涙のパヴァーヌ

音楽

チェンバロレッスンの話を書くと、途端にpv数が下がるんだよね。
そんなにチェンバロって、人気のない話題なの?

あたしは、ピアノの練習をしてる最中に眠くなることがある。
弦楽器なんか、まず練習にとりかかる気になるまでが大変。

でも、チェンバロはそんなことないよ。
つい、チェンバロに引き寄せられてカバーを外して、椅子に座ってしまう。
そして、いくらでも弾き続けたくなる。

きのうのレッスンに入る前、そう言ったら先生も同じだって!
何ででしょうねえ、って二人で言い合ったんだ。

きのうはね、レッスン時間の15分ぐらい前に着いて、本など読み始めたらすぐ扉が開いて。
あ、こんにちは。え、もう入っていいんですか。
「早くやっちゃいましょう」と先生ニコニコと迎え入れてくださった。

おかげで、スマホの録音ボタンを押すヒマがなかったよ。
いつも、録音はするんだけどそれを聴き直す時間が取れなくてさ。
2週間前の録音は1週間ほどかけて、先週のレッスンはきのうの昼間にやっと4時間ほどかけてノートにまとめた。

今習っている曲のひとつは、スウェーリンクの「涙のパヴァーヌ」。
バロック音楽が好きな人はここで「あれっ」と思われたかもね。
涙のパヴァーヌ、又は「流れよ、我が涙」とも訳される。
その作曲者はジョン・ダウランドのはず。

この曲は当時ヨーロッパ中で大流行した、リュート伴奏歌曲で、いろんな国でいろんな作曲家がこれを編曲したそうだ。
昔からあたしもラジオの番組表でひんぱんに曲名を見る。
こりゃ、覚えておかなきゃな、と思ってそのたびにラジオを鳴らしてはみるのだけど、何十回聴いても全然覚えられないし、メロディがつかめなかった。

そのメロディを使って、スウェーリンクがチェンバロ用の変奏曲にしたのね。
チェンバロで弾いてみたら、やっと初めてあたしもメロディが認識できた。

先生は、歌詞の意味まで考えて、できたら歌と一緒に弾きなさいとおっしゃる。
幸い、ダウランドもスウェーリンクもイギリス人、歌詞は英語。
ドイツ語やフランス語よりは、まだわかりやすくて助かる。
しかし、先生がスマホで見せてくださった歌詞は英語だけど古語なのね。
意味のわからない単語もたくさんだ。

突然、先生が宣伝を始めた。
12月に、お仲間とやるコンサートがあり。
まだチラシもできてないし、曲目も決めてないのだけど。
もしよはねすさんが来られるならば、涙のパヴァーヌを入れようか、と。

その日、あ、空いてる。絶対行きます!
「では、よはねすさんのためにプログラムに入れますからね!」

うわー。あたしの「ために」なんて、一生のうち何回聞ける言葉だろう。
こりゃこりゃ、しっかり聴かせていただき、あたしの耳の栄養にしなければ。

レッスンを早く始めてもらったからてっきり早めに終わるのかと思ったら、しっかりいつもの時間まで、いやいつものように少し延長してレッスンしてくださった。

真面目な先生だ。ありがたい。

本日のオマケ

チェンバロレッスンの日の夕飯は、たいてい焼き小籠包。解凍しておいて、あとはせいぜい味噌汁作って納豆を混ぜる程度で食卓がなんとか繕える。

できたら大根おろしも食べたかったけど、それすら余裕がなかった。

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コメント

  1. うなゆき より:

    綺麗な歌声です
    曲と声がぴったり!

    しかし、難解な歌詞でござる
    なんか、元となる神話か逸話があるのかしら?
    でもさ、ふと思ったんだけど
    石造りの暗い部屋で、夜、蝋燭の灯りしかない所で
    この曲を聴かされたら、鬱になりそうや。

    • よはねす よはねす より:

      おお。初めて聴いたんですよね?しっかり掴んでらっしゃる。
      パヴァーヌって、よく葬列に使う曲だと先生がおっしゃってました。
      有名なのは、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」って曲がありますね。
      こんな暗い曲が大流行したヨーロッパって、暗い時代だったのかな。なんてね。