圧と心拍数測ってるけどさ、いつも80から90台。時々は100まで行くよ。
50歳ぐらいまでは健康診断オールA、きっと120歳ぐらいまで死ねないなと思っていたのに。
案外、みんなとのお別れは早く来そうだ。
みんなー。あたしと絡んでくれて、ありがとう。楽しかったよ。
みんな、あたしの分まで長生きしてねー。
あ?ここで終わってはいけなかった。
オケ練のことを書かなきゃ、死ぬに死ねないのさ。
そうやって練習会場に着いたのは、開始時間の10分前。
先に着いていた仲間と世間話をして、開場を待つ。
初対面の人とも、話が弾む。
ガヤガヤしてるところに、監事さんからの説明。
このコンサートのスポンサーから、交通・宿泊費の一部として補助金が出ることになったと。
ついては、あとで配る領収書に名前住所など書き封筒に入れ、わたしのところまで今日中に持ってこいと。
たまたまパートのトップサイドに座ることになったあたしに、パート員の数だけ領収書と封筒が渡された。
説明された時その場にいなかったパート員に、あたしが説明しながら配った。
そして最初の曲の練習が終わって休憩時間に自分の分を書きたかったんだけど。
あたしが持ってる筆記用具は3Bのエンピツ、4色の消せるボールペンと消せるラインマーカー。
領収書は、消せるもので書いたら無効なんだよね。
経理を長くやってたから、そこは絶対外せない条件だと身に染みて知ってる。
誰かからペンを借りないと。
コロナ真っ最中だったらペンを借りるのも憚られるところだったけど、もうペンぐらいいいでしょう。
それでも、あまり気安く頼める人が見当たらない。
どうにか、パート内の同世代おじさんが書き終わったのを見つけ、飛んで行って貸してもらった。
書いてたら、必要項目を確認したい人が寄ってくる。
あたしも1回聞いただけで、絶対に確かか自信がないけど。
領収書にはコレコレ、封筒にはコレコレ。確か、そう聞こえたんですけど。間違ってたらごめんなさい。
どうにか監事さんに渡し、ひと安心。
でもね、次の曲が終わったら、パート内の若め女性がみんなの書き終わった封筒を集め出したの。
パートでまとめて、監事さんのところへ持っていくって。
ああ、ごめんなさい、自分で自分の分だけ持って行っちゃいました。
ほんとなら、配って説明したあたしがやるべきだったのに考えもつかなかった。
この若めさん、きっとお仕事もできるんだろうなあ。
以前トップ奏者が休んでトップが空席だったとき、見かねて座ってくれたこともある。
練習後はあたしの髪飾りをほめてくれた。
ヤマハ銀座店で買った、べっこう色のバイオリン型がついたゴム紐。
ああ、ほんとコレ買ってよかった。こんなにコミュニケーションにまで役立つとは思わなかった。
こないだヤマハに行ったらもう無かったんですが、サントリーホール売店にもありましたよ。
買ってすぐ落として割れて接着剤で付けたら、その場で落としてもう一度割った、なんてまた一人で自分の話ばっかりしちゃったな。
練習指揮者は秋山先生でなく代理の人だったので、練習については今日は省略。
練習後に三々五々会場出口に向かってたら、20メートルぐらい先に我がパートの情熱男子が歩いてる。
曲がり角で彼が振り向いて目が合ったので、ニッコリ目礼する。
情熱男子とあたしが名付けたその人は、弾くときの動作がとても大きい。
あたしも大きめだけど、彼には負ける。
たまに「そこは管楽器を引き立てるため静かに平坦にした方が」というところで懸命すぎることもあるけど、音が大きすぎるわけじゃないので見ててこちらも楽しくなる。
彼はまっすぐ歩かず、すーっと歩く角度を変えた。
ちょっと追い越す形になって足を速めたら、彼が追ってきて声をかけてきたよ。
駅まで一緒に話をしようと、タイミングをはかったみたい。とてもうれしい。
駅まで15分も歩くのよ。
でも、それでは時間が足りないぐらい話が弾んだ。
この曲好きでしょう、情熱が伝わるから見てて気持ちいいですよ、とか。
どうしてこのオケに参加したのか、所属団体はこれだけか、とか。
聞かれたので実はピアノも弾くんですよ、と少々自慢めいた話もしたが。
どうしてそんなことを聞くか。たいてい、自分もほかの活動してるという話に持っていきたいんだろう。
聞いてみたらびっくり、弦楽器も二種類にトランペットまでやってるという。
うわー、負けたー。
もう、このオケ来週が本番なのよ。
本番が終わったら、もうこれっきりなんですね、せっかく仲間になれたのにもったいないですね、と彼は言う。
ほんとに。話してみると、みんなみんなすごく楽しい。
知らない人と話すの嫌いだと思ってたのに。
なぜか、いろんな人が話しかけてくれるんだ。
さっきも、「本番には自分の譜面台持って行かなくていいんですよね?」なんてお隣のパートの人から聞かれたよ。
仮にも、音楽を演奏できるホールなんだから備え付けの譜面台ぐらいあるだろうとは思ったけど、あたしも確認しなきゃと思ってたの。
監事さんのところに行って「念のため伺うんですけど」と聞いたら「あります、あります、あります」と5回ぐらい連発して答えてくれた。
質問してきた人のところへ戻って「10回ぐらい繰り返されちゃった」とおおげさに言っちゃった。
いつもギャーギャー笑ってて、脳足りんってわかりやすいから話しかけやすいのかな。
脳足りんも、捨てたもんじゃないぞえ。
コメント
よはねすさんのお人柄の良さですね
年下から話しかけて貰える
中々ありません。
皆で一つの曲を作りあげる、て
羨ましいなぁ
そうですねえ・・・職場で年下と私語って近年なくなりましたわそういえば。年々、眉間のシワが深くなってきたせいかしらん。
音楽してるとき、難しい曲では眉間にシワも寄せますが、年々図々しくなって失敗しても笑ってごまかそうとしますからね。ごまかせてないんだけど。
駆け込み乗車はご遠慮くださいって言われないでよかったね。
まぁ心臓はたまに心拍上げてびっくりさせた方が強くなるっていうから。
特別編成オケの皆さんとはもうお別れになっちゃうの。
またでも違うところで会えるね。
ポジティブで楽しくなる日記をありがとう、
やっぱりぃ?そんな気がしたんですよ、あまり心臓を甘やかしすぎるのもよくないって。代わりに時間にルーズな自分を甘やかしてます。
そ、死ななければ、またきっと会えるかもですね。同じ釜の飯、じゃないけど、同じ音に浸った仲間。
あたしが楽しかっただけで、文章に表せてるか全く自信ないのですが、楽しくなると言ってもらってあたしもご機嫌です。冥途の土産にします。こちらこそありがとう。