チェンバロのピッチ変更実践した

音楽

室内オケのあとのチェンバロレッスンでは、引き続きヴィヴァルディバイオリン協奏曲の伴奏の練習だった。

数字譜から直接和音を弾くのは諦めて、すべての音を楽譜に起こしてそれを見ながら弾く、ことにしたのに。

それでさえなかなか難しい。

特にtutti(トゥッティ、全員の合奏)とsolo(バイオリンのソロ部分)の弾き分け。
ソロ部分の伴奏はチェンバロだけになるので、ソロを引き立てるようにソフトに弾く必要がある。

まず、楽譜のどこがtuttiでどこからsoloか、先生が教えてくれて書き込む。
レッスン室には、チェンバロとピアノが置いてあるんだ。
先生がスコアを見ながらピアノで弦合奏部分を弾いてくださる。
すご!メロディは有名だからだいたい暗譜で弾けると思うけど、ビオラやチェロの伴奏もパッと弾けちゃうんだなあ。

と、その前に突然。

チェンバロのピッチ移動方法を見せてくれたよ。
原則は、チェンバロの基準音はA=415ヘルツ。ピアノは440ヘルツ。だいたい、半音違うの。
一番端の鍵盤をひとつ(正確には鍵盤の外側の、鍵盤の形をした部品)引き抜いて、残った鍵盤を一斉にずらす。
ずらすときは、必ず椅子に腰掛けて、楽器の真正面を向いて行うこと。
そのとき、楽器によってはジャック(鍵盤に連動する部品)を引き抜いて、鍵盤をずらしたあと元に戻す。
じゃないとジャックが折れちゃう。
で、ピアノとピッチを合わせて、先生のピアノに合わせてあたしがチェンバロで伴奏を弾いた。

いつも伴奏部分だけしか練習してないから、曲の全体が聞こえてとっても楽しかったよ。
でもね、tuttiと全く同じ音型で弾くのにピアノなら音の大きさも音質も変えられるけど、チェンバロではそれはできない相談だ。
どうしたらソフトに弾けるんでしょう、と聞いたら「気持ちよ気持ち!」だって。
まあ、おっしゃることはわかるよ。ピアノなら気持ちがあればソフトに弾けるもん。
しかし、チェンバロはそういう楽器じゃない。どうすればいいのやら。

先生すごい、チェンバロでちゃんとtuttiとsoloを弾き分けて聞かせてくれた。
ほんとに、同じ音型なのにソフトに聞こえる。
コツはあった。でも企業秘密だから、ここでは教えてあげなーい。

でね。きのうは、その実践日だったんだ。

全3回のレッスンで、きのうは第2回。
地下鉄の出口をこないだ間違えたから、今度はもっと近い出口を使うつもりだったけど。
出口番号を覚え違ったらしい。こんなはずはない。
地下で右往左往してたら、知らないおばあさんが楽器を背負ってあたしにちょっとお辞儀するの。
この時間で、この近くで楽器を背負ってたら一緒のレッスンを受ける人かしら。
ではないにしても、この楽器屋さんに用事があるんろうな。
一応、「こんにちは」って挨拶しといたよ。

果たして、レッスン会場に行ったら、後からさっきのおばあさんも入って来た。
そのほか、前回来た人と、今回初めての人が半々ぐらいだった。

好きなポジションを選んで席について良い。
おばあさんはなんと、第4バイオリンとビオラと両方のパートを弾きたいんだって。
軽く、全員自己紹介させられたとき、そんなことを言ってたね。
背負っているのは小さいバイオリンだけ。バイオリンでビオラパートを弾くというご希望なのでびっくりしたよ。

あたしは「今日は2回めで、ちょっとチェンバロも弾かせていただきます」と挨拶。
楽器店の店員さんがチェロで助っ人に入ってたのだけど、「おおっ」とお愛想を言ってくれてちょっとうれしい。

