出かけても、人と話すのは一日ふたこと

きのう第三水曜は、恒例、丸の内のランチタイムコンサートに行ってきたよ。

バイオリンとピアノの組み合わせは大好物。
曲目も、予定として公表されていたのは正統派クラシックの有名な3曲、全部うれしい。

いい席で鑑賞するには、開演30分ほど前に着いていたい。
冬なら歩いて行くけど、きのうは思い切って地下鉄を使ったわよ！

ところが、最前列はもう席が取られてた。残念、二列目の椅子を確保。

よく晴れてるのに、なぜかビニール傘。所により雨って予報があったのかな。

演奏者のお二人はドレスがまばゆい若い女性。
「クラリッサ」というユニット名まであるのに、慣れていないのか緊張してる感じ。

演奏は、予定になかった「タイスの瞑想曲」と「愛の悲しみ」。
あれ、プログラム変更かなあ、と心配したけれど、そのあと予定どおりの
「トルコ行進曲」「献呈」「序奏とロンド・カプリチオーソ」もやってくれた。
大満足だよ。
バイオリンさん、左手の小指はフラジョレット奏法の時ぐらいしか使わないのね。
ヴィブラートをかけたい音はほとんど薬指だけ。なるほどー。

と、よく見たかったのだけど、斜め前の人でちょうどバイオリンさんが隠れてしまって、なかなか見えず残念。

途中でね、前の席の男性が急に手荷物を確認しながら慌ててるの。
最後に振り返って、椅子の背に傘が引っ掛けてあるのを見つけて、やっと安心して音楽に戻ったよ。

あー、この人、コンサートが終わったら持って帰るの忘れそうだなーと思った。

バイオリニストはタブレット端末で楽譜を見て、ピアニストは紙の楽譜を自分でめくりながら弾いて。
で、アンコールをやってくれる、というので拍手して待ってたら、バイオリンさんがふいっと歩いて、スマホを持ってきた。
曲名を言わなかったけど、きっと緊張で言い忘れたんだと思う。
「主よ、人の望みの喜びよ」だった。
これまた有名な曲だから紹介の必要もないぐらいだけど。

ぷつっと、バイオリンのメロディが途切れてピアノ伴奏だけになる。
どうしたんだろう、と思うとバイオリンが何事もなかったかのように入ってくる。
なんと、スマホを自分でスワイプして譜めくりしてたんだ。
それが3回ぐらいあったね。

ピアノは何ページもあるけど、弦楽器ってそれほどページ数ないはずだけど。
もしかしたらピアノさんと同じ譜面を見ていたのかも。
同時にめくるところがあったから。

アンコール曲、急に決めたのかな。タブレットに入れるヒマがなかったのかなあ、なんて考えてるうち演奏が終わった。
たった30分だけど、ナマ演奏はやっぱりいいわあ。
司会者が「お二人に大きな拍手を」などと言ってるうちに、前の席のおじさんが立ち上がり歩き出した。
やっぱり、椅子の背を見向きもしないので「傘お忘れですよ」と手で差し示した。
おじさん振り向いて、「ありがと」ってあたしにニッコリしてくれた。あたしは予想が当たって、また大満足。

帰り道の途中でランチにした。
数か月前に一度入ったイタリアン、あの時は混んでて狭いカウンター席になっちゃったんだ。
きのうは迷わず突進したので、一瞬混雑が治まる1時前ぐらいに着いたら、テーブル席に通してくれた。

1時からまたお客さんがどんどん来るんだけど、外で待たされてたよ。

サラダとパンをすっかり食べ終わったけど、なかなかパスタが来ない。お店、忙しそうだもんなあ。

でもパスタを持ってきてくれたおじさん、あたしの目をちゃんと見て「パンのお代わりは？」って聞いてくれる。「いえ、いいです」という返事は欲しいのか要らないのか曖昧だったけど、通じた。

実はこのあと、2時から4時の間で宅配の時間指定してたので、気が気じゃなくてね。

でも、アイスコーヒーが早めに来てくれたので助かった。

お勘定、小銭を取り出すのにちょっと手間取ってる間におじさん他のお客さんを案内しだして。レシート出ないのかな、とちょっぴり待ってたらおじさん気づいて、また目を合わせてくれたよ。

忙しそうだから「ごちそうさま」だけ言って出た。

きのう口を開いたのは、「傘」と「パン要りません」「ごちそうさま」だけだ。

あ、厳密にはメニュー名も言ったか。と、宅配兄ちゃんにインターフォン越しに「お願いしまーす」と、面と向かって「ありがとうございます」も。

外に出てもこれだもんな。そのうち日本語忘れちゃうんじゃないか。

本日のオマケ

宅配でかぼちゃが届いたので、米粉でニョッキを作ったよ。かぼちゃの皮をすり鉢でつぶして白みそをオリーブオイルを混ぜてソースにした。

前日のたこ焼きより、こっちの方が月見団子っぽかったな。でも前日にかぼちゃ届いてなかったし。