ウィーン音楽史最終回

音楽
グスタフ・マーラー

カルチャー講座、全5回の最終回に行ってきたよ。
第3回はブラームスとウィーンフィルとの関わりがテーマで、すっごく楽しみにしてたのだけど。
ブラームスの話はほんの少ししか出てこなかったので、第4回に持ち越しするって言われた。

ところが第4回は通院のため行けず、残念!
でも、きのう行ったら、第4回の分のレジュメだけは取っといて、渡してくれた。
しかし、ブラームスについては主な曲名が列挙してあるだけ。しゅん。
その代わり、マーラーの資料がものすごく面白かったよ。

マーラーと言えば有名なのは交響曲第5番第4楽章「アダージェット」。

マーラー自筆楽譜と、奥さんアルマによる浄書譜が並べてある。
あの、映画音楽にも使われたバイオリンのメロディを、アルマが書き換えてる!(聴きたい人はこちらをどうぞ)

現在演奏されるのは、常にアルマの方だ。
マーラー自身のより、はるかに印象的で魅力的。
この衝撃だけで、この講座を受講した甲斐があったぐらいだよ。
このネタは、ネットで公開されていたよ。見つけたからリンク貼っとくね。

きっと、マーラーの亭主関白がひどかった話とかが、もし参加してたら聞けたんだろうなあ。
もしマーラーの時代にペニシリンがあったら、50歳なんて時に死なずに済んだろうという人が多いそうだが。
マーラーがそこで死ななかったとしても、彼は幸せじゃなかっただろうとあたしは思う。
アルマほどの才能ある妻を鳥かごで飼っちゃだめだよ。

で、きのうだよ。

ブラームスの話は、第4回でやらなかったのかい?ってぐらい、たくさん補足してくれたんだ。
奥田先生、もしかしてあたしのブログ読んで、あたしのためにブラームスの話を今回まで取っといてくれたんじゃないか、とまで妄想してしまうよ。

神の声として使われていたトロンボーンを交響曲に使うのは、ベートーベンもためらって少しずつしか実行しなかった。
ベートーベンほどの作曲家になりたかったブラームスも、ならって交響曲第1番で第4楽章だけに使ったそうだよ。
ベートーベン第九と全く同じ、ハ短調で始まりハ長調で終わる。作品番号も、あえて第九(Op.67)の次のOp.68になるようにした、とかね。
そして、その第4楽章のトロンボーン部分の音源を鳴らしてくれた。
トロンボーン3本が、コラールを奏する。続いて、ホルンが息の長い、素晴らしいメロディを歌う。
スイスから、アルペンホルンがクララシューマンの誕生日を祝ってるそうだ。

あたしは、最初にこれを聞いたときベートーベンを連想なんかしなかったけどね。
今でも、別に「似てる」とは思えない。ブラームスは、あくまでブラームス様だ。
ああ、わかってるよ。「レーミファミーレ」を繰り返すところでしょ。
ベートーベンは「レーミファミード、レーミファミーレ」って、ちょっと違うじゃんか。

作品番号の話はうなずけるな。

あたしの大好きなシューベルトのピアノトリオ1番は、作品番号99なんだけどね。
シューベルトは2番のほうを気に入ってたらしく、2番は作品番号100なのよ。2番をOp100とすべく、シューベルトが番号を操作したんだって。
実はこの話は、岸部さんがトクトクとして語ってくれたこと。

ちなみにこの時代の作品番号は、出版された順。
だから、作曲家は好きな番号を当てはめられるようにある程度操作できたのね。

よく、作品番号がなくて「遺作」と付けられた曲があるでしょ。
あれは死ぬ前に出版が間に合わないぐらい最後に作曲されたと思ってる人が多いんだって?
奥田先生は、そうおっしゃってた。
そうじゃないよねー。若い時に書いたけど出版されず、死後発見されたものは作品番号が付けられないので「遺作」と呼んでいる。

はー、おもしろかった。また奥田先生の講座があったら聴きたいなー。

本日のオマケ

ジャンボピーマンを少し輪切りにして、厚揚げピザに載せたよ。残りはじゃがいもとコンビーフの醤油炒め。

この、じゃがいもとピーマンの醤油炒めであたしは育ったようなもの。母が子どもの頃住んでいた北京で覚えたというの。たぶん、現地の青椒肉絲を見たんじゃないかと思う。

うちは、肉を入れたこともあったと思うけど、途中から菜食主義になったから肉なし。それでもおいしくて大好きだった。

あの味がなかなか出せなかったのだけど、どうも秘訣は調味料に醤油だけしか使わないことみたい。オイスターソースなんかなかった頃の、思い出の味っておいしいね。

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コメント

  1. うなゆき より:

    ジャガイモとピーマンの味付けは、醤油だけ?