有名な第1楽章を一通りレッスンして、「じゃあ休憩して、第2楽章に行きますか」と先生がおっしゃる。
あたしが伴奏を練習したのは第1楽章だけなのよ。
あたしの出番はいつなのかなー、と少しだけ不安になって、チェンバロの前に腰掛けている先生を横目でチラッと見たら目が合った。

チェンバロ先生がバイオリン先生に耳打ちして。
「そうだー」とバイオリン先生があたしに視線を合わせ、両手を上げて指をワヤワヤさせる。
で、やっぱり今が出番ですか、とあたしは立ち上がって楽譜を手にチェンバロに移動。

あ、秘密兵器忘れた、と取りに戻ったらチェロさんまたも「おおっ」と声を掛けてくれた。

秘密兵器は、譜面補助板だよ。
透明下敷きを3枚セロハンテープで貼り合わせたものをチェンバロの小さい譜面台に乗せると、楽譜3ページを並べることができる。

弦レッスンの間も、これが活躍したよ。
ビバルディの協奏曲は短いから、パート譜は譜めくりの必要なんかないんだけどね。
空調の風当たりがダイレクトで、ペラペラの楽譜が飛ばされそうだったの。
で、楽譜の上に下敷きを置いたら、いい文鎮代わりになった。

譜面台にはこんな仕掛けが付いてるのに、それでも飛ばされちゃった

チェンバロを弾かせてもらうときは、バイオリンの先生がソロを弾いてくださった。
生徒さんだと、突然速くなったり音符をひとつ抜かしてしまったりアクシデントがあって、チェンバロ先生も焦ったと思う。
でもバイオリンソロが先生なら、まったくその心配はない。
なのに、やっぱり緊張するねえ。音が多くて難しいところは、思わず力が入ってガシガシと鍵盤を押してしまった。
押していいことはひとつもありません、って今まで先生から何度言われたことか。

で、どうにか終えて自分の席に戻ったら、おばあさんから「両方弾けるなんていいですね」なんか言って貰って。
いえー、ビオラと両方弾けるのもすごいですよー、と世辞を言い合う。

この会場のチェンバロは、小型のスピネットなの。これと同じ型のを、あたしも注文している。
レッスンが終わって、先生に挨拶に行ったら楽器の裏側を見せてくれた。
鍵盤をひとつずらすとき、鍵盤の下にスイッチが付いてた。それを指1本でずらすだけで、スムーズに鍵盤が移動するの。
これは教室のチェンバロよりもっと手軽で、安心だ。

きっと、今作ってもらってるあたしの楽器も同じ仕組みだろうと思う。
9月初めにできると言ってたんだ。もしかしたらもう少し早くできるかも、と言われて期待してたんだけど。
まだかなあ。待ち遠しいなあ。

本日のオマケ

生七味とわかめが取り放題

レッスンが終わったのは午後1時で。近くの、十割蕎麦を出してる店が気になってたんだ。

せっかく蕎麦の香りを楽しめる十割蕎麦なのだけど、物足りなくてごまだれととろろも付けちゃった。

蕎麦は大盛りにして正解だ。なんならもう1枚食べたいぐらい。

帰りがけに遠回りしてスーパーに寄って、帰ってきたら浄水器カートリッジが届いてて取り替えて。そこから図書館へ行ってきたら向こう脛がひどく筋肉痛で、しかも眠くてたまらず。

おやつなど一切食べてないのに、夜6時を過ぎてもまったくお腹が空かない。あれっぽっちの昼ごはんで?

でも、このままお風呂に入ったらお腹空きそう。軽く夕飯も食べることにする。

半白きゅうりが食べかけだったんだ。スティックと言えないぐらい太いけどスティックということにして、フムスをすくって食べる。

このフムス、ほかにもトマトやビーツフレーバーのディップがあって数年愛用してたのに、ついに店頭から消えてしまった。業スーのフムスは急激に値上がりしたから悔しいなあ。

チーズはグラナパダーノというハードタイプ。パルミジャーノとよく似た味だけど、こっちの方がかなりお安い。しかし、せっかくお金に余裕があるのだから、この次はパルミジャーノを買おうかなあ。じゃないと、お金がもったいないと思うようになってきた。

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