美術も素人のがおもしろい

この連休中、ITオンチのあたしを救いに妹が来てくれた。
妹は理系、新しもの好きだからWEBも独学ながら結構強い。
「ブログがおかしい、マウスがおかしい」と、困るたびにいつも妹に助けてもらっている。

妹は音楽より先に絵の教室に通いはじめた。
その仲間が幾人か、上野の展覧会に作品を出展したそうだ。
それを見に行くついでに我が家に来るという。

でも、それなら一緒にあたしも見に行きたいなあ。
で、そこらでランチも一緒に食べよう。

入場料が無料なので、ホッとする。
ああ。まだまだ、本物のセレブ意識が身につくまでには修行が必要だわあ。

展示作品は、すべて教室に通う生徒さんすなわち素人さんのものだけ。
ひとりで2点ぐらい出してる人が多いな。
みなさんちゃーんと、はっきり個性が出ている。

有名な画家の作品を10人分ぐらい一点ずつ取り寄せてデパートが催した展覧会に行ったことがあるけど。
じっくり味わえなくて、なんだか節操が無いなと感じただけだった。

普通に、「モネ展」みたいに有名画家ひとりの作品だけの展覧会もよくあるけど、だいたい混んでて、目玉の作品は人の肩越しに部分的にしか見られなかったりで、疲れるんだよね。

素人展はもちろんガラガラ、好きなペースで見られて、ストレスゼロ。

妹と同じ先生に習っている仲間が賞の候補（つまり次点）になってて、ふたりで「おおー」とそっと拍手したり。

チューリップの花束の絵もあった。いろんな色のチューリップなのだけど、花の形がみんなあたしの好みで気に入った。

絵の隅に小さく書かれた犬の顔が、やたら表情がかわいい。
たくさんの動物が登場する絵の中で、犬だけ表情がかわいかったり。

妹が「ぜったい、自分の飼い犬だ。絵の中でここだけ愛がある」という。
完全に同意。
愛って、こんなに絵に込められるものなんだねえ。

賞の基準はよくわからない。
これ、上手いの？と首をかしげるような、あたしには平凡にしか見えない絵が受賞してたりする。

いいんだよね、こっちが見て楽しめば。価値はあたしが自分で評価するよ。
音楽もね、プロの演奏だと眠くなることが多いの。
素人の発表会はハラハラ、惜しい、スゴイ、これはヒドイ、とか勝手に批評して楽しんでる。

絵も音楽も、楽しみ方に共通するものがあるよ。

すっかり満足して出ようとしてしまったけど、忘れてた。
先生たちつまりプロも、別室で一点ずつ展示があるんだった。
プロは、とにかくサイズが大きい。素人よりお金掛けてるな。
妹は、主催者からサイズの指定があるのじゃないかと言ってたけど。

そして、生徒さんの作品のように楽しいものはなかったのだった。

ささ、ランチ行きましょ。
12時少し前、予約できなかった店も当日客を少しは入れてくれるかと思ったら「予約満席です」の貼り紙あり。
上野公園内あちこち、どこものけぞるほどの大行列。

やっぱり場所柄、連休は行楽客が集まるねえ。
不忍池まで離れて、以前からちょっと気になってたコリアンカフェをのぞいてみた。
こっちはまだ余裕で入れる。よかったー。

遠くに大画面があって、美少女軍団が歌い踊る映像が流れてる。
あたしたちは窓際で静かに石焼ピビンパと、海鮮チゲをいただいた。

韓国ランチって、小さいおかずがたくさんついて来るのが楽しいよね。
キムチが本場の味！塩分かなり控えめなのね。
妹のチゲをひとさじ味見させてもらったけど、強烈な海鮮の風味！

石焼ピビンパは肉っけなし、味つけなし。
へー、と思ったけど、自分でたれを好きな分量かけて、好きな焦げ加減で食べられて感動の味だった。

コリアンカフェ「チョン　ハク　トン」、穴場です。

妹に助けてもらいながら。ぺいぺいで支払いしようとしたんだけど。
いざ実践してみたら、やっぱり使えなかった。
なんでだろー。また別の機会に試してみるわ。とりあえずいつものように現金払い。

ちょっと散歩してうちに来てもらって。
缶ビール飲みながら歓談。
あたしがよく転ぶので、転倒予防体操を教えてもらったり。

新NISAの話から、手帳を広げながら金融資産の話になって。
ブログには書けない、リアルな額を初めて見せた。

お互い、なんとか余裕ある生活になってよかったねー。
姉妹で貧富の差があったら、あんまり心許せる間柄になれなかったかもしれない。