優しい人たち

交流、交際

こないだの、市民オケの練習の話。

指揮者先生は、みんなに人気があるんだ。
実はあたし。この人のことそこまで好きじゃない。
いつもニコニコして、「この曲が大好き」っていう情熱は伝わるけど、言語化がうまくないと思う。

半音階で上がって行くところを「ここはトリスタンのあこがれ」だとか、
曲の最後の和音で、ある楽器だけが半音ずらすところを「これはナポリの二度」とか説明してくださるけど。

どうして欲しいのか、あたしにはわからないよ。
知識を教えてくださるのはありがたいし、おもしろいけどね。
こうしてブログのネタにまでさせてもらってるのに、何たる言われよう。

ファーストバイオリンがすごく高い音で激しく動くところ、管楽器もフルパワーで吠えているので実はバイオリンの細かい音なんてほとんど聞こえない。
しかし先生としては無視できない。
コンマスに「あなた一人で弾いてみて」と弾かせたら、コンマスでさえロクに弾けてなかった。
あーあ、かわいそうに。指揮者、弾けてないってわかっててやらせたのかと勘繰ってしまうよ。

しかし、個人攻撃の逆もあったよ。
ティンパニは今高校生のボクちゃんなんだけど、まわりのおじさんおばさんとは歳が離れすぎて馴染めてない。

しかしいつか、「若いのに、しっかり理解してくれてるね」と指揮者からほめられてた。
そういえば、指揮者がいない時たまに棒を振る団員さんも、彼のこと「うまい」って言ってたなあ。

今回、コンマスに向かって「彼、僕の言う事全てわかって、その通りやってくれてる。ホメて上げてください」って言うのよ。
と言われても、コンマスどうしていいかわかんないみたい。
あたしは、弓で譜面を叩いた。
これ、弦楽器奏者がやる拍手の代わり。
管楽器奏者は、足をドタドタと踏み鳴らす。

あたしが叩いたら、みんなもザワザワどたどたと応援が起きたよ。
ボクちゃんはニコリともせず緊張してるみたいで、ニキビ面をさらに赤くした。

役員会

この日は、練習後に役員会があったよ。
ちょっと気が重かったんだ。「こういう予算の立て方の案があるが、財務係としてどう考えるか」とお題をいただいてたの。
チケット売上実績額をそのまま、その次の年の予算にしちゃえばいいというの。
それはいい。財務係が頭を使わず自動的に予算が立てられる。あたしの仕事、いらないじゃん。

でもさ、そしたらもしチケット売上がショボかったらショボい予算で、思うように活動できなくなっちゃったりしない?
「個人的には、足りなくなったら団費を値上げすればいいだけだと思ってるんですよ」と発言してみた。
司会の運営委員長は目を見開いて、「それは暴動が起きるかと」とびっくりしてる。

そうだよねえ。前回、2000円から3000円に値上げした時、役員たちすごく神経使ってて、びっくりしたんだ。
昔、みんなが二十代三十代のころは家計も苦しかったろうけど、もう大半が六十代になった今、それが負担になる人どれほどいる?
・・・と言いたかったけど、それは今の議題からズレる。

会計係さんが助け舟を出してくれた。
「予算の話は、今決めなくても。来年度が始まるまでに考えればいい」と言ってくれたので持ち越しとなった。

役員会が解散になったら、団長さんが話しかけてくれた。
「予算は、悩まなくていいよ。ボクと事務局長と、三人で考えよう」
そうですよねえ。あたしが悩んだって、なーんにも考えつかない。

楽器を背負って練習所を出ようとしたら、今度は事務局長が話しかけてくれた。
やっぱり、困らなくて大丈夫って。
あたしが自宅で頭抱えてたこと、どうしてわかるんだろ。
運営委員長からお題を出され困惑の返信したとき、事務局長にも団長にも同報付けなかったけどな。

たくさん説明してもらったけど、わかったのは要するに「あたしが今一人で考える必要は何もない」ってこと。
彼らの気持ちが、とてもうれしかった、ってことしか覚えてない。
あーよかった。やっぱり、こういう悩みって、放り投げていいことなんだな?

本日のオマケ

夕飯は、前日のタコが残ったのでアボカドとガーリック炒めにした。スーパーに置いてあったフリーペーパーのレシピそのまま。

ズッキーニが半分傷みそうだったのを、米粉をまぶしてソテーした。パプリカも傷みそうだったのを焼いて皮をむいたのを添えて、オイルとレモン汁を掛けた。片岡護さん「イタリアンでアンチエイジング」って本だったけど、もう古すぎてどこの図書館にも残ってないや。

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コメント

  1. うなゆき より:

    おはよーさんです
    ナポリの2度は分かったけど、トリスタンのあこがれは、
    Google先生答えてくれなかったヨ

    ティンパニの少年、嬉しかっただろうな
    こうやって、また一人音楽の海に飲み込まれるのね。

    • よはねす よはねす より:

      あー。そうですよね。ナポリの二度はあたしも初耳でしたが、「トリスタンのあこがれ」という慣用句があるわけじゃないんです、すみません。

      「トリスタンとイゾルデ」の名はご存じでしょう、ワーグナーの楽劇。半音階で上がっては下り、上がっては下り、(イキそうでイかないというエロチックな音楽と大変な悪評だったそうですが、若かったあたしには通じませんでした)それと似てるっちゃ似てるような動きがこのブルックナーの初めのほうにもあるんですよ。

      トリスタンを思い出せ、というのが指揮者の意図。そういう、豆知識みたいなのを知ってる人にしか通じないという表現が、いやらしいよね。あれ、あたしも同じことしてるか。

      少年、たぶん音大に行きたいんじゃないかと思う。あたしもエールを送りたいです。あ、送ったわ。

  2. にゃんた より:

    この間のマンションの理事会で、次期はぼくにって話になったんだけど、参加してないない人も多いし,やっても構わないけど雑用は業者に任せるので管理費上げましょう、っていったらかなり紛糾して、とりあえず今年は去年の理事長が引き続きということになりました。
    それはそれで可哀想だとはおもうんだけど、金で済むことは済ましちゃおうよという考え方は変えるつもりはない。
    年金だけで生活してる人もいるんだからって同情した言い方する人もいるだけど、働かない金も出さないってひとにいい加減文句は言わせたくない理事5年目のぼくです。

    イタリアン、パスタ多いから小麦粉=グルテンでアンチエイジングには不向きって思うんだけど違うのかな。

    • よはねす よはねす より:

      おっ、お金に関して同じ意見ですねー。かかるものはかかるのよね。それをケチって活動を小規模で我慢を続けたいのかしらん。お金出したくない人がマンションの雑用やってよね。

      イタリアンて、パスタ=小麦粉さえあれば一食成り立ちゃうから、イタリア人あんな体型になるんですよね。そこをなんとか、少しでもヘルシーな具を混ぜました、っていう本でした。いいのあたしグルテン不耐症ではないから。でも、小麦中毒ではあるんですよね。小麦避けてたら、小麦欲はだいぶ治まってきましたが。