本番は史上最悪でした

音楽

発表会本番、会場は初めて行く、土地勘まったくゼロのところ。

駅から徒歩5分というけど、案内地図がヘタだと思う。
矢印があるだけで、目印の建物名とか一切ないんだもの。

だから余裕を持って、集合時間の30分前に駅に着いたのに。

いや、余裕の見積もりが甘かった。30分ほとんど丸々使って、ぎりぎり滑り込みセーフだったよ。

ホールでのリハーサルも問題多々あり。
フルートの音が拡散してしまって、ピアノのあたしに聞こえない。
前回の練習で決めたテンポで練習していったら、バイオリンが「練習の時より速くて弾けない」という。

まー何とか落とし所のテンポを見つけて、リハ終了。
ほかの出場チームのリハの音が聞こえてくるんだけど、どれもものすごく上手いの。
半分以上、知らない人。
この発表会に出たくて、出場希望者があっという間に殺到したそうだ。

いいのいいの。入場料取るわけじゃない、自分たちが楽しむためにやってるんだもの、とメイがあたしとフルートさんを励ます。
三人でランチをとりながら、音楽仲間の噂話がたっぷりできたよ。

このあともっといい席が空いて移動できた

12時すぎ、飲食店は少なくてどこも行列。唯一空席が見えたドトールがあって助かった。

出番直前、舞台袖で待機してたら幹事さんが現れて、我々の写真を撮るという。
明るい場所に移動して撮ってもらいながら、「さてこれからどんなことがあるんだろう」とは思った。

とんでもないことが起きるか、それとも本番だけ奇跡が起きてすんなり行くか。

前者だった。

第1楽章は、リハで決めたゆっくりテンポで落ち着いてできた。
問題は第2楽章で起きた。
ページめくりは、ペダルを使うことにしたんだけどね。
ちょっと強く踏みすぎたのかも。
2ページ進んでしまって、後戻りペダルを踏んだけど、それが目的のページかどうかわからない。

しばらくピアノが空白、フルートとバイオリンだけでサクサク進んでくれてるところを、楽譜で見つけさえすればいいのに。
3分以上進んでも見つからなくて。「ここかな」と弾いてみたら違った。
最後の1ページぐらいになってやっと見つけて、エンディングだけ3人で到達した。

こういうとき、あたしは青くなったりしないの。
ドキドキもしない。手も震えない。
ただ、見つかったらいつものように弾くだけよ。

次、第3楽章はアダージョ(ゆっくり)なので楽勝。
第4楽章があたしには鬼門だったのだけど、ゆっくりめに弾いて、それこそ奇跡的に転ばなかった。

はー、終わっちゃった。終わったね。何もかも。なぜか微笑が浮かぶ。
一応、立ち上がってお辞儀はする。
そしたらね、思いがけず、他の曲の人と同じように、盛大な拍手が来たの。

みんな、優しい。
とんでもないしくじりに負けないで最後まで通した二人に向けたものと思うけど。
客席の端のほうで最後まで拍手を続けてくれたおじいさんに、退出しながらもう一度お辞儀したよ。

三人で舞台袖に戻って。
普通、謝るところだよねえ。
それよりも先に、「お客さん優しい」と感激が口から出ちゃった。

なかなか謝れないあたしに、メイもとても優しい。
「みんな、譜めくりのせいだってわかってるよ。
ピアノは誰でも、やってれば必ずみんな経験する」
誠心誠意で慰めてくれた。

フルートさんは口べただけど、気持ちは伝わってくる。
「すみません」って、自分のせいでピアノがわからなくなったという意味のことを言ってくれるの。

まだまだ書きたいことはあるけど、ちょっと疲れた。
今日はこれぐらいにしておく。

開き直ってきのうは平常心でいたつもりだけど、実は疲れてんのかなー自分。

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