もう12月ですね

先週のこと。
平日室内楽で、練習室前に到着したら、先に待っている仲間のおじさまが一人だけいたの。

いつも穏やかに微笑んでいて、おとなしい。
普段、ほとんど会話したことがない。
「もう12月になるなんて、早いですね」と話しかけられたよ。

この話題、便利かもね。
「もう4月ですよ、一年の三分の一が」
「もう6月、半年も経っちゃった」
毎月でも話ができる。
けど、毎回、素直に「そうですね」って言えないの。
心の中で「それが何か」って言いたくなる。いや、言ってる。当たり前すぎるじゃん。

で、自分に素直なあたしは「でも今年の秋は長いですね」って返しちゃった。

毎年、夏がなかなか終わらなくて、「やっと終わったかな」と一息ついたらすぐ真冬に突入する感じがある。
でも、今年はなかなか暖房が必要にならないんだよな。
朝、寝床から起きるのがまだ辛くないもん。

そしたら、おじさまが意外な反応をしたの。
「ええ、そうですかあ。いやー、ものの見方って、いろいろあるから面白いですね」だって。

あ、あれ。だって、うちの近所のイチョウはまだ緑が残ってますよ？

「ほう、そうですか、外苑前のイチョウ並木はテレビですっかり黄色になってましたよ」

あっ。そういえばそうかも。ネットで今年のあそこの写真、チラッと見たわ。

おじさまは突然、動物の話を始めた。
「だいたいの動物は、人間と目の造りは一緒。二つあるでしょ。
でも、馬の目は後ろまで見えるんですってね。
虫の目がどう見えてるかなんて、どうやって調べるんだかわかんないけど。
同じものを見ていても、見え方っていろいろあるんだなという絵本があるんです」

おじさまは、知人のお子さんに時々絵本を買ってあげるそうで。
最近買ってあげたのが、そういう絵本だったんだってさ。

で、あたしの反応にしきりに感心したあと、練習室の開始時間になった。

ちょっと気になったもので、きのう買物ついでに近所のイチョウを見てみたよ。

さすが東京都の木、イチョウはこれでもかと街路樹に植えられてる。

1本のイチョウの木でも、日当たりのいい側は紅葉してて、裏側はまだけっこう緑が残ってる。

外苑前の並木通りは、全部日当たりがいいんだろうねえ。

本日のオマケ

きのうもワインの夕べ。イカのマリネと、ひよこ豆のスープ。

そういえば小学校の時、給食のメニューによく「イカのマリネ」って出てきたなあ。どんな味だったか全く覚えてない。

これは、もうリンク切れしてしまったメルシャンワインのレシピで。ワインで蒸したイカに花椒や唐辛子、レモン汁で味付けして、パクチーを添えるというの。パクチー苦手なので、たまたまうちにあった水菜を添えてみた。

パクチーやレモンの香りはワインの中にもあるものなので、ワインに合うはずという御託。

ひよこ豆のスープはカレー風味。先日封を切ったカットトマトを使い切りたくて。

あのソムリエ田崎真也さんのレシピで、豆のほか合い挽き肉も使うのだけどあたしはラムのしゃぶしゃぶ用で代用。

スパイス香のある赤ワインを合わせなさいと田崎さんが言うんで、シチリアの赤ワイン「セグレタ」の栓を抜いた。いや、スクリューキャップだったわ。特にスパイス香はないけど、おいしいんだよこのワイン。