    よはねすさん、本当にブラームスが好きなのね
    今日のブログは熱いぜ!
    ブラームス愛がめっちゃ伝わるで!

    • よはねす よはねす より:

      そう、母に聞いたら自分でも覚えてないみたいで、残念だったんですよ
      あたしがいろいろ試したけど、醤油だけ、せいぜいコショウを足すぐらいが一番あの味に近いのです

      そうですねーブラームスの話だけ聞かせてくれる講座、ないかしら~
      祝日はいつもNHKFMが「一日ナントカ三昧」って特集をするの
      今月23日、奥田先生がどこかで30分ぐらい出演するそうだから、ぜひここはブラームス特集をやって欲しい、なんてここに書いて、もしほんとにやってくれちゃったりしたら、先生がここを読んだってことになるかな
      恐ろしいやら、楽しみやら~

  2. 奥田佳道 より:

    はじめまして
    こちらのblogのファンの方から昨日お教え頂きました
    奥田佳道です
    この度はご受講を、またblogでのご紹介をありがとうございました

    ブラームスのお話が少なくなり、
    誠に申し訳ございません

    マーラーとアルマのスコアの件は、尊敬する金子建志先生に、ウィーンから戻った頃に、
    僭越ながらコピーをお渡ししてお話したことがございます

    諸々演奏活動もなさっている,またすでにお詳しい
    よはねすさまに聞いて頂くようなお話ではなく、
    重ねて失礼致しました

    ベートーヴェンとブラームスについては、
    音符の近似性云々ではなく
    ハ短調→ハ長調やトロンボーン、コントラファゴットの用法で共通点があるだけで、
    ご指摘のように、フレーズ云々は関係ないです
    作品番号については、67が運命、ブラームスの1番が68ですね
    ブラームスと音楽出版のジムロックは、作品番号を「決めること」が出来ました

    余談ですが、ハンス・ロットの交響曲のフィナーレは、今度はブラームスそっくりです

    勤労感謝の日の私のコーナー30分ほどでは、ブラームスはありません

    この度はご受講重ねてありがとうございました
    奥田佳道

    • よはねす よはねす より:

      ど、どういたしましょう奥田先生ご本人様より直々にコメントを頂戴してしまいました
      ここで私が承認すれば不特定多数の方に貴重なコメントをさらしてしまうことになり、迷いますが不躾ながら公開とさせていただくこと、お許しください

      貴重なブラームスの回を欠席してしまい、こちらこそ大変失礼をいたしました
      アルマの写譜の件、それでは金子建志先生が奥田先生から教わったことを公開なさったわけですね ウフフなお話、ありがとうございます

      また、ハンス・ロットなる作曲家の名前を聞いたことすらありませんでした
      早速YouTubeで最後の方だけ聞いてみましたがすぐにはブラームスを感じられず、後ほどゆっくり聞き直してみますね
      いやもう、いい時代になったものです
      まさか奥田先生のような有名な方から直接コメントをいただけ、またその場で音源を探せるなんて

      勤労感謝の日は、ブラームスが流れなくともぜひ放送を逃さず聞くつもりです
      このたびは、本当にありがとうございました

      また、奥田先生に連絡してくださったここの読者様にも、お礼を申し上げます

      • 奥田佳道 より:

        よはねす さま
        この度はありがとうございます
        マーラーのアダージェットの写譜をめぐっては、
        1980年代から多くの論文や研究書に掲載されていますので
        もちろん私の発見でも何でもなく、また金子先生も確かマーラーについてのご著者のなかで触れられているはずですので、
        そのあたり、ご理解を頂ければ幸いです

        文京アカデミアは、沢山の講座があり、素晴らしいですね
        拙いレクチャーのこと、初回からご紹介下さり、ありがとうございました
        拝見するのが遅くなり,重ねて失礼致しました
        少し早いですが良いお年をお迎えください
        奥田佳道

        • よはねす よはねす より:

          奥田先生、お忙しいでしょうに返信まで読んでいただき恐縮です。
          そうでしたか、アルマの提案はわたしが知らなかっただけで、有名な話だったのですね。誤解を正していただき、重ねてお礼申しあげます。

          先生も、ますますのご活躍をされますことを期待しております。