きのうは珍しく合唱団の演奏会など行ってきた。
室内楽仲間のN井さんが、合唱にまで手を広げたの。
合唱はあたしのレパートリーに入ってないんだ。
でも、合唱団から頼まれてオーケストラ伴奏なら参加することも、たまにはある。
今回のブラームス「ドイツ・レクイエム」は、そういう機会がなかった。
あったとしても、いくら大好きなブラームスだとしても、楽しめただろうか。
それでも「名曲」とされるこの曲は、自分の(聴き手としての)レパートリーに入れたい。
昨年催された無料コンサートに行ってみたけど、やっぱり知ってるほんの一部分しか耳に入ってこない。
今回は有料2000円だけど、N井さんが招待してくれたよ。ありがたや。
いつもN井さんが、あたしの発表会に来るときは、手編みのレースとか気持ちよいタオルハンカチとか、プレゼントをくれるのね。
あたしは、プレゼントが苦手、思いつかない。きのうの朝になってから、ちょっとしたお菓子をうちの近所で買って。
メモをつけて受付に預けるとき、N井さんの下の名前が書けない。
受付さんすぐ察して、プログラムの参加者名のページを置いてくれた。
ちょっと書き間違った痕が、わかっちゃうなー。
ああ、なんて失礼なやつだ。
てっきりブラームスの1曲だけと思い込んでいたけど、前プロがあった。
サウンド・オブ・ミュージックからの7曲だって。
げー。映画音楽かー。こういうの大嫌いなんだよな。だから合唱って、嫌。
ところがね。
第1曲「朝の賛美歌~アレルヤ」って全く聞いたことがないけど、よかったんだよ。
まるでバロック音楽のような、本格的響きの賛美歌だ。
その感動で、続く曲も素直に聞けた。ピアノ伴奏を含む、編曲がいいんだと思う。
「私のお気に入り」って、30年ぐらい前にJRのCMに使われたよね。
あれでメロディだけは覚えたけど、この映画音楽だったのか。
ドレミの歌も、最後までちゃんと聴くとちゃんと感動できる、いい曲なんだね。
衣装もすばらしいの。光沢のある紺色のロングスカートに、銀色の透かし織りのブラウス。
合唱って、だいたい衣装にもお金かけるよねー。見てる方は気分いいけど、大変だろうなあ。
で、ピアノ伴奏がものすごい。チャイコフスキーの協奏曲みたいな難しいところもあれば、静かで簡単そうなところでもしっとり感情が込められているの。
プロだなあ。
で、休憩をはさんでいよいよドイツ・レクイエム。
あら、衣装も替えて。大変ねえ。今度は黒スカート。レクイエムだから仕方ない。

合唱の人数は倍以上、小オーケストラも加わるのだけど、椅子の数やティンパニが増えてもあまり変わり映えはしないね。
普通レクイエムといえば「キリエ」とか「ディエス・イレ(怒りの日)」とか「ラクリモーサ(涙の日)」とかのラテン語。
でもブラームスのは、ドイツ語の聖書の中の言葉を選んでるんだって。
「悲しんでいる人達は幸いである」から始まるけど、ひとっつもわかりゃせん。
N井さんが一語一語、心を込めて歌っているのがよく見える。
なのに、あたしはやっぱり意識が飛んでしまう。
息を止めて頑張ってるのに、いつのまにかソリストが登場して歌ってる。
知っている箇所も眠気をこらえて聴いて、もう一カ所「これなら覚えられるか」というメロディを見つけたのがわずかな収穫。
でも、それどこだったっけ。
知っている=あたしが意識を保っていられるところだけ、ご紹介しよう。
伴奏のチェロトップとセカンドバイオリントップが知っている人だからこれを選んだ。
歌詞は「人はみな草のごとく、その栄華は、みな草の花に似ている。草は枯れ、花は散る。だから兄弟たちよ、主の来臨の時まで、耐え忍びなさい」
まだまだ続くけど、このへんで。
レクイエムだから仕方ないんだけど、沈痛だよね。
歌詞の意味なんかわからなくても、なんとかならないのかな。
同じレクイエムでもモーツァルトやフォーレはそれぞれ明るい曲調もあるし、ヴェルディなんて死んだ人がびっくりして生き返っちゃうぞみたいなド派手な曲なのに。
で、演奏会が終わって。
N井さんがあたしの発表会に来てくれるときは、全員の片づけが終わるまで待っていてくれたの。
しかしこう大勢の出演者がいると、お客も多く、ロビーはごった返してる。
出演者も衣装のままロビーに出てくるけど、お客と約束している人だけかな。
N井さんは見つからなかったので、挨拶のメールだけ送って、会わずに帰ってきてしまった。
珍しいものを見たし、初めての路線電車で初めてのホールもいい経験だったけど。
けっこう、疲れた。
いや、数日前まで降水確率100%の予報だったのが外れて、傘を持たずに行けたのだからものすごくラッキーだったんだよな。
うん、よかったよかった。
本日のオマケ

冷蔵庫がからっぽになりつつある。
最後に1個残ったカブはアンチョビと炒めてペペロンチーノにしかけたが赤唐辛子を切らしてたので七味を振った。
3つのまんじゅうは冷凍の小籠包。3月に開封した残りを今頃。こういう、疲れたときのためにと思って取っておくのは、貧乏性なのか。
疲れた割りにポレンタも頑張って炊いたよ。だって賞味期限切れてるんだもん。そうね気のせいか、期限前に作ったときのほうが美味しかったような。
食べるラー油は、マズかった時のための保険で出したけど、結局使わなかった。

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コメント
ドイツレクイエム、暗い曲…
日差しも弱く、石作りのお城は底冷えしそう
そりゃ、明るい気持ちにはならないよね、って思ったでござる
疲れてて、これだけの料理するなんて、さすがです
同じ料理が二日続けて出て来ない、信じれないヨン
ねー、天国になんか入れてやらないゾってペテロ様から門の前で怒られてるみたいで萎縮しちゃいますよ。恐くて目が覚めるってもんです。
ま、疲れたと言ってもほぼ座ったきり、半分以上寝てましたからね。いや、寝るのもラクじゃない?
ご安心を、今回作ったポレンタは5日ぐらいかけて食べますので。あ、せっかくほめてもらったのにすみません、隠しておけばよかった!