案ずるより易しかった室内楽

先月の発表会以来、最初の練習日だった。

あたしの仲良しが無残な扱いを受けたのは無念だけど、だからと言ってあたしまで退会する気にはなれない。

ここはここで、いい点があるんだ。
へたくそでも、今のところ文句を言われたことがない。
あ、ひとりだけ幹事さんから「もっとゆっくり弾かなきゃ」とこてんぱんに言われたことが一度あったけど、あとは大丈夫。

いや、ほかの集まりでも面と向かって「困ります」とは言われないけどね。
雰囲気が、なんとも残念そうなのがヒシヒシと伝わるの。

こっちの集まりでは、みんなほんわか「うんうん」て感じで許してくれる。

さて、今回あたしが出した希望曲はドボルザークのピアノ五重奏曲。
有名な曲だよ。
今となっては昔のこと、カレーのCMで中村紘子さんが弾いてくれたこともある。

そりゃあもう楽しい曲なんだけど、問題はひとつ、あたしには弾くのが難しい。
だから今回は第一楽章だけ、お願いした。

いざ合わせてみて、どうにか途中で止まってしまうことなく最後まで通った。
わー、一度でできた!みなさん、ありがとうございます。

個人練習も、3か月はやってると思う。
あたしはよく覚えてないんだけど、希望曲をメールに書いたときに
「難しいけどこれから練習します」と言ったらしい。
幹事さんは「これからじゃ、難しいんじゃないの」と思ったそうだ。

すみません。わたし、ウソをつきました!?
「このひと、こういうウソつく人なんだあ、って思ったわ」だって。
げげっ。でももう、こういう人なんだとわかったから傷つかない。

難しい曲なので、2回合わせてみたけどぐったり疲れたので、あとはほとんどおしゃべりを楽しんだ。
今回初参加のメンバーもいるし。

幹事さんは、実はピアノの先生。もちろんこの曲も、ピアノで弾いたこともあるそうだ。
あの時は~とお話を伺いながら見たら、プロにしては手が小さく見える。
「手が小さいですね」
「わたし、指が拡がるから届くの」

手をひろげ、合わせてみたらあたしより確かに3cmぐらい長く拡がる。
いいなあ。ドからミまで弾けるんだって。
あたしは指先をちょっと引っ掛けることはできるけど、演奏可能なのはドからレまで。

「ピアノが両手で同じことを弾く箇所があるじゃない?あそこがもっと揃ったら、もっと素敵になるんじゃないかしら」
あら!うれしい。
こういう言い方ができる人だったんだー。

以前、ほかのピアノの先生とも遊んだことがあるけど、その人もいつもこういう言い方をする人だった。
こう言ってくれたら、もうレッスン料お支払いしたくなるほどありがたい。
そして何よりも、音楽がもっと楽しく演奏できるじゃないか。
楽譜に赤ペンで大きく、要練習の印をつけた。

へへへ。ここで練習させてもらって、案外守備よく行ったから。
今度は別のサークル(ここよりちょっと厳しいの・・・)でこの曲、エントリーするわ。

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コメント

  1. にゃんた より:

    タイトル見ると頭の中には「餡汁より芋がうまし」って浮かんでくる、少年漫画フリーク。

    そういえば野球漫画ドカベンの中で音楽少年の殿馬ってのがいて、ピアノがとっても上手だったんだけど、手が小さくて、どうしても弾けない曲があった。
    それを何とか弾くために、指の付け根のところを手術で切り開いてもらった、とかいうのがあったなあ。
    殿馬はそういう過去のせいで、指がとてもよく開くのでフォークボールが投げられるという話になるのだけど、フォークボールの投げ方って知らないよね。中指と人差し指の間にボールを挟んで投げるんだよ。

    • よはねす よはねす より:

      餡汁・・・笑ったー。少年漫画ですか。殿馬って名前は聞いた気がしますがピアノを弾くとは知らなんだ。
      フォークボール、そのフォームはなんとなく漫画で見たことある気がします。挟んじゃうんだ!
      今を時めく反田恭平さんは小学校の頃小指を骨折して、くっついたら指が長くなってピアノが弾きやすくなったそうです。
      うらやましい気がするけど真似したくない。