きのうはね、1カ月ぶりにオーケストラの練習に行ったの。
最前列、トップの人は固定だけど、その隣に座る勇気がある人が誰もいないのでね、練習の都度、パートリーダーさんが誰かにお願いしてる。
今回はあたしがお願いされたから、練習していったよ。
楽譜どおりに指が回るだけじゃ、だめ。
自分の出番が休みの時でも、小節数と休符をよく数えて、バチッと入るのが一番大変なんだよ。
お隣のトップ奏者が数え間違ったときに隣のあたしが正しく弾くのって、すごく勇気がいる。
もしかしたらあたしが数え間違ってるのかもしれない。
お互い、同じぐらい間違ったかな(笑)
うまく入った!と思っても、そこから同じ音型をずーっと弾き続けてると、他のパートとずれてくる。
指揮者先生から「弦楽器同士、室内楽のようによく聞いて、ボクの棒なんか見なくていいから」と言われた。
どきっ。室内楽にのめりこんでいるあたしとしては、聞き捨てならない。
確かに、指揮棒に合わせることしか意識してなかった。
今回最前列なので、コンサートマスターがめちゃめちゃよく見える。
コンマスの弓と顔を見たら、しっかり同時に入れた。うれしい。
そこで初めて気づいた。コンマスは、あたしたち他のパートトップとしっかりアイコンタクトをしてたんだ。
まるで、室内楽の時とおんなじ。「ここで、行くよ!」って、目がしゃべってる。
マスクしてても、「うまく行ったね!」ってお互い喜んでるのも見えた。
・・・・・・なーんて、キラキラのあたしを描いてみた。
現実のあたしを描いてみるよ。
ここの練習所に行ったのは2か月ぶりぐらいかな。
何時の電車に乗るのか覚えてないから乗換案内を検索して行ったよ。
前の晩、練習を終えて楽器や小物をケースに入れて。
楽譜用メガネや道中で読む文庫本その他いろいろセットしておいた。
昼ごはんも、早めに食べておかないと。よく間に合わなくて道中おにぎり買ったりしてるけど、今日はがんばるぞっと。
時計見ながら食べて、片づけもできて、余裕をもってマンションのエレベータに乗った。
ついでに捨てるワインの空き瓶まで持って。
エレベータ内の鏡で自分を見る。
あ、襟元寒そう。Vネックだからスカーフ巻くつもりが忘れてた。
エレベータが動く前に降りて、家に入ってスカーフをひっつかんでエレベータに戻る。
エレベータが下り始めてから、ふと思う。
あれ。楽譜、入れたっけ・・・・・・
楽譜がないオケ団員なんて、ただの木偶の棒だ。
コロナ前まではね、弦楽器は二人でひとつの楽譜を見てたから、忘れたら隣の人のを見せてもらえば済んだんだ。
今は、ひとり1台の譜面台だから、譜面台も楽譜も毎回必ず必要。
楽譜を取りに戻ったら、もうワイン瓶を捨てる時間もない。
電車、17分発に乗れるのか!?
信号待ちが奇跡的にうまく行って、乗れる!と思ったのに、行っちゃった・・・
次は34分だって。はー。
がっかりしてたら、遠くのホームから17分発の電車の扉が閉まった。
え。今行っちゃった電車は14分だった。降りるホームを間違えてたんだ。
34分発のでも、ぎりぎり練習開始時間5分前ぐらいに会場に入れる。
パートリーダーさんに「ギリギリですいません!」と叫び、譜面台を立てメガネをかけ替え。
コンマスがチューニングを始めて少し歩き回るけど、あたしの前で立ち止まる。
え、あたしの音、外れてるのかな。わかんない!
休憩時間に、できたらあの中国人の仲間に声をかけてあげなくちゃな、と思っていたのだけど。
最前列から最後尾まで行くだけでもやっぱり面倒。
自分の席で、ひたすら休憩後のための練習をして、終わっちゃった。
せっかくの久しぶりの練習だったのに、ほとんど誰とも話をしないで帰ってきちゃった。
楽しいはずのオケ練が、なんか疲れちゃった。
夕ごはん、作る元気ない。スーパーに立ち寄るけど、まだお腹もすいてなくて食べたいと思うものがない。
非常食と思って買っておいた、イワシのピリ辛煮付けがあってよかった。
味噌汁と大根おろしだけ作って、なんとか一日終了。
現実って、こんなもんよね。
コメント
華麗に泳いでいる水鳥が、水面下では激しく水をかいているようなもんだね。
もしくは、光あるところに影がある(By サスケ)
現実のあたしがキラキラのあたしを支えてるんでしょう?(^^)
さすがはにゃんた先輩、いつも前向きでいらっしゃいます。
サスケは残念ながら見ておりませんでした。忍者でしたっけ。そんな哲学者のようなこと言ってたんですねえ。子供でしたよねサスケって?