きのう、ブランチに卵を茹で始めてからなんとなく手帳を見たら。
忘れてた。昼から、特別編成オケの練習だった。
もう作り始めちゃったので、仕方ない。
急いでアツアツの半熟卵を割ってその他食事を済ませ、なんとか練習には間に合った。
うちのオケ仲間のSさん、バイオリンさんなのになぜかティンパニの輸送を手伝ってる。
「楽器運んでるの見たら自然に体が動いちゃって」
普段から「ボクすごいでしょ」っていう言動がいろいろある人なんだけど、これはさすがに偉い。
「Sさんの、そういうところ大好き」
と言ってあげたらワハハと笑い飛ばしてくれた。
きのうは秋山先生も、元N響のコンマスも、お休み。
いつもコンマスのすぐ後ろで弾いていたSさんが自動的に繰り上がり、コンマス代理をしてたよ。
彼の性格なら、たぶんうれしい経験だったんじゃないかな。
どうも、冷房が効いてない。
練習真っ最中なのにSさんが立ち上がって、遠くにいる監事オケ代表者に「冷房動いてないようです」と言ってくれた。
事務室に確認してもらったら、最強の18℃設定になっているそうだ。
ああ、外が猛暑だから効きが悪いのね。
それにしても、欠席が多い。
先生が休みだから無理してまで来ないのかな。
監事役のオケが、前日に演奏会本番だったそうで、その人たちがごっそり休んでる。
と、あたしの隣に座ってくれた女子が教えてくれた。
彼女もそのオケ団員なのに頑張って来てくれたようだ。
練習が終わって片づけてるとき、あたしの楽器ケースの蓋が重たいのに気づいた。
前日の、室内楽発表会で使った楽譜が入れっぱなしだった。
お隣で片づけてた女子に思わず「実はあたしもきのう本番でね」と、ドジの自慢話をしてみた。
「何の曲をやったんですか」
実はピアノもやってまして。
「音楽がご専門なんですか」
いえいえ、ただ好きなだけで。早期退職してやりたいだけやってるので練習が大変です。
彼女は、この演奏会が終わったらオケを退団すると言ってた。
今まで練習時に子供の面倒を見てくれたご主人の仕事の事情で。
ええーーー。それは残念ですね。
そんな話をしながら楽器を担いで外まで一緒に出た。
夕方になり太陽の力は弱まったけど、ものすごく蒸し暑い中帰ってきた。
6時が近い。
スマホを持っていくのを忘れちゃったんだよね。
PCでメールチェック、やっちゃおう。
いくつかメールを見てたら、新着メールが来た。
ん?Sさん。
「楽器を忘れた方がいます。いかがでしょうか」
ははは。
あたし、10年ぐらい前に練習所に楽器を置いたまま、空っぽのケースだけ背負って帰ったことがあるのよね。
今でも時々、そのことを蒸し返す人が何人もいる。
オケの伝説となってしまった。
「またよはねすさんがやったのか」って思われたのかー。
二度もそんなこと、しないよ。
あれ。そういえば、楽器をしまう時に松脂を拭き取った記憶がないんだ。
帰ったらすぐ拭かなきゃ、と思ってた。
いやな予感。
ケースを開けたら、、、あちゃー。空っぽだ。
二度、やってしまった。
車で来ていたコントラバスさんが預かってくれているそうだ。
電話して、練習所の近くで待っててもらって、待ち合わせした。
早ければ30分で着くのに。
こういう時に限って鈍行しかない。
待ち合わせ駅に着いたところでまた電話して、なかなか見つからない車にやっとたどり着き。
預かってくれたコントラバスさん、すごく優しい。
一応、封筒にほんの少しの現金を入れて「大変失礼なのですが」と渡そうとしたが拒まれ、引っ込めてしまった。
そうだよね。お礼は、また今度会った時にしよう。
「私が預かっていること、誰から聞きましたか」と聞かれたので「今日コンマス代理をしたSさんです」と言ったら、すぐ「ああ」とわかってくれた。
こういう時、Sさんがわかりやすいことをしてくれてて助かったな。
Sさんには、待ち合わせに向かっている電車内からメールで報告した。
「繋がってよかったですね。私へのメールはこれ以上いただかなくて大丈夫です」
Sさんから、あの監事代表者にも報告してくれたそうだ。
彼にも、また頭が上がらなくなった。
そして、我がオケで新たな伝説が生まれた瞬間であった。
コメント
ウフフ よはねすさんには悪いけど
チョット安心
充実した音楽ライフを送られていて
いつか自分も 同じようなリタイア生活をと思うものの
チョッピリ妬みが…
やっぱり他人の失敗談
好きです♪
わっはっは!こんなぶざまな大失敗がひとさまのお役に、1ミリでも立てるなんて!
失敗のしがいがあるというものです。二度あることは三度ある!?いやいやもうこれで勘弁して。
あはは。
最強伝説だね。
なんて充実した音楽ライフ(^^)
ライフは充実、楽器ケースはからっぽ(T_T)