チェンバロ工房に行ってきた

昭和話
久保田チェンバロ工房

その工房は最寄り駅が二つあるのだけど、どちらからも遠いの。
音楽教室の、楽器販売部門経由で工房に連絡してもらったのにね、販売員ではなく教室長さんが同行してくれるんだって。

改札で待ち合わせ。
もう前日から緊張して、持ち物を机の上に揃えて。
きのうの朝ごはんの直後から胃が痛くなって苦しかったー。

味噌煮込みうどんにはトンガラシ掛けなかったから、この痛みはストレス?
そりゃアドレナリンは出てるけど、ストレスってほどじゃないのに。
ひとりで行くならストレスだけど、誰でもいいから同行者がいてくれると心強いよね。

で、初っぱなから失敗だよ。あ、もう喜んでる人,何人いるかな。
うちの最寄り駅のひとつに着いたら、交通ICがない。
カバンに入れ忘れた。
駅についたのはかなり早めだったけど、取りに帰ったら待ち合わせ時間には間に合わない。
ガックリしながら切符を買ったよ。

とりあえず池袋まで買って、電車に乗ったら、同行してくれる方からショートメッセージが。
(驚愕の事実。今確認しようとスマホを見たら、全てのショートメッセージが消えてなくなってる。非常に困る)

要するに「本日これより駅で待ち合わせ、天候不順なので足下お気を付け」と。
前日調べた駅情報では、改札は一カ所みたい。

この人、面識ないのよ。どうやって待ち合わせする。昨年初めてタクシー配車を使ったとき、服装持ち物など入力項目があったのを思い出した。
あたしの服装を伝え、「改札でお会いしましょう」と返信したら彼女からも服装を教えてくれる返信が来た。
受付さん、ひどく感じ悪い人もいれば、非常に感じはいいがあたふたしまくる人もいる。
中で、いつでも落ち着いて的確に接客してくれるあの人が好きだ。

と、勝手に思い込んでいたので、改札を見回して「いないなー」と呆然としてたら。
「よはねすさんですか」と声を掛けてきたのは、うら若い女性。
ええー。知らない人だった。
でも、もちろん感じは悪くない。いやしくも「教室長」になれる人だもんね。

駅から工房までは、歩いたら1時間。バス便もない。これはタクシーかな、とトラベルミンを飲んで行ったよ。
そしたらね、駅まで、久保田さんご自身がクルマで迎えに来てくださってた。
Googleマップだと車で20分だけど、久保田さんは13分ぐらいですよ、とおっしゃってた。

工房は、普段は靴のまま入れるのだけど、あいにく雨だったのでスリッパに履き替え。
もういきなりそこに製作中、調整中のチェンバロがずら~り。

久保田さんはあたしに「自由に遊んでてください」、教室長さんに「済んだら電話ください」と言い残してどこかへ行かれた。
そうか、ここと別に作業場があるのね。

目の前に、噂のトーカイスピネットがある。元々のプラスチックの部品を、木製のものと取り替えたそうだ。


教室のチェンバロとはずいぶん違う音。そうだ、こないだネットでもちょっと音は聞いてたんだよね。
あの時よりずっと聞きやすい音にはなってる。
しかし、致命的に鍵盤が短い(音域が狭い)。弾ける曲が限られてしまう。

ATLUSと銘が入ったチェンバロもある。あのアトラスピアノ(友達の誰かが持ってた)も、昔チェンバロを作ってたんだって!


他社製品もいろいろ扱ってるのねー。しかし、音はひどかった。

教室のよりはるかに大きい(縦に長い)チェンバロや、箱形ヴァージナル・・・

美しいヴァージナル。若いころは、これが一番欲しかった

ヴァージナルならスピネットよりもっとコンパクトで可愛らしい。音も問題ない。
しかし、やはり致命的に鍵盤の数が少ない。

サイズと鍵盤数で、すんなり決まったよ。
最初から考えていたスピネットしかない。

ショウルームにあったのとほぼ同じ。当然もっとシンプルにしてもらうよ!

久保田さんに来てもらったら「わりとすぐ決まりましたね」だって。
駅に11時で、この時12時ぐらいだった。正味30分ぐらい遊んでたかな。

契約は、あたしと楽器店との間で。久保田さんと直接ではないのね、この場合。
気になるお値段は。じゃじゃーん。98万円、プラス消費税で1078000円。
あれ。楽器店の店員さんは、展示品を指さして「これは95万」て言ってたけど。

てっきり、差額の3万は楽器店のインセンティブだなと思ったのだけどね。
うちに帰ってきてから久保田さんからいただいた小冊子に挟まってたチラシを見たら、ちゃんと98万て書いてあった。
じゃあ、楽器店を通してもらったのに、インセンティブないわけ?サービスかあ。ありがたいね。

で、それプラス送料ですよね。と聞いたら、都内だったらサービスしてくれるって。うひゃほう!
(昭和の昔、「レキシィデータ」という玩具がありまして、そのCMソングの最後に「ウヒャホウ!」と叫ぶ人形が出てきたのですよ。実物の玩具では人形は叫ばず、チン!と鳴るだけ)

久保田さん、北海道にまで届けたことがあるんだってよ。
飛行機には乗せられないので、青森まで車に積んで、フェリーに乗って・・・
運搬料だけでも恐ろしい。

スピネットを作る会社は今とても少なくなったそうで、なんとヨーロッパからも注文が来るようになったそうだ。
まじですごい、久保田さん。日本の誇りだ!

塗装など、細かい点はこれからあたしと相談しながら作ってくださる。
納品はだいたい3か月後だって。
それまでに、我が家の家具を捨てたり、棚の大移動など済ませねば。

本日のオマケ

おおきなかぶ1個で、「ほたてとかぶのミルク鍋」(by市瀬悦子さん)

あ、元はえびだった。「えびの代わりにボイルほたてやかじきでも」って書いてあったので遠慮なく。

大きめ丼1杯プラス、お代わりもたっぷりできたけどお代わりの前に満腹。

うっかり、弱火を消さずに鍋に置いといたらミルク代わりの豆乳がすっかり分離してしまった。

それがこれから食べるあたしの朝ご飯だよー。

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コメント

  1. うなゆき より:

    おめでとう
    決まったのね!
    高貴で清廉な感じのブルーですね
    あ〜、到着が楽しみ!
    最初に何弾くのかな?
    台座の足はどんな装飾になるのかしら

    • よはねす よはねす より:

      祝いのお言葉、ありがとうございます。
      はい、というか、いいえというか。この水色の機種ですが、あたしの希望は白木仕上げです。青系は大好きなのですが、うちの部屋に色があふれると余計狭く感じますからね。

      そして足のデザイン、久保田さんからまだサンプル見せてもらってないんですが、合宿で見たO村さんの使ってらしたやはり白木の、シンプルだけど無骨じゃないのがあったらいいな~と夢を見ておるところですよ。
      うなゆきさんまで楽しみと言っていただいて、スピネットも大喜びすることでしょう!