新年度なので引継ぎ

退職して2年が過ぎた。そりゃもう楽しくやってる。

オケ仲間に無職であることを嗅ぎ当てられて、「わたしのオケの仕事ちょっとたくさんになってきて」って、遠回しには言われてたのよ。
だから「あなたのいつもやってくれてるアンケート集計やるわよ」って言ったのは本気だった。
アンケート用紙から丸写しに打ち込むだけの単純作業だから、そういうのなら好き。

そのとき、「パソコン使えますか」って聞かれて。
い、いちおう事務員さんを40年近くもやったからね、使ってはいる。
（恥を忍んで告白すると、実はWordは使えない・・・それは言わなかった、いや恥ずかしくて言えなかった）
「えー、パソコン使えない人っているのかな」
「それがいるんですよ」

オケ団員の中にはドーナツ屋さんでドーナツ揚げてるとか、音楽教室の講師とかいろいろいるからね。
パソコンを使わない職業がいくらでもあることを想像できないって、あたしの視野が狭いだけだった。

で、まさかアンケート係じゃなくて財務係を頼まれるとは思ってなかった。
きのう、オケ練習の前に前任者から引継ぎをしてきたよ。

引き継ぎ書レジュメをA４両面でぎっしり13ページ。
ここまで「仕事」らしい仕事なんだね。不安は大きいけど、ここまできちんと説明を文書にしてくれたなら、「できない」とは言えない。

前任者Sさんは、若く見えるけどあたしのひとつ年上だった。
定年退職後の転職サイトに登録したら、長野県の会社から引き合いがあって行くことにしたんだって。

Sさん、付き合ってみたらいい人だけど、入団してきた当初は印象悪かったよ。
楽器は上手だけど「ボク上手いでしょ」とアピールするようなデカい音で、その割にしょっちゅう一人だけ間違う。
遠くの方の楽器がソロを吹いたり叩いたりすると、いつも首をぐるぐる回してそっちを見るから「お時計さん」なんて陰で呼ばれてたよ。

でもね、悪気はないの。ただ子供っぽいだけなの。
財務係の前にも重要な係をやってたことがあって、指揮者先生の送迎とか歴代の係の中で一番よく気を遣って働いてたよ。

今回も「長野の会社からスカウトされまして」なんて彼らしい言い方をされて、ちょっとニヤッとしてしまったよ。

少し心配だったのはご家族のこと。
長野にはこれまで全く縁がなかったそうだから、ご家族いっしょに引っ越しされるのかしら。
かなり個性的な人だから「アナタにはついて行けません」なんて言われてないだろうか。

あたしも人のこと言えず子供っぽいから、そのまま聞いてみた。「ご家族も一緒に行かれるんですか」
お子さんは大学4年生なので一人で今の家に1年間残ると。でも奥様は元々、将来は自然豊かなところに住みたいと思ってたんだって。
それはすばらしい！良かったよね。

長野での音楽活動もリサーチ済みで、隣の市にはアマオケがあるそうだ。
アマオケにも個性があるから、自分に合わないことも多いようだ。
でも、彼ならどこでも入り込めるだろうな。
こんな楽しい趣味、せっかくの腕前も持っているのだから、ぜひ楽しく続けてほしい。

最後に、レジュメ以外の分厚いファイルや会計データのCD-ROMなどを受け取った。

いやいや、まさか退職後にこんなにきっちり仕事をすることになろうとは思ってもみなかったよ。
実務は会計係さんのほうが絶対大変。仕事量が多いと思う。
あたしは団長や事務局長と相談しながら予算編成して、演奏会後に役員会フォーマットのコメントを直すだけだって。

そうはいっても、昨年の総会では予算組みについて厳しく追及されてたんだよな。
事務局長がやり込められた時、Ｓさんが「ではわたしから」と引き取って、見事に応答してた。
あの時、Ｓさんのこと見直したんだ。こんな立派な人だったんだ、って。

本日のオマケ

きのう夜7時に帰ってきてから作った。

近所のピッツェリアのランチメニュー看板に「生ハムとブラータのトマトソース」って書いてあったの見てね。

うちに生ハムの使いかけがあるの、これにしよう！って思ってたの。

なのに忘れて、トマトソース和えの麺の上にブラータ乗っけただけで食べようとした。

写真撮ってから「何か物足りない」としばし考えて、やっと思い出した。危ない危ない。

信じられない。まだ3位持続してる。皆さまありがとうございます。