合宿で起きたこと全部書いてたら1か月ぐらいかかりそう。
室内楽のこと書くとガクッとPV数が減るのでみなさんには面白くないとわかっているから、涙を飲んでかいつまんで書くよ。
ま、室内楽に関してはむしろ大勢に読まれちゃ困ることばっかり(悪口多々あり)書いてるので、かえって好都合でもある。
まず1曲めはね、ベートーベンの弦楽四重奏曲Op59-2「ラズモフスキー第2番」。
3番なら有名で、一度本番に出たことがあるんだけど。
2番は「聞いたことがある」程度。割り当てられて「参ったな」と思ったのは、4人のうちであたし一人だったみたい。
でも、有名な曲ではあるんだ。愛称がついてるぐらいだからね。
しっかり練習をして臨めば、ただ聞いているよりも弾くほうが面白いのはわかった。
ベートーベン君、リズムに凝りすぎ。聞いてるほうは何が何だかわからないと思う。
ええそうよ、弾いてるあたしですら何が何だか。
あたし、このアルバンベルク四重奏団が好きだったんだー。もうとっくに廃業してしまって、生では一度も聞けなかった。
この映像だと1分47秒ぐらいからの数秒。

音の延ばし方が、2拍・3拍・2拍・・・・という変拍子。
チェロさんが、このリズムをなかなか捉えるのが難しそう。
この曲をエントリーした女子がニコニコして助け舟を出したんだ。
「これはウメ、オカカ、シャケって唱えるんですよ」
チェロさん面食らってる。あたしともう一人、超うまいおじさんも思わず顔を見合わせてびっくり。なんのこっちゃ?
音符をよく見たら、納得。
でもねえ、ファーストバイオリンとビオラはそれでうまく乗るけど。
セカンドバイオリンとチェロは「ウメ」が前の小節から連続してるんだよね。
「ンーウメ」?やっぱり難易度は下がらないけど、チェロさん頑張ってなんとか通った。
2曲めは大好きな曲だったけど飛ばして、夕食後に3曲め。
ブランデンブルク協奏曲第4番がするりと終わってしまって、時間が余った。
15人もいるのに、どうしましょう。
ブランデンブルクの5番の楽譜を、ほぼ全パート持っている人がいたのよ、奇跡的に。やりましょう!
ほかの日にやる予定で持ってきていたんだって。
ただ、チェンバロパートだけは持ってきていない。駐車場の車まで取りに行けばあるのだけど、往復10分ぐらいかかっちゃう。
知る人ぞ知る、この第5番ってほぼチェンバロ協奏曲みたいなものなの。
あたしのチェンバロの先生が数ヶ月前に演奏会でこれを弾いた時、妹を連れて聴きに行ったわ。
チェンバロなしでは成り立たない。
ちょっと待って。
あたしのiPad、さっきから探してたんだけど、偶然あったのよ自分の弦パートと、チェンバロパートも!!
今回の合宿では使わないんだけどね、カズちゃんが一度呼んでくれた大合奏で、この曲をやったことがあったんだ。
弦パートはお隣の人とひとつの譜面を二人で見ることにして、チェンバロさんにはあたしのiPadを見てもらった。
「これ、どうやって譜めくりするの」
大変に難しい曲なので、指タッチなんかでは間に合いっこない。
ウインクです。右目で!
磯野波平さんと同じ髪型の彼がバチッとウインクするのは、なかなか可愛らしい。
めくれたら、「おおっ」と喜んでくださった。
長い長い大ソロをミスタッチもなく最後まで完璧に弾かれた。
ブラボー!ブラビッシモ!!
すごすぎる。だいたい、譜めくりだけでも間違えないなんて普通ありえないと思う。
まったくの初めてで、こんなに落ち着いてめくれるなんて。
うん、知ってはいたよ。波平さんのピアノはいつもプロ並み。昨年の合宿でもご一緒させていただいた。誰もが彼の腕前を絶賛する。
iPadを受け取りに行ったとき、お礼とともに「いつでも弾けちゃうんですねー」と驚きも伝えた。
いっしょに弦を弾いたお隣さんにも「あたしチェンバロ習ってるんですけど、先生が弾かれたのとまったく遜色ない演奏でした」って、感激を伝えた。
このお隣さんがまたびっくりだったんだ。
その話、明日以降書けたら書く、というか書きたいな。
本日のオマケ

この日の夕飯はバイキング。好き嫌いが多すぎて、これぐらいしか取れなかった。中ではサンマのアヒージョが一番おいしかったなー。皆さんは蟹足がうれしそうだった。
うなぎも、それほど好きじゃないの。でもここは静岡、名物だから昨年一切れ食べてみたらおいしかったんだ。
今年はミニうな丼を作ったよ。

そしてみんなが懇親会に行っているあいだ、あたしは大浴場を使い。部屋で仕上げの一杯をグビリ。つまみを用意してなかった、しまった。
二年前、懇親会に出たら「おお女性が来た」と喜ばれたのはノンアルビールが余っているからだった。なんで「女はノンアルを喜ぶ」と思っているのだ、ともちろんムッとしたのだけど既に普通のビールは残っておらず。
おまけに全員がマイクを持たされ自己紹介、聞かないわけいにいかずちっとも懇親ができなかったの。で、昨年も今年も不参加にしたのだけど。
メイが今年出てみたら自己紹介は初参加の人だけで、立食だからたくさんの人と話ができたんだって。そっかー。あたしと同じ考えの人がたくさんいたとみえる。来年は懇親会も出よう。



コメント
よはねすさんの夕食バイキングのキレイな盛り付けも、ブラッビシモ!
波平さん、プロ寄りのアマチュアなのね
もしかして来年はiPad楽譜をお持ちかもよ
出会いは広がるね♪
おお、最大級の賛辞ありがとうございます。バイキングの盛り方のコツはやはり欲張りすぎないことなんですね。やっとわかりましたわ。
そう、ピアニストの苦労は楽譜。ページ数が多いから、持ち運びもだけどめくるのが大問題。彼がiPad使うようになったとしたら、この合奏が大きなきっかけになるに違いないですね。さて、来年がまたまた楽しみになりましたよ